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GENELEC、同軸3ウェイモニター「8361A」と「8351B」。追加ウーファーも

GENELECは、ニアフィールドモニタースピーカー「The Ones」シリーズの新機種として、同軸3ウェイの「8361A」と「8351B」、アダプティブ・ウーファー・システム「W371A」を発表した。11月13日より幕張メッセで開幕する「Inter BEE 2019」で初披露される。

機能強化された8351B(上)と新たに登場したW371A(下)

2014年に誕生したThe Onesシリーズ最初のモデル8351Aは、プロのレコーディングやミキシングの現場で採用。2017年には8331Aと8341Aが加わっている。今回の新機種投入で、「ニアフィールドからマスタリングやメイン・モニターとしての使用に至るまで、極めて無色透明で中立的なリファレンス・モニタリングのパフォーマンスを提供する」としている。

新The Onesシリーズ

新たな3ウェイ同軸モニター8361Aは、「ポイント・ソースの概念をさらに洗練させ、その極めて高いダイナミック・レンジ、比類のない指向性とイメージング、同クラス最高峰のピーク・レベル118dBは、現在入手可能なスタジオ・モニターの中で最も先進的な音響パフォーマンスを提供する」とというモデル。The Onesシリーズ最大サイズで、5mまでのリスニングポイントをカバー。中規模サイズまでのルームに最適としている。

低歪みで高い音圧レベルを実現する新設計された2基のウーファーを搭載。音がそれぞれキャンセルされないようにレイアウトされ、1つの巨大なウーファーのように機能させるために音響軸上に対称的に配置した。

滑らかな指向性や、低歪み、高い音圧レベルと40kHzまでの周波数特性を持つ新たなMinimum Diffraction Coaxial(MDC)は、一体化された同軸ミッドレンジ&ツイータードライバーで構成。最小回折エンクロージャー(MDE)で、音への不要な色付けを排除。

フロント・バッフル面全体が指向性制御ウェーブガイドとして機能し、ワイドで色付けのないスイートスポットを生み出すという。独自のクラスDアンプは、ディレイ補正および室内音響補正用の精密な20バンドEQを含むDSP処理に対応する。

8351Bは、他のThe Ones製品で採用した技術の多くを搭載。8341Aのエレクトロニクスデザインと、8361Aのドライバー技術から着想を得て、音圧レベルの増加や追加の室内音響補正EQ、ディレイ補正、強化されたHFレスポンスなどの機能アップデートを行なっている。

W371Aアダプティブ・ウーファー・システムは、8341、8351、8361モニタースピーカーをシームレスに補完するようにデザイン。「これらのモデルと組み合わせることで、比類ない中立性、指向性および室内音響効果に対する最高レベルの制御を備えた一連のフルレンジ・モニタリング・ソリューションを提供する」という。

W371Aは、スタンドも兼ねる高さ1,100mmの筐体の前面と背面にデュアル・ハイパフォーマンス・ウーファーを搭載して超低域をカバー。「包容性を犠牲にすることなく、さらにフラットでスムーズな室内周波数特性を得て、標準的なラウドスピーカーやサブウーファーと比較しても非常に優れたパフォーマンスを提供する」という。

The Ones同軸モニターのデュアルウーファーにW371Aを加えることで、チャンネルあたり合計4基のウーファーを使用可能になる。クロスオーバー周波数、極性、指向性などを制御するツールを組み合わせて、定在波の影響などを低減。スタジオで問題とされる低域再生における悪影響の排除に効果があるという。

The Onesの全モデルは、スピーカーの設定やキャリブレーションなどを行なうGLMソフトウェアと連携。世界中のスタジオでの経験に基づき、リスニングルームのサウンドへの影響を抑え、モノラル、ステレオ、マルチチャンネルのイマーシブなどフォーマットを問わず、他の再生システムで完全に再現できるミックスを制作できる環境を実現可能としている。

GLMソフトウェアによる制御でリスニングルームの音への影響を排除
The Ones紹介動画