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RME、Ethernetで音と映像を伝送する「AVB」対応オーディオインターフェイス「Digiface AVB」
2019年10月10日 14:52
シンタックスジャパンは、Ethernet経由で映像や音楽を伝送する規格「AVB」(Audio Video Bridging)に対応した、RME初のオーディオインターフェイス「Digiface AVB」と、多目的マルチチャンネルフォーマットコンバーター「M-32 AD Pro」、「M-32 DA Pro」を10月15日に発売する。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格は「Digiface AVB」が12万円前後、「M-32 AD Pro」と「M-32 DA Pro」が各60万5,000円前後(税込)。
Digiface AVB
「AVB」は、IEEE(米国電気電子技術者協会)により策定された、Ethernet経由で映像や音楽を伝送するための規格。高い利便性と拡張性が特徴。Digiface AVBはこのAVBに対応し、最大256チャンネルのオーディオデータも取り扱える。
AVBプロトコル・スタックを使用したオーディオデータの伝送管理を、MacとWindowsの両方で実現。TotalMix FXとAVDECCコントローラーソフトを使い、自由にミキシング/ルーティングが行なえる。また、AVBデバイス間とそれらのマネージメントにおける互換性が保証されるプロトコル「MILAN」にも対応する。
AVBとMILANデバイス(スイッチを含む)は、IEEE802ネットワーク上でgPTP(generalized precisiontime protocol)と呼ばれるPTP標準のサブセットを使用することで、極めて正確な時間情報を共有できる。
これにより送信デバイスは、各オーディオ・サンプルが受信側で再生されるタイミングを指定可能。送信時に時間オフセットが各サンプルに付与され、伝送されることで、受信側は最終的な発音タイミングを把握でき、受信したタイムスタンプを元に発音。このタイムスタンプはナノセカンド精度で、「プレゼンテーション・タイム」と呼ばれ、精度が高く、かつレイテンシーの少ないネットワーク伝送が可能という。
詳細は昨年6月に開催された発表会のレポートを参照のこと。
ヘッドフォン出力も備え、ヘッドフォンによるモニタリングや、ライン出力として使うことも可能。付属のAVDECCコントローラーソフトを使うと、ネットワーク上のすべてのAVBデバイスを検出し、入出力ストリームの管理やモニタリングも可能。
「M-32 AD Pro」と「M-32 DA Pro」
2010年に発表された「M-32 AD/M-32 DA」は、高品質、高信頼性の32ch AD/DAコンバーターとして、スタジオ設備やイマーシブ・サラウンド再生環境、ライブサウンドシステム、工業部門などで、MADI標準機器として広く採用されたという。
このM-32AD/DAをベースにした新モデル「M-32 AD Pro」と「M-32 DA Pro」は、新たにAVBに対応。ポイント・トゥー・ポイント伝送のデファクト・スタンダードである「MADI」とを融合させ、「柔軟性と堅牢性を合わせ持つ先進の多目的マルチチャンネル・フォーマット・コンバーターとして生まれ変わった」という。