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パナソニック、LUMIX SシリーズのAFや動画性能を強化

パナソニックは、フルサイズミラーレス一眼カメラ LUMIX Sシリーズのファームウェアアップデートを11月24日に実施。AFや動画性能などの機能を向上する。対象機種はDC-S5/S1R/S1/S1H。

アップデート後のバージョンは、S5が2.0、S1R/S1が1.6、S1Hが2.2。ファームウェアは24日より、パナソニックのサポートサイトからダウンロードできる。

4機種共通で、「1点AF」「1点+補助AF」設定時の自動認識(顔・瞳認識AF・人体認識AF・動物認識AF)に対応。また、動画撮影時にAF設定でもマニュアルフォーカス操作で調整できる「AF+MF」に対応。また、V-Log撮影時のAF性能も向上する。

S5では新たにCinema4K(4,096×2,160ドット)での動画記録に対応。また、ATOMOS Ninja V HDR モニター/レコーダーへHDMI経由で、5.9K/29.97pや4K/59.94pなどの動画RAWデータの出力が可能になる。

動画アシスト機能も拡充する。色相・彩度を測定し、適切なホワイトバランス設定をサポートする「ベクトルスコープ表示」や、映像の基準となる黒レベルを設定できる「マスターペデスタル」、シャッタースピードの「角度表示」、ゲインの「dB表示」に対応するほか、フリーアングルモニター回転時の画面反転表示の選択が可能になる。

そのほか、2種類のフォトスタイルを追加。カラーフィルム風のノスタルジックで優しい色合いの「L.クラシックネオ」と、ポートレート撮影に適した軟調で柔らかな印象の「L.モノクロームS」が利用できるようになる。

S1Rでは、5K(4,992×3,744ドット)での動画撮影に対応。フォトスタイルに[2100ライク(HLG)]を追加し、10bit撮影時のHDR動画記録にも対応する。また、輝度レベル設定に10bit対応で64-940(8bit時は16-235)を追加する。

ハイレゾ音声記録にも対応。別売のXLRマイクロホンアダプター(DMW-XLR1)を使用することで利用できる。

またHDMIでの、4K 60p/4K 50p 4:2:2 10bit外部出力に対応。なお、HDMI出力中はカメラ本体のSDカードには動画記録ができない。

S1R/S1/S1H共通の機能強化では、AIによるディープラーニングを応用し、「リアルタイム認識AF」アルゴリズムに、人体の「頭部認識」を新たに加え、人物に対するAF追従性能を強化。動く被写体や、人物の顔が隠れてしまうようなシーンでも、頭部と人体の位置やサイズ、画角により撮影意図をカメラが自動で判別し、背景抜けを抑えながらフォーカスし続けるという。

人の顔と瞳を検知し、自動でピントを合わせる「顔・瞳認識AF」も、「頭部認識」により、遠くの小さな顔も認識し続けられるようになり、強化された「人体認識」と「顔・瞳認識AF」の組み合わせで、人物へのより高精度なAF追従を実現するという。

そのほか、4K動画をスマホへ転送する機能や、縦位置で撮影した動画を自動判定して、スマホで再生時に縦向きで再生する動画の縦撮り判定などを搭載する。

機種ごとのファームウェアアップ内容