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ソニーのフラッグシップカメラ「α1」実機レポ。30枚/秒連写を動画でチェック
2021年1月27日 17:20
1月26日の24時に発表された、ソニーのフルサイズミラーレス一眼カメラ「α1」。有効約5,010万画素の積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS」を搭載し、AF/AE追従最高30枚/秒のブラックアウトフリー連続撮影、さらにαとして初めて8K/30p動画撮影に対応したフルサイズミラーレスに触れる機会を得たので、外観や30枚/秒のシャッター音などを紹介する。なお、今回は外観のみの紹介となる。
α1は、「解像力とスピード性能の高い次元での両立と、撮影から納品までの高効率ワークフローを実現したプロフェッショナル向けの1台」と位置付けられたモデル。これまでα7/α9シリーズやVENICE、FX9などの業務用デジタルカメラで培ってきた技術が注ぎ込まれ、シリーズで初めてフラッグシップと銘打たれた1台になっている。店頭予想価格は80万円前後(税別)。
外観は、従来のαシリーズから大きな変化はない。カメラを構えたときのグリップ感もα9 IIやα7S IIIなどと同じように感じられた。左手側の軍艦部には、α9 IIなどと同じくドライブモードとフォーカスモードのダイヤルが備えられている。
設定メニューのUIは、α7S IIIで採用された大項目が縦に並び、そこからツリー状に横へ展開していくタイプになっている。今回触れた実機にはメモリーカードが入っていなかったので、実際に撮影することは叶わなかったが、動画設定の画面には8Kの項目もしっかり確認できた。
α1の特徴のひとつは、30枚/秒の連続撮影ができること。これまでのαシリーズと同様に連写中もファインダー内の映像がブラックアウトしないので、肉眼の見え方に近い状態で連射ができる。実際に連写を試してみると「ババババッ」と、これまでに聞いたことのないような速さでシャッター音を奏でる。その様子を動画で撮影してきたので、そちらも確認してほしい。
この30枚/秒の連写はAF-S/DMF/MFモード時は、装着するレンズにかかわらず利用できるが、AF-Cモード時は装着するレンズによって最高連写速度が変化する。
純正レンズのうち、「最新のアクチュエーターを搭載しているもの」については30枚/秒での撮影が可能だが、それ以外は20枚/秒、サードパーティ製レンズは15枚/秒での撮影になるという。具体的な対応製品については公式サイトで告知されている。
このα1で初めて搭載された鳥へのリアルタイム瞳AFについては、カワセミのような小さな被写体でも利用可能とのこと。担当者によれば、眼の周りが黒かったり、フクロウのように眼が正面にある鳥の場合はうまく動作しない場合があるかもとのことだったが、基本的には小さな鳥でも瞳を捉え続けるという。
有機EL(OLED)ファインダーはクラス最高解像度の約994万ドット。リフレッシュレートは世界初の240fpsを実現した。今回は室内でのハンズオンで、軽く左右に振り回してみただけだったが、リフレッシュレート120fpsのα7S IIIと比べて、残像感はほぼゼロ。自動車や動物など、動きの速い被写体をより確実に捉えられそうな印象だった。
ちなみにα1の液晶モニターはバリアングル式ではなく、チルト可動式。これはプロフォトグラファーからのフィードバックに基づいた採用とのことで、特にスポーツフォトグラファーからはバリアングル式よりもチルト可動式のほうが使い勝手がいいという声が多かったという。
また、α1と同時に発表された5Gミリ波対応スマートフォン「Xperia Pro」も実機に触れることができた。“Pro”と聞くと重そうなイメージを抱きがちだが、重さは約225gと軽量。α1と連携させ、外部モニターとしてマウントさせた場合も、そこまで重さに苦労することはなさそうだった。