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映像・静止画のクリエイター拠点へ「LUMIX BASE TOKYO」5月30日オープン
2021年5月28日 17:30
パナソニックは、東京・青山にデジタルカメラ「LUMIX」の新たな発信拠点「LUMIX BASE TOKYO」を5月30日にオープンする。それに先駆け28日、プレス向けの内覧会を実施。新しいカメラなどに触れられるショールームとしての機能に加え、他社のジンバルや外部レコーダーなど、豊富な周辺機器と組み合わせて、実際に映像・静止画を撮影、パソコンでの編集なども体験できる、クリエイターが集まる情報発信の場としても活用できるのが最大の特徴。
住所は東京都港区南青山2丁目11-17 第一法規ビル 1F。東京メトロ 銀座線・半蔵門線、都営地下鉄 大江戸線 「青山一丁目」駅より徒歩3分、東京メトロ 銀座線 「外苑前」駅からも徒歩3分の立地。営業時間は11時~19時で、定休日は月曜日・年末年始。
LUMIX BASE TOKYOに足を踏み入れると、1つの大きなフロアになっており、明るく開放的な空間になっているのがわかる。施設全体を監修したのは、LUMIXのプロダクトデザインを担当しているパナソニックデザインセンターの武松大介シニアデザイナー。一般的なショールームが、メーカーからユーザーに対して一方的に情報を提供する場であるのに対し、LUMIX BASE TOKYOでは、LUMIXとクリエイター(ユーザー)がパートナーとして共に高め合えるような場所を目指し、“クリエイターの活動拠点(基地)”と“変化し、共に創っていく素地”という意味から、LUMIX“BASE”と名付けたという。
天井には照明がライン状に斜めに配置されており、これは“LUMIX=光”という意味から、Sシリーズのレンズの光軸を表す“白線”を照明デザインに取り入れたもの。
フロアにはテーブルが設置され、LUMIXのカメラが並ぶが、例えばイベントや写真展などを開催する時はテーブルを撤去して広くフロアを使ったり、展示品で通路を作って導線を生み出すような、様々な用途に対応できるようになっているという。
発表されたばかりのGシリーズの新モデル、「GH5II」(DC-GH5M2/6月25日発売)を筆頭に、フルサイズSシリーズのハイエンド機「LUMIX S1H」も含めたラインナップが展示され、実際に触って撮影も体験できる。大きな特徴は、単にカメラだけが並ぶのではなく、例えばボックススタイルの「BGH1」に、他社のグリップハンドルや外部モニター、外部レコーダーが取り付けられていたり、DJIのハンディジンバルに設置した状態のカメラが用意されているなど、他社の機器と組み合わせ、“カメラ購入後、実際にユーザーが使いやすいように周辺機器を揃えていったとしたら、こうなるかもしれない”という状態のカメラに触れて試せる事。
これら他社の周辺機器や機材は、LUMIX BASE TOKYOのコンセプトに賛同したメーカーから借りているものであるため、将来的に、例えば「ジンバルの新製品もいち早く体験できる」など、他社製品も含めた最新情報が得られ、触れられる場所にしていきたいという。LUMIXは動画に強いカメラだが、その特徴を踏まえ、外部マイクやミキサーといった動画収録、生配信などで使う機材も揃えられている。
大型の照明機材を設置した静止画撮影の体験コーナーや、スライドレールに設置したカメラやマイクスタンド、椅子などを用意した動画撮影体験コーナーも用意。機材のチョイスとして、個人ではサイズや価格の面でなかな体験・導入しにくいものも用意されており、“ワンランク上の設備での映像制作”を、実際に試せるスペースにもなっている。
さらに、写真レタッチソフトや動画編集ソフトをインストールしたパソコンも用意。ユーザーが撮影した動画・静止画を、キャリブレーション済みのディスプレイを使いながら、レタッチ・編集する工程まで体験可能。ユーザー自身のノートPCを持ち込んで作業できるスペースや、外部モニターなども用意しており、撮影から編集までのフローを一貫して体験できる施設になっている。
また、フロアの奥にはプロフェッショナルフォトグラファー、ビデオグラファーを対象とした有償サービス「ルミックスプロフェッショナルサービス(LPS)」の拠点も用意。修理受付や代替カメラの貸し出しといったサービスが受けられるようになっている。
映像文化を一緒に作る空間
パナソニック アプライアンス社イメージングビジネスユニットの山根洋介氏は、LUMIX BASE TOKYO誕生の背景として、「カメラの世界が、静止画を撮るだけでなく、いろいろな方が静止画・動画コンテンツを配信しながら楽しむ世界に広がってきている。老若男女すべてがコンテンツに携わる時代になった。これまでのギャラリーは、商品や作品を見ていただく役割だったが、これからは老若男女の皆さんと、映像文化なりを一緒に作る場・空間として活用いただけたらと思う。カメラ業界は苦しい状況にあるが、無限の可能性がある世界でもある。いろいろな人達と力をあわせながら、新しい文化を作っていきたい」と意気込みを語った。