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ソニー、マイク×2基搭載のWeb会議向けネックスピーカー

「SRS-NB10」ホワイト

ソニーは、ワイヤレスネックバンドスピーカー「SRS-NB10」を7月30日に発売する。カラーはチャコールグレーとホワイトの2色。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は15,000円前後。新モデルには音連動バイブレーション機能は搭載していない。

肩に乗せて、耳を塞がずに開放感のある音が楽しめるネックバンドスピーカー。2017年10月に発売された音連動バイブレーション搭載の「SRS-WS1」も販売を継続し、ネックバンドスピーカーのラインナップを拡充する。

チャコールグレー

高音質、低遅延で、振動による迫力のあるサウンドを楽しめるWS1に対し、NB10はテレワーク等のオンライン会議や通話での利用や、家事をしながらテレビを楽しむなどの“ながら使用”を手軽に行なえるモデルとなっている。

約113gの軽量な設計。人間工学に基づき、身体の接地面を考慮して重さを分散させる設計で、人体データの活用と社内評価結果のフィードバックを参照しながら形状を確定。長時間使用しても疲れにくいとしている。

クリアに音が拡がるフルレンジスピーカーユニットを斜め前向きに配置し、包まれるようなサウンドを楽しめる。背面(身体側)にはパッシブラジエーターを搭載し、低音とのバランスの取れた音を再生する。

左右の穴の部分がパッシブラジエーター

耳元に音が響くため、音量を上げなくても満足感のある音を楽しめるほか、夜に家族が寝ているときにも映画やドラマなどのテレビ音声を自分だけで楽しめる。耳を塞がずに周囲の音が聞こえるため、会話をしながらの視聴や、インターホンの音、子どもの泣き声などにも気づける。

マイク×2基を搭載し、ビームフォーミング技術を使って自分の声を正確に収音しながら、生活音などの周囲の雑音をカットして相手にクリアな声を届けるとしている。骨伝導センサーは搭載していないが、完全ワイヤレスイヤフォン「WF-1000XM4」と似た技術を利用しているという。

2つの穴がそれぞれマイクになっている

相手からの音声に関しても、ハウリングやエコーを抑え、音途切れのないはっきりした音で聞き取れる。

本体の右側先端にはマイクのON/OFFが可能なマイクミュートボタンを装備。マイクをOFFにすると、消音を知らせる通知音が7秒間隔で鳴るため、マイクのON/OFFの状態を耳元で把握できる。なお、マイクOFFでは、本体マイクからの入力音声を送信しなくなるが、スマホやPCで利用している通話/Web会議のアプリをミュートにすることはできない。

先端側がマイクミュートボタン

左側先端には音量ボタンと再生停止ボタンを装備。複数人のWeb会議でありがちな話者によってボリュームが異なる場合であっても首元で簡単に音量を調整できる。再生停止ボタンでは音楽再生時の曲送り/曲戻し操作もできる。

音量ボタンと再生停止ボタン

Bluetooth 5.1準拠でプロファイルはA2DP/AVRCP/HFP/HSPをサポート。コーデックはSBC/AACに対応する。マルチポイント機能を備え、1台を音楽再生用、もう1台を通話用として接続できる。

最大連続再生時間は20時間で、充電時間は4時間。急速充電に対応し、10分の充電で60分使用できる。充電端子はUSB-C。

充電端子部

IPX4相当の防水に対応するため、キッチンなどの水がかかる場所でも気にせず、料理や洗い物をしながらテレビや音楽を楽しめる。

外形寸法は約191×185×49mm。重量は約113g。

装着感や音を体験

装着感と音を体験してみた。肩に乗せてみると手で持っていた時の重量感よりも軽く感じ、首の後ろなどの身体に触れている1カ所に重さが集中することがなく、快適に装着できる。

鎖骨にも触れにくい形状になっているため、長時間ネックバンド系のものを使っていると骨に当たって痛い、という方でも使いやすいという。

Bluetooth対応のブラビアと接続して試聴。耳の少し後ろ辺りから音が聞こえ、ニュースでは女性キャスターの声がはっきりと聞き取りやすく、作業をしながら音声だけ聞き、気になった内容の時だけ目線をテレビに向けるという使い方がしやすそうな印象だった。また、画面を見ながらでも遅延は感じられなかった。

別の人が視聴中に近くで聞いてみると、装着時に十分だと感じた音量でも、2mほどの距離で耳をすましていると微かに聞こえるといった印象。真後ろだと他の場所よりも少し聞こえやすかったが、夜に別の部屋で寝ている家族を起こすほどの音ではなさそうだ。

NB10同士での通話も体験。相手からの音声は明瞭で、スマホやPCのマイクを使用した時にありがちな籠もったような音になったり、周囲の音を拾って声がかき消されてしまったりといったことは起こらず、快適に通話できた。マイクをOFFにした際の通知音は、相手の声とは別れて聞こえるため、相手の話をしっかり聞きつつ、自分のマイクが現在OFFであることが把握できた。