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押井守、「ルパン三世」新アニメでゲスト脚本。「責任はとれません」

「ルパン三世 PART6」キービジュアル
原作:モンキー・パンチ (C)TMS・NTV

ルパン三世シリーズのアニメ最新作「ルパン三世 PART6」のゲスト脚本家陣が発表され、湊かなえ、押井守など、小説界・アニメ界を賑わす豪華な顔ぶれが名を連ねた。シリーズ構成は推理小説家でアニメ・特撮の脚本も手掛ける大倉崇裕が担当する。10月から日本テレビ系で全国放送され、日本テレビでは10月9日の24時55分から放送予定。

オムニバスエピソードの脚本を手掛ける特別ゲストには、辻真先や芦辺拓、樋口明雄なども参加。今シリーズのルパンを紐解くキーワードである「謎多き“ミステリー”の世界」に視聴者を誘う。

舞台はロンドン。ルパンのターゲットは、英国政府を影で操る謎の組織・レイブンが隠したお宝――その手掛かりとなる⼀枚の絵。立ちはだかるスコットランド・ヤードやMI6。ルパンの動きを察知して現れた銭形警部。そして、ルパンの前に現れた探偵――その名はシャーロック・ホームズ!

シリーズ構成・大倉のメインストーリーと、豪華脚本陣のオムニバスエピソードが絡み合う、謎多き「ミステリ・ルパン」が今、幕を開ける。

大倉は「ルパン三世でミステリーを。その依頼をいただいてから、シャーロック・ホームズの名前を思い浮かべるまで、あまり時間はかかりませんでした。五⼗年にわたって、世界各国の警察組織を翻弄してきたルパンファミリーと真正⾯から戦える⼈物は、やはり彼しかいないでしょう」とコメント。

また押井は「シリーズ構成の大倉さんが、『好きに書いてください』と言ってくれたので好きに書かせて貰いました。責任はとれませんが、きっと大倉さんを始めとした皆さんが戦ってくれるのでしょう」とコメントを寄せている。

スタッフ陣の解禁にあわせてキービジュアルも公開された。キャラクターデザインを手がける丸藤広貴が描いた、今シリーズのテーマ「ミステリー」への扉を開く荒野に佇むメインキャラクターが描かれたミステリアスなビジュアルに仕上げられた。

さらにアニメオリジナル・サウンドトラックの発売も決定。長年ルパンとともに歩んできた作曲家・大野雄二が手がける、いつまでも色褪せることのないメインテーマ「ルパン三世のテーマ」の最新アレンジ ver.を収録する。詳しい収録内容は後日発表予定。

「ルパン三世企画展 “核心と革新”」
(C)モンキー・パンチ/TMS・NTV
『ルパン三世 イタリアン・ゲーム』
原作:モンキー・パンチ (C)TMS

そのほか、テレビアニメ化50周年企画として9月3日からは日本橋三越本店で企画展「核心と革新」が開催されるほか、9月29日には「ルパン三世アニメ全史ぴあ」の発売、10月1日には過去のテレビスペシャルシリーズ第25弾「ルパン三世 イタリアン・ゲーム」がHuluなど各動画配信サービスで配信される。

「ルパン三世 PART6」脚本家陣コメント

⼤倉崇裕(おおくら たかひろ)【シリーズ構成】/小説「福家警部補の挨拶」 脚本「名探偵コナン 紺青の拳」など

ルパン三世でミステリーを。その依頼をいただいてから、シャーロック・ホームズの名前を思い浮かべるまで、あまり時間はかかりませんでした。五十年にわたって、世界各国の警察組織を翻弄してきたルパンファミリーと真正面から戦える人物は、やはり彼しかいないでしょう。また今回、各方面で大活躍されている方々が、脚本で参加してくださっています。どんな話が飛びだすか、どうぞ、お楽しみに!

辻真先(つじ まさき)/小説「たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説」 脚本「名探偵コナン」など

半世紀前に「ルパン三世」を小説化したとき、モンキーさんがイラストを描いてくれました。
今度は「ルパン三世」のシナリオを書きました。いちばん見てほしいモンキーさんは、もういません。
50年の時の流れは激しいけど、でもきっとむこうで⾒ててくれるだろうな。
だってぼくが書いた「ルパン」だよ、絶対に面白いよ!
だからモンキーさんも、もちろんファンのみなさんも、絶対に見てください!

押井守(おしい まもる)/映画「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」「イノセンス」など

まさか、またルパンに関わるとは夢にも思っていませんでした。シリーズ構成の大倉さんが、「好きに書いてください」と言ってくれたので好きに書かせて貰いました。
責任はとれませんが、きっと大倉さんを始めとした皆さんが戦ってくれるのでしょう。
この脚本を採⽤してくれた製作者の皆さまの英断に感謝します。

芦辺拓(あしべ たく)/小説「スチームオペラ 蒸気都市探偵譚」「奇譚を売る店」など

13歳でアニメ「ルパン三世」に出会ったとき、それは当時盛んだったライトで洒脱で痛快な冒険活劇のエッセンスに思えました。そして半世紀、ルパン三世はこのジャンルの唯一無二のものとして私を夢中にさせ続けています。ありとあらゆる面白さをのみこんできたこのシリーズを、もし書くとしたら――そうだ、もう⼀つ⾃分が愛する「探偵小説」の世界だ!
ああ、深讐綿々たる怪人と名探偵は、かくてここに相まみえたのであります……。

樋口明雄(ひぐち あきお)/小説「天空の犬」「還らざる聖域」など

「ルパン三世」とは昔から深い縁がありました。
何しろ、デビュー作が〈ルパン三世/戦場は、フリーウェイ〉(1967年双葉文庫)。以来、ゲームブックや小説など、いくつものルパンの物語を書き続けてきました。
そんな私のもとに舞い込んできたのが、TVシリーズ PART6 のシナリオの執筆依頼。もちろん全力を注いで書かせていただきました。最高にクールでハードボイルドなストーリーをみなさまにお届けします!

湊かなえ(みなと かなえ)/小説「告白」「未来」など

小学生の頃、毎日学校から帰って⼀番に見るアニメが「ルパン三世」の再放送でした。⾚いジャケットのルパン世代です。ハンサムでも、ヒーローでもないのに、かっこいい。素敵な泥棒仲間、いつも裏切られるのに憎めない美女、まるでコンビの片割れのような警部。ワクワクしながら見ていました。まさかそこに脚本家として、錚々たるメンバーの一人に加わることができるとは! 当時の自分に、自慢したい気持ちでいっぱいです。