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Facebookは「Meta」に。「Oculus」ブランド消滅

Facebookは10月29日に開催した「Connect 2021」カンファレンスで、社名を「Meta」に改めると発表した。FacebookやInstagramといったサービス名称に変更はないものの、2022年から「Oculus Quest from Facebook」は「Meta Quest」に、「Oculus App」は「Meta Quest」に置き換えられ、VRヘッドセットブランドであるOculusの名前は使われなくなる。

新社名の「Meta」はメタバースが由来。現在のさまざまなオンライン上でのソーシャル体験を掛け合わせたようなもので、「時には3次元に拡張され、時には現実世界に投影される」ものだという。今後、同社はメタバースを実現すること、そして人々が友達や家族とつながり、コミュニティに参加し、ビジネスを成長させることができるよう、注力していく。

年に1度開催されているConnectカンファレンスは、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の開発者、コンテンツクリエイター、マーケターなどが一堂に会し、業界の繁栄と成長を称えるもの。オンライン開催されたConnect 2021では、今後10年にかけて、メタバースにおける体験がどういったものかについて、ソーシャルなつながり、エンターテイメント、ゲーム、フィットネス、仕事、教育、コマースといった観点から紹介。

また、メタバースの構築に役立つ新しいツールであり、Quest 2で次世代の複合現実の体験を可能にするPresence Platformに加えて、次世代のクリエイターを育成するための没入型学習に1億5,000万米ドルの投資を行なうことも明かされている。

Oculusブランドの名称変更については、同社のAR/VR担当副社長であるAndrew Bosworth(Boz)氏が自身のFacebookを通じて発表。VRは人々がメタバースにもっとも没入感を得ながらアクセスできる手段であり、世界中で10億人にVR体験をもたらすという目的を達成するべく、QuestがMetaブランドの製品であることを明確にするために名称を変更すると説明している。

BoZ氏は「Oculusブランドには強い愛着があり、今回の決断は非常に難しいものだった。ハードウェアのブランド名は変わるものの、Oculus自体は我々のDNAの核であり続け、ソフトウェアや開発者向けツールとして生き続ける」とコメントしている。

そのほか名称変更にともなう企業体制の変更はないものの、財務に関するレポートは変更され、2021年第4四半期から、同社が提供するファミリーアプリとReality Labsの二つの事業セグメントに分けて報告される予定。また12月1日から、すでに予約済みの新しい銘柄コードMVRSで取引を開始する予定となっている。