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軽量で4K/60p空撮、最長47分飛行ドローン「DJI Mini 3 Pro」

DJI Mini 3 Pro
(撮影:Muratmcmxc)

DJIは、同社の軽量カメラドローン史上最もパワフルという「DJI Mini 3 Pro」を5月20日に発売する。価格は、送信機も付属しないドローン単体が92,400円、従来型の送信機「DJI RC-N1」を同梱したセットが106,700円、新たな送信機「DJI RC」を同梱するセットが119,900円。

なお、2022年6月20日から開始される機体登録制度に向けて、今後のファームウェア更新でリモートID機能への対応を予定している。

重量249g未満で携帯性に優れながら、4K/60fps動画撮影、アクティブトラック、3方向障害物検知などの機能を搭載。さらに、ジンバルが90度回転する機能も追加され、「SNSにぴったりの縦向き映像を撮影できる」という。

飛行時間も大幅にアップグレードし、30分以上の飛行が可能。オプションのインテリジェント フライトバッテリー Plusを購入するか、同バッテリーが2本付属する「DJI Mini 3 Fly More Kit Plus」の購入で、47分の飛行も可能になる。

インテリジェント フライトバッテリー Plus
インテリジェント フライトバッテリー

2019年に登場したMiniシリーズは、「はじめてドローンに触れる全ての人に、空撮がこんなにも簡単にできるということを知ってもらう」ことをテーマに開発されたが、DJI Mini 3 Proは「進化した飛行性能、インテリジェント機能、そして、幅広いシーンに対応する撮影性能を統合」する事で、「カメラ搭載のミニドローンのイメージを全く新しいレベルへと押し上げる」モデルと位置付けられている。

Mini 3 Proでは、軽量、安全、高性能という特長を備えながら、最長飛行時間、プロレベルのスマート機能などを多数導入。「ミニドローンの常識を覆す大きなブレークスルーを果たした」という。

刷新された構造設計により様々な性能が向上。アームとプロペラには航空力学的に優れた設計を適用したことで、より長い飛行時間を実現。

ドローンのフロント部に、前方と後方用のデュアルビジョンセンサーを搭載することで検知範囲を拡大。飛行中の安全性を向上させた。Miniシリーズとして初めて、前方/後方/下方ビジョンセンサーを使用した3方向障害物検知が可能。前方と下方センサーは広いFOVを持ち検知範囲をシームレスにカバーできるため、より質の高いルート計画や周辺状況の認識を実現。

これらのセンサーには高度操縦支援システム(APAS)4.0が搭載され、障害物を検知し、それらを回避する安全な飛行経路を自動的に見つけ出す。

これらのセンサーを使い、フォーカストラック機能も利用可能。被写体を選択するだけで、ドローンが自動で被写体をフレームの中心に捉えたまま安全な飛行ルートで飛行する。

ジンバルデザインも一新、可動範囲がより広くなり、下から上を見上げるチルトアップアングルでの撮影や縦向き撮影が可能になった。従来はズームやクロップによる編集で画質が劣化してしまっていた縦向きの映像が、編集不要で高画質のまま簡単にSNSへ投稿できる。

カメラ部分には、1/1.3インチCMOSセンサーを搭載。シネマカメラや一部のマイクロシングルカメラに投入していたデュアルネイティブISOに対応。絞り値はf/1.7で、最大で4,800万画素の写真や、4K/60fps動画の撮影が可能。

細部まで鮮明に捉えるため、最大フレームレート30fpsのHDR動画撮影にも対応。カラープロファイルにはアプリ内で簡単に編集できる「ノーマル」、より高度な後編集ができる「D-Cinelike」の2種類を用意。

デジタルズーム機能も備え、4K動画撮影では2倍、2.7Kでは3倍、フルHDでは4倍まで利用可能。ユーザーからのフィードバックを元に、ピクセルサイズを2.4μmと大きくすることで「ディテールまでクリアに捉えることができ、特に低照度環境での撮影性能が向上した」とする。

前述の通り、オプションのインテリジェント フライトバッテリー Plusを使用すると、最大47分の飛行時間を達成。伝送距離も長くなっており、日本では8kmの距離からでも「クリアな1080pのライブ映像を伝送できる」という。

カメラにはAirシリーズやMavicシリーズに搭載されていたインテリジェント機能を搭載。タップするだけで、手動で飛行させている間、カメラが被写体をフレーム内に捉え続ける「Spotlight 2.0」、被写体の周りを旋回しながら、設定された半径と速度で飛行する「Point of Interest 3.0」、選べる2種類の方法で被写体を追尾する「ActiveTrack 4.0」が利用可能。

さらに、クイックショット機能として、以下の撮影も可能。被写体をフレームの中央にとらえ続けながら、異なるパターンの飛行動作を順に実行し、シネマティックな短編動画を生成する「マスターショット」や、ハイパーラプス撮影機能も備えている。

  • ドローニー:被写体をカメラの中心に捉えた状態で、機体が後方に下がりながら上昇
  • ヘリックス:機体は、被写体周囲をらせん状に旋回しながら上昇
  • ロケット:カメラを下に向けた状態で、機体が上昇
  • サークル:機体は、被写体周囲を旋回
  • ブーメラン:機体は楕円上に被写体周辺を旋回。被写体の場所から離れるほど上昇し、その場所に戻りながら下降
  • アステロイド:機体は後方/上方に向かって飛行し、上空でスフィアパノラマを撮影。生成された動画は逆再生になる

送信機も進化

新しい送信機「DJI RC」は、5.5型のディスプレイを内蔵しているのが特徴。アプリの「DJI Fly」がインストールされており、スマホを送信機に取り付ける手間がなく、「飛行中、自分のスマホの電池残量を心配する必要がない」という。

新しい送信機「DJI RC」
(撮影:Muratmcmxc)
従来型の送信機「DJI RC-N1」

他にもアクセサリーとして、以下のようなものを用意している。

  • DJI Mini 3 Pro インテリジェント フライトバッテリー(最大34分の飛行時間を提供)
  • DJI Mini 3 Pro インテリジェント フライトバッテリー Plus(最大47分の飛行時間を提供)
  • DJI Mini 3 Pro 2WAY充電ハブ(インテリジェントフライトバッテリーを順番に充電)
  • DJI Mini 3 Pro NDフィルターセット(ND 16/64/256/日差しの強い照度環境下でも細部までクリアな映像を撮影)
  • DJI Mini 3 Pro プロペラ(安全な飛行を確保)
  • DJI 30W USB-C充電器(インテリジェント フライトバッテリーを64分で、インテリジェント フライトバッテリー Plusを101分で満充電)