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THIEAUDIO、1DD+6BA+2EST構成のイヤフォン「Monarch MKII」

Monarch MKII

ナイコムは、THIEAUDIOブランドのイヤフォン2機種を6月15日に発売した。ラインナップと価格は、1DD+6BA+2EST構成のハイブリッド型「Monarch MKII」が173,800円、1DDの「Elixir」が27,170円。

Monarch MKII

モニターイヤフォンが持つ本来の精神に忠実でありながら、技術的なパフォーマンスを高め、よりバランスの取れたチューニングを導入することを目標に開発。前機種のMonarchから内蔵ドライバーを最新のものに交換し、最適なパフォーマンスを達成するために配置を見直したという。

10mm径のダイナミックドライバーは、新開発のコンポジットダイアフラムドライバーを採用。膜の張力と磁石の強度を向上させ、極めて高い応答性を実現。また、低音域の再生に特化した設計により、サブウーファーの役割を担い、「キックドラムやベースラインのパンチをよりタイトでインパクトのあるものにする」としている。

さらに、2つのバランスド・アーマチュア・ドライバー(BAドライバー)はダイナミックドライバーと対になり、低域とその他の周波数スペクトラムの間に自然な一貫性をもたらすという。

Monarch MKIIの心臓部はニュートラルな中音域とし、この特徴を強調するために、BAドライバーを再構成。コアレンジを4つの中周波ドライバーで補強したという。前機種からミッドレンジドライバーを倍増させることで、パフォーマンスが向上。歪みが減少し、中高音域の解像度、透明度、明瞭度が大きく改善したとする。

最新の静電ドライバーも搭載し、ドライバーの位置を再調整することで、前機種に比べて不要なチューブの共振を最小限に抑え、高域のロールオフを拡張。これにより、高音域はより均一で細部まで再現され、「音楽にきらめく空気感や高解像度の雰囲気をより感じられる」という。

低音と中低音の分離が良いという意見がある一方で、低音の量が多いという意見があったことから、ローパスのクロスオーバーを150Hzから200Hzに上げ、サブバスの音量を若干下げ、より適切なレベルに調整。中域を濁らせないクリーンでパンチのあるサブウーファー的な低域の特性はそのままに、ベースギターなどの基本的な低域の楽器に、これまでにない暖かい質感を導入したほか、1~2kHzの中高音域を3kHzまで下げ、ボーカルの鼻にかかったような質感を抑えつつ、楽器の歯切れの良さを際立たせているという。

付属ケーブルは、超高純度銀メッキ26AWG OCC銅リッツ線はそのままに、素線を追加組み込むことで、やや肉厚な感触と豊かなサウンドを実現。独自の「スマートスイッチ」を搭載し、プラグエンドを交換するだけで、4.4mmバランス、2.5mmバランス、3.5mmアンバランスが付け替えられる。イヤフォン側端子は2ピン。

周波数特性は20Hz~20kHz。感度は108dB。インピーダンスは36Ω。重量はケーブル込みで58g。キャリーケース、イヤーピース(S/M/L)などが付属する。

Elixir

Elixir

録音された音に忠実で自然な音色を保ちながら、その音に込められた精神や感情を表現することを目標に開発されたイヤフォン。

新開発の3次元ベロシティ・トランスデューサーを搭載。振動板は、ベリリウムコーティングされた多層カーボンナノチューブシートを織り込んだ層で構成され、非常に緻密で硬い膜で、高いテンションと応答性を実現したとする。

ドライバーの内部には、従来のアルミニウム製より強力なポールマグネットと完全銅製のボイスコイルアクチュエーターを採用。これらの特徴により、音の解像度が高くなり、「一音一音の細かなニュアンスまで透明に描き出す」としている。

3次元ベロシティ・トランスデューサーにより、リアルな高音質がすべての周波数帯域で質感として得られるため、低音と中音はこの特徴を際立たせるようなチューニング。一般的なイヤフォンのような硬いV字型のチューニングではなく、中域をバランスよくニュートラルに、かつ温かみのあるヴィンテージ感あふれるサウンドになるよう、入念に調整したとする。

92本の0.06mm単結晶銅と24本の0.06mm銀メッキOCC銅の高品質2芯リッツ・アップグレード・ケーブルが付属。プラグは3.5mmアンバランス。イヤフォン側端子は2ピン。

周波数特性は20Hz~40kHz。感度は112dB。インピーダンスは18Ω。重量はケーブル込みで31g。キャリーケース、ノズルフィルター、イヤーピース(S/M/L)などが付属する。