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低速回線でも高画質、コルグLive Extremeに新機能「Direct ABR」

インターネット動画配信システム「Live Extreme」

コルグは、インターネット動画配信システム「Live Extreme」の最新版となるVersion 1.8をリリースした。4G回線など、低速なインターネット環境でも高画質で視聴できる新機能「Direct ABR」を搭載した。

Live Extremeは、オーディオ・クロックを配信システムの軸とした「オーディオ・ファースト思想」や、ロスレス/ハイレゾ・オーディオに対応した高い音質が特徴で、これまでに30を超えるコンサートやイベントの配信に採用されている。

しかし、従来のLive Extremeを視聴するには15Mbps以上の高速インターネット環境が必要で、4G回線など低速なインターネット環境でも視聴できるようにしてほしいという要望が多くあったという。

低速インターネット環境での視聴を実現する方法として、一般的な動画配信システムでは「ABR(Adaptive Bitrate)」という技術が使われる。ライブ会場からアップロードされた映像と音声から、ストリーミング・サーバー内で様々なビットレートのストリームを生成し、個々のユーザーの回線速度に応じて、配信ビットレートを切り替えるというもの。

Adaptive Bitrate

低速回線でも映像や音声が途切れにくいという利点がある反面、ストリーミング・エンコーダ内で既に非可逆圧縮されている映像や音を、ストリーミング・サーバー内で再圧縮することになり、画質や音質が著しく劣化する問題があった。

一般的な動画配信システム

Live Extreme Encoder version 1.8に搭載されたDirect ABRは、SDIやHDMIから入力された非圧縮映像から、Live Extreme Encoder内部で最大4系統のAdaptive Bitrate映像を直接生成。サーバーにアップロードするもの。

これにより配信サーバー内で再圧縮する必要がなくなるため、同じビットレート映像であっても、従来システムより高画質な映像が配信されるという。なお、Direct ABRが適用されるのは映像のみで、音声は従来通りFLACやALACによるロスレス/ハイレゾ配信のみに対応する。

Live Extremeによる動画配信システム

エンコード対応フレーム・サイズは3,840×2,160、2,560×1,440、1,920×1,080、1,280×720、854×480、640×360、360×240ドット。エンコード対応フレームレートは60/59.94/50/30/29.97/25/24/23.98/15/14.98。エンコード対応ビットレートは200kbps~65Mbps。

Live Extreme Encoder version 1.8ではさらに、音声の4チャンネルステレオ配信に対応 (FLACのみ)。映像と音声の同期方法として、最大500msの映像の遅延にも対応。音声遅延を伴う大規模な配信音声マスタリングにも対応可能となった。

version 1.8は、8月より配信現場での試験運用が開始されており、9月11日に開催される「Immersive voices - dip in the pool 2022 live」から正式運用が開始される。同公演は渋谷WWWで開催され、映像は最大1080pを含む、4段階のABRで配信予定。低速インターネット環境でも安定して楽しめるとのこと。