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ソニー、Eマウントでレンズ交換可能なロボットシネマカメラ「FR7」
2022年9月6日 23:03
ソニーは、クリエイター向けカメラ「Cinema Line」の新製品として、フルサイズセンサーを採用し、Eマウントのレンズ交換および遠隔操作によるパン・チルトが可能な「FR7」を11月11日に発売する。ボディ単体での価格は132万円、FE PZ 28-135mm F4Gが付属するレンズキットは161万7,000円。αシリーズの製品でもある。
三脚などに設置できるパン・チルト台と、Eマウントのフルサイズセンサーカメラが一体化した製品。様々なEマウントのレンズが取り付けられ、フルサイズセンサーとレンズ表現、美しいボケ表現を活かし、シネマのような映像表現が、遠隔操作で撮影できる。
複数台のFR7を連携させて、コンサートを様々なアングルから動画撮影したり、ステージの上にFR7を天吊りし、カメラの映り込みを避けながら、従来のロボットカメラでは難しかった焦点距離12mmの超広角レンズを用いてステージ上を広く撮影するといった使い方が可能。
利用できるソニーのEマウントレンズ群は2022年8月時点では70本。取り付ける時は、スライドレール上にあるセンサー部分を前後に移動させてバランスをとる必要がある。また、サイズが大きいレンズであるSEL100400GM、SEL200600G、SEL400F28GM、SEL600F40GMの場合は、パン・チルト操作はできなくなり、固定撮影のみとなる。
撮像素子はExmor R CMOSで、有効約1,030万画素。電子可変NDフィルターも内蔵。拡張時は最高ISO 409,600での撮影が可能。15+ストップのダイナミックレンジを持つ。
AFは、瞳AFに対応(人間のみ)。フォーカスの感度やスピードも調整できる。
中間色の表現力をアップさせて、人の肌を美しく描写する「S-Cinetone」も利用可能。S-Log3、S-Gamut3での撮影もできる。最高で4K/120p撮影ができ(内部記録のみ)、外部出力は4K60p/4:2:2/10bitまでサポートする。
CFexpress Type-AとSDカードスロット×2を備え、本体内で動画記録が可能。12G-SDIとHDMIでの出力もできる。動画ファイルの記録方式は、XAVC Intra:MPEG-4 AVC/H.264、XAVC Long:MPEG-4AVC/H.264。音声はリニアPCM/24bit/48kHz/4ch。TC入力、SFP+準拠の光信号出力、LAN端子、GENLOCK端子、XLRのマイク入力なども備えている。なお、防塵防滴性ではない。
なめらかなパン・チルト・ズーム動作が可能で、パン・チルトスピードは0.02度/秒~60度/秒まで可変。チルト方向は-30度~+195度、パン方向は-170度~+170度まで。天吊り時は、チルト方向-210度~+15度、パン方向-170度~+170度。
リモート操作は、Webからの制御が可能で、タブレットやノートPCなどからアクセス可能。全ての制御ができる。さらに、既発売のリモートコントローラー「RM-IP500」からの制御もできる。なお、RM-IP500から操作する場合は、ファームウェアのアップデートが可能。FR7操作用のトップパネルも、サービスパーツとして別売する。また、特定のタイミングから出荷するRM-IP500には、FR7操作用パネルも同梱して販売する予定。