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ソニー、動画用Cinema Line初のAPS-C機「FX30」。約27万円
2022年9月28日 23:05
ソニーは、映像制作用カメラシリーズ「Cinema Line」より、最小・最軽量のボディにシリーズ初のAPS-Cセンサー(スーパー35mmサイズ)を採用した「FX30」を10月14日に発売する。価格はボディのみが273,900円、XLRマイクが接続できるハンドルユニットを同梱するセットが328,900円。ともにレンズは別売。発売に先駆け、10月4日10時から受注開始する。
同シリーズ最小ボディにフルサイズセンサーを搭載した「FX3」と同じサイズ(129.7×77.8×84.5mm/幅×奥行き×高さ)のボディを採用。5箇所のネジ穴も同一で、ケージ不要でアクセサリー類が取り付けられるカスタマイズ性、機能性を備えるほか、筐体内に冷却ファンを搭載し、4K/60p映像を長時間安定して撮影し続けられる。
外観の差としては本体に設けられたネジ穴部分の色と、センサー部、印字されている製品名、正面の「Full-Frame」の有無となっている。重量は680gのFX3よりも68g軽い562gとなり、シリーズ最軽量を更新した。背面の3型バリアングルモニターは解像度が向上し、236万画素になった(FX3は144万画素)。
将来的にプロとして映像撮影現場で働きたいと考えている層“Future Creator”をターゲットとして開発。シネマカメラとしての映像撮影機能を搭載しつつ、価格を抑えたモデルとして展開される。レンズマウントはEマウント。
センサーは、新開発のAPS-Cサイズで有効2,010万画素の裏面照射型CMOS Exmor R。プロ機としての映像表現を追求し、6Kオーバーサンプリングによる4K Super35mmフォーマット映像収録をAPS-Cサイズのセンサーで実現するために、今回新しく開発したという。
常用ISO感度は100～32,000で、拡張上限も32,000となっている。ISO 800/2,500のデュアル・ベースISOを搭載している。
動画撮影機能については、シネマルックな映像が撮影できるS-Cinetoneや4:2:2 10bit記録などのほか、7月にアップデートでFX3に追加された、好みのLUTでモニター映像を表示しながら撮影できるLog撮影機能や、タイムコード供給源となる機器と接続して使用できるタイムコード同期機能なども搭載。メニュー画面も一目で設定が確認できるデザインとなっている。
リアルタイム瞳AFやタッチトラッキング、フォーカシング中の画角変動を最小化するブリージング補正機能、被写界深度を可視化するフォーカスマップ機能、光学式5軸ボディ内手ブレ補正やより補正を向上させるアクティブモードなどαシリーズから踏襲した機能も備えている。
4K/120pのハイフレームレートの撮影にも対応。最大5倍のなめらかなスローモーションで動きのあるスポーツシーンなども印象的に撮影できるとする。ただし、4K/120p撮影時は約38%画角がクロップされる。これは、本体内で行なう画像処理によるものという。
動画フォーマットは「XAVC S」「XAVC S-I」(MPEG-4 AVC/H.264)、「XAVC HS」(MPEG-H HEVC/H.265)をサポート。外部レコーダーとHDMI接続すれば16bit RAW動画の出力が可能。
静止画性能は連写性能は非搭載、電子シャッターのみ装備で「撮影現場の資料撮影や、YouTubeのサムネイル素材での使用など、最低限の静止画撮影機能」とのこと。静止画の有効画素数は約2,600万画素。
記録メディアは、SDカード/CFexpressカード×2。4K動画とプロキシ動画を同時にカメラのメモリーカードに保存できる。
前面、天面、背面に、赤いRECランプ(タリーランプ)を搭載。録画時に光るため、録画開始したつもりが撮れていなかったという失敗を防げる。また撮影時は液晶モニターにも赤枠を表示する強調表示機能も備えている。
アクセサリーシューに固定できるXLRハンドルユニットを同梱するセットも用意。外部XLRマイクを固定できるハンドルで、デジタル4chや、24bitでの音声収録もサポート。ハンドルを持つことで、ローアングルなどの安定した撮影ができる。ハンドル側にもネジ穴を備えている。
レンズ同時購入で最大2万円キャッシュバック
FX30の発売を記念し、FX30と対象のレンズを同時購入すると最大2万円キャッシュバックする「クリエイター応援キャンペーン」を実施する。購入期間は10月14日から2023年1月10日まで(10月4日からの予約も対象)、応募期間は’23年1月24日まで。
対象モデルとキャッシュバック金額は以下の通り。
- E PZ 10-20mm F4 G (ソニーストア価格 99,000円)
- E 15mm F1.4 G (同99,000円)
- E PZ 18-105mm F4 G OSS (同64,900円)
1万円キャッシュバック APS-C用Eマウントレンズ
- FE 24mm F1.4 GM (同206,800円)
- FE PZ 16-35mm F4 G (同179,300円)
2万円キャッシュバック Eマウントレンズ
CFexpress Type Aカードに大容量モデル
CFexpress Type A メモリーカードに320GBと640GBが追加。価格は各オープンプライスで、店頭予想価格と発売日は、320GBが99,000円前後で10月14日発売、640GBが187,000円前後で11月11日発売。ともに10月4日より予約受付を開始する。
「従来の容量では撮影時間が短い」「大容量のモデルが欲しい」という声に応え、80GB/160GBに追加してラインナップを拡充。ともに、少ない容量のカードを複数買うよりも安くなるように価格を設定しているという。
基本的なスペック、耐久性などは同一で、読み込み速度は800MB/s、書き出し速度は700MB/s。150ニュートンの曲げ強度や7.5mの落下強度、IP57相当の防塵防水性などを備えている。