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ソニー、18-50mm超広角ズーム搭載コンデジVLOGCAM「ZV-1 II」
2023年5月23日 23:02
ソニーは、Vlog向けカメラ「VLOGCAM」シリーズの新製品として、Vlogで需要のある18-50mm(35mm判相当)のズームレンズを搭載したコンパクトデジカメタイプの「ZV-1 II」を6月23日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はボディのみが12万円前後、シューティンググリップキットが13万6,000円前後。
1.0型Exmor RSイメージセンサーや画像処理エンジンBIONZ X、内蔵NDフィルターなど、ZV-1の利点となっていた基本性能は踏襲しつつ、景色や友人を入れた自撮りなどのために「もっと広角にしてほしい」というVlogユーザーの意見を反映し、レンズを刷新。
ZV-1の24-70mmから、広角寄りとなった「18-50mm F1.8-4」のZEISS Vario-Sonnar T*レンズを搭載した。18mm側では最短撮影距離が5cm、50mm側でも15cmと、近接撮影でダイナミックな映像が撮影できる。
手ブレ補正は従来機と異なり、光学式は非搭載で、電子のみ搭載。レンズの焦点距離が広角になったことで、電子式のみでも従来とほぼ同等の補正が可能とのこと。なお、アクティブモードの場合、撮影画角が若干狭くなる。
常用ISO感度は125~12800(静止画・動画共通)。内蔵NDフィルターでは、絞り値で3段階、約1/8の光量まで調整できる。
外形寸法約105.5×46.7×60mmとコンパクトボディを維持しながら、2g軽量化した重量約292gを実現した。
USB-C端子を採用。USB PDは非対応だが、給電しながらの撮影も可能。なお、USBケーブルやACアダプタは別売。
モニターはタッチパネルとなり、シューティンググリップを着けたままバッテリーやカードを交換できる設計。本体のボタンレイアウトはZV-1Fに合わせたほか、動画撮影中にモニターに赤枠が表示される強調表示など、Vlog撮影の使いやすさを向上。
AF性能では、新たにAFトランジション設定とAF乗り移り感度の設定が可能になり、撮影シーンや撮影者の表現意図に合わせたフォーカシングを実現できる。動画撮影時のリアルタイム瞳AFでは、人物だけでなく動物にも対応した。
VLOGCAMシリーズの設定では、手前の物にピントを合わせ続ける「商品レビュー用設定」は、手ブレ補正がオンの状態でも使用可能になった。なお、商品レビュー用設定に切り替えた際にフォーカスエリアが自動で「ゾーン」に切り替わるが、ZV-1Fのスポットで固定されるのとは異なり、自由に設定できる。
Vlogを手軽に撮影できる機能として、フルサイズミラーレス「ZV-E1」に搭載されている機能も採用。
5種類のルックと4種類のムードを選んで画づくりしたまま撮影できる「シネマティックVlog設定」を搭載。使用時、アスペクト比はシネマスコープ(2.35:1)となり、フレームレートは24p(23.98p)で固定されるため、そのまま映画のワンシーンのような印象的な動画が撮影できる。なお、ZV-E1の同機能に搭載されているS-Cinetoneは使用できない。
指向性が選択できる「インテリジェント3カプセルマイク」も搭載。カメラが人物の顔や被写体を認識して、内蔵マイクを前方もしくは全方位に切り替えるオートで撮影できるほか、セルフィー撮影の時は前方、周囲を撮影しながら話すときは後方にするなどマニュアルで設定できる。
映像の明るさや色合い、クリエイティブルックの色味などを画面下部のアイコンで設定できる「マイイメージスタイル」も搭載。なお、ZV-E1の同機能に搭載されている背景ぼかしは使用できない。
設定メニュー等もZV-E1を踏襲しており、モニター上で直感的に設定可能。タッチした場所の明るさを基準にして自動で露出を設定、調整バーでの微調整も行なえる「タッチAE」も搭載した。
そのほか、新機能として動画撮影時のセルフタイマー機能や、動画の使いたい部分にショットマークを付ける機能を搭載。ショットマークの位置を中心に15秒、30秒、60秒だけを切り出してスマホへ転送することもできるため、SNSへの投稿もスムーズに行なえる。
3.5mmのマイクジャックと、シューはマルチインターフェイスを搭載し、外部マイクにも対応。マルチインターシューはデジタルオーディオインターフェースには対応していない。HDMIマイクロ端子も搭載している。
スマホアプリは「Creator's App」に対応。スマホやPCからのリモート撮影や、ケーブル接続でのライブストリーミング機能など、従来の機能も利用できる。
サステナブルな社会を目指す取り組みとして、ZV-1 IIでは、カメラ本体に再生材を採用しているほか、中国・タイの生産拠点では100%再生可能エネルギーで稼働しているとのこと。ウインドスクリーンにはリサイクルされたペットボトルから作られた再生繊維を使用。梱包材も脱プラスチック素材として、不織布や紙製の袋を採用している。
また、メニュー画面の音声読み上げ機能を搭載。メニューのセットアップタブから設定可能で、音声の読み上げ速度も変更できる。メニューのほか、動画再生画面の音声読み上げにも対応している。