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ソニー“VLOGCAMの頂点”フルサイズでレンズ交換式「ZV-E1」

「ZV-E1」。グリップは別売

ソニーは、Vlog向けカメラ「VLOGCAM」初のフルサイズセンサー搭載モデル「ZV-E1」を4月21日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はボディのみが33万円前後、FE 28-60mmF4-5.6付属のレンズキットが36万円前後。カラーはブラックとホワイト。

ソニーは既に、VLOGCAMとして、1インチセンサーの「ZV-1」、APS-Cセンサーの「ZV-E10」を発売。このうちZV-E10は、「ソニーとして過去にないほど」という予約が殺到するなど、非常に大きな反響があったという。このVLOGCAMの流れを加速させるカメラとして、35mmフルサイズセンサーを搭載した「VLOGCAMの頂点」として発売するのがZV-E1となる。マウントはEマウント。

センサーは35mmフルサイズ裏面照射型、有効約1,210万画素のExmor R CMOS。フルサイズセンサーならではのボケ表現が楽しめる。4:2:2 10bitの動画記録や、15+ストップのラチチュード(S-Log3動画撮影時)、全画素読み出しによる4K映像の本体内記録に対応するなど、1台でシネマティックな動画が撮影できる。

常用ISO感度は80~102400(静止画・動画共通)。拡張時は静止画で40~409600、動画で80~409600に設定できる。画像処理エンジンはE10に搭載しているものよりも最大約8倍の高速処理が可能という最新の「BIONZ XR」。

なお、発売日は4K/60pまでの対応だが、6月以降のファームウェアアップデートにより、4K/120pにも対応する。ファームアップは、ソニーが個人向けにも新たにサービスを開始した、クラウド制作サービス「Creators'Cloud」経由でライセンスキーを入手し、カメラにインストールするカタチになる(ソニーアカウントが必要/アップデートは無料)。

グリップまわり

より自然なスキントーンで撮影ができるようになったほか、美肌効果や背景ボケをワンタッチで切り替える機能なども搭載。FX6やFX3などにも搭載している、肌の色を美しく見せるスキントーンを中心としたルックの「S-Cinetone」も利用可能。

ZV-E1で新たに搭載した機能として、手ブレ補正を強化。従来のソニー製カメラには、強力な手ブレ補正を行なう「アクティブモード」を搭載していたが、E1ではその効果を約30%向上させた「ダイナミックアクティブ」モードを搭載。ジンバルなどを使わずに、安定した撮影ができる。

「ダイナミックアクティブ」モードを搭載

さらに「オートフレーミング」と「フレーミング補正」を搭載。例えばカメラを三脚に固定し、インタビュー動画を撮影する時などに使える機能で、オートフレーミングではAIが被写体を認識。その被写体が喋りながら動いた場合でも、その動きに追従しながら、4K映像の中から被写体を中心とした構図をクロップして動画として保存してくれる。

インタビューに登場する人物がAとBの2人の場合、背面モニターで認識した人物を選択すると、選択した人物を中心にした構図でクロップ。AからBへ、BからAへと、タップするだけで切り替えられる。これにより、カメラマンが不在でも、まるでカメラマンが出演者に自然にズームしたような映像が撮影できる。

フレーミング補正は、被写体と並走して撮影する時などに使えるもの。被写体が構図内の同じ位置に保たれるようにトラッキングし、自動で構図を補正してくれる。

「複数人顔認識」機能も新たに搭載。顔認識した複数の人に、すべてピントが合うように自動的にカメラがレンズを絞りを調整してくれる。例えば、カメラから見て手前に1人立っている映像を撮影している途中、ピントは手前の人間に合って後ろがボケた映像になる。そして、奥に1人フレームインしてくると、顔認識でその人物を補足、奥の人物にもピントが合うように自動でレンズのF値を調整してくれる。奥の人物がいなくなると、再び手前の人物だけにピントが合い、絞りをあけ、背景がボケた映像になる。

ソニー「ZV-E1」手ブレ補正のダイナミックアクティブ、オートフレーミング/フレーミング補正、複数人顔認識のデモ

AFは像面位相差も活用したファストハイブリッドAF。リアルタイム認識AFは人物に加え、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機にも対応。AF速度や乗り移り感度などの設定ができるほか、ブリージング補正機能も搭載。カメラの前に商品を持ち上げて紹介する際に、顔から商品へ、商品から顔へのピント合わせがスムーズにできる「商品レビュー用設定」も備えている。

使い勝手の面では、おまかせオートやシーンセレクションの撮影時に、画面上のアイコンをタッチする事で、直感的に背景のボケ具合、明るさ、色合いを調整できる「マイイメージスタイル」や、映画のような画作りを一括設定できる「シネマティックVlog設定」も新たに搭載。シネマティックVlog設定では、アスペクト比がシネスコに、フレームレートは24pに固定され、ルックやムード、AFトランジション速度をユーザーが選択肢から組み合わせるカタチとなる。

ソニー「ZV-E1」の外観とシネマティックVlog設定
シネマティックVlog設定

ヘッドフォン出力やマイク入力を備えるほか、デジタルオーディオインターフェイス対応のMIシューも装備。内蔵マイクは「インテリジェント3カプセルマイク」で、収音する方向を環境に合わせて、オート、前方、全方位、後方から選択可能。オート時は、カメラが被写体認識状況に応じて前方、全方位のどちらかを自動的に選択してくれる。

側面端子部
上から見たところ
内蔵マイクは「インテリジェント3カプセルマイク」
MIシューに外部マイクを取り付けたところ

Zバッテリー(NP-FZ100)を採用し、長時間記録が可能。ほこりや水滴に強い防塵防滴に配慮した設計になっている。

メニュー画面

カメラからモバイルアプリの「Creators' App」への画像転送の安定性が大幅向上。アプリの転送開始後は、画面をOFFにしたり、他のアプリに切り替えて別作業をしている間も転送が継続される。

15秒、30秒、60秒を切り出してスマホに転送・投稿する機能や、4K/30p、フルHD/60pでのライブストリーミング機能なども備えている。

外形寸法は121×54.3×71.9mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は本体のみで約399g。

レンズキャッシュバックキャンペーンや製品の魅力紹介配信も

ZV-E1購入者限定でレンズキャッシュバックキャンペーンも実施する。ボディの購入期間は4月21日~7月18日、対象レンズの購入期間はボディ購入日~7月18日まで。対象レンズはSEL2070G、SEL24F14GM、SEL35F14GM、SEL20F18G、SELP1635Gで、キャッシュバック価格は1万円。詳細はキャンペーンのページを参照のこと。

4月4日21時からは、ソニーストアチャンネルにてライブ配信を予定。デジタルアートクリエイターのAyane氏を招き、ZV-E1の魅力を紹介する。詳細はソニーストアチャンネルを参照のこと。