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estelon、鉱石×ポリマーキャビの密閉フロアスピーカー「AURA」

フロア型スピーカー「AURA」

アーク・ジョイアは、estelonブランドの新製品として、鉱石とポリマーをキャビネットに使ったフロア型スピーカー「AURA」を、11月10日より発売する。本体カラーはホワイトで、価格はペア286万円。11月3日より開催予定の「2023東京インターナショナル・オーディオ・ショウ」で初披露する。

エストニア共和国の首都・タリンを発祥とする、ハイエンドオーディオブランドestelon(エステロン)の新しい3ウェイ4スピーカーシステム。

最大の特徴が、流線型のキャビネット。鉱石とポリマーを複合させた独自のコンポジット材を採用することで、異種素材の組み合わせによる共振の抑制を実現。成型時には、コンポジット材に高熱を加えながら真空プレス機で加圧することで、高密度・高剛性も備えた。

表面のほぼすべてが湾曲した独創的な形状が、不要振動の抑制と内部の音響制御に寄与。高度で複雑なキャビネットの設計と構造とすることで、「各ドライバー・ユニットは最高のパフォーマンスを発揮する理想的なサウンドを再生する」という。

密閉型キャビネットのため、バスレフ型に比べて設置時の制約が少なく、低域の応答性や空間の再現性が向上。「一般的なボックス型と異なる並行面を排したキャビネット形状により、幅広いダイナミックレンジ、ホログラフィックな空間表現を実現する」と謳う。

新設計のキャビネットにあわせ、ネットワーク回路の設計や使用する素材、キャビネット内配置などは、同社エンジニアのワシルコフ氏が徹底したリスニングテストの上で選定。

クロスオーバー回路は、ツイーター/ミッドレンジは2次カーブ(-12dB/oct)、ミッドレンジ/ウーファーは3次カーブ(-18dB/oct)を採用。全て熟練技術者による手作業で製作しているという。

また、アンプからの音楽信号をドライバー・ユニットに伝送する内部配線材には、ハイエンドケーブルメーカーのKubala-Sosna(クバラ・ソスナ)製の純銅ケーブルを採用。3次元的な空間表現、透明感溢れる躍動的な音楽再現に寄与するという。

同じ周波数帯を再生するミッドレンジ2基と、その中央にツイーターを配置したバーチカルツイン・レイアウトを採用

ミッドレンジは、SB Acoustics製130mmウーファー。独自開発の“Egyptian Papyrus(エジプシャン・パピルス)”コーンは通常のペーパー・コーンと同等の剛性を確保しながらも軽量なため、ダイアフラムによる音へのカラレーションはないとのこと。またバスケット部は鋳造成型された強靭なアルミニウムで構成。強力な駆動を実現するネオジム・ドライバー、減衰の少ないラバー・エッジにより歪が最小限に抑えられた、ナチュラルな再生を可能とした。

高域は、優れた音質と直線性を実現する対称駆動モーター採用のScan Speak製26mmソフトドーム・ツイーター。大音量、小音量レベルの場合でも、卓越した音質と直線性を実現。またツイーター特性に合わせて最適化した楕円形ウェーブガイドは、理想的な分散とミッド・ウーファーからの影響を受けない形状になっているという。

低域のFaital製250mmウーファーユニットには、セミプレスされたペーパーコーンを採用。湾曲したキャビネットのベースプレートにより、キャビネット底面に搭載したウーファーが床と音響的に結合することで、効率と出力が最大化され、豊かでタイトな低域再生を実現している。

周波数特性は35Hz~25kHzで、クロスオーバー周波数は85Hz/2.1kHz。出力音圧レベルは90dB/2.83V、公称インピーダンスは4Ω。スピーカー端子はシングル・ワイヤ。外形寸法は384×367×1,366mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は34kg(1台)。