ニュース

ソニー・ホンダ、進化したプロトEV。PS5コントローラで遠隔操縦する技術デモ

CES 2024で初披露された「AFEELA Prototype 2024」

ソニー・ホンダモビリティは、現地時間1月8日にCES 2024内で実施されたソニープレスカンファレンスに登場し、量産に向けて進化したプロトタイプ電気自動車(EV)「AFEELA Prototype 2024」を世界初披露した。

披露された新プロトタイプでは、マイクロソフトと連携したモビリティ特化のパーソナルエージェントを搭載。センサー類を活用して、車両の外の口径をリアルタイムで3Dオブジェクト化して表示する機能、車両に近づくだけでドアが自動で開く機能なども備えた。

CES® 2024 プレスカンファレンス|ソニー公式※(新プロトタイプ披露は28分45秒付近から)
プレスカンファレンスではDualSenseコントローラーを使ったリモートドライビングの技術デモが披露された

プレスカンファレンスには同社の川西泉代表取締役社長兼COOが登壇。新プロトタイプの披露時には、「あくまで技術デモ」としながら、PlayStation 5用の「DualSenseワイヤレスコントローラー」を使って、車両の外からEVをリモートドライブするパフォーマンスも行なわれた。

「AFEELA Prototype 2024」エクステリア
「AFEELA Prototype 2024」インテリア

AFEELA Prototype 2024は全長4,915mm、全幅1,900mm、全高1,460mmで、ホイールベースは3,000mm。駆動方式はAWDで、フロントとリアに出力180kWのモーターを搭載する。搭載バッテリー容量は91kWh。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン式、リアがマルチリンク式で、エアサスペンションも装備。タイヤ装着サイズはフロントが245/40R21、リアが275/35R21。

このプレスカンファレンスで、川西氏はAD(自動運転)/ADAS(先進運転支援システム)にセンシングデバイスと先端AI技術を活用すること、マイクロソフトと連携してMicrosoft Azure OpenAI Service を活用した対話型パーソナルエージェントの開発に取り組むこと、ゲーム「グランツーリスモ」を制作するポリフォニー・デジタルと車両開発で協業することなどを発表した。

Polyphony Digital and Sony Honda Mobility Announce Partnership in Vehicle Development

このうちポリフォニー・デジタルとの協業は、車両情報をパートナーと共有し、新たな価値創造を目指すことが目的で、ポリフォニー・デジタルの持つシミュレーション技術と、実車開発をしているソニー・ホンダモビリティとで、「主に人の感性・官能領域でバーチャルとリアルを融合させた車両開発を目標とする」という。

また年内のアップデートにより、ゲーム「グランツーリスモ7」内にAFEELA Prototype 2024が収録される予定で、「車両の発売の前に、皆様にはゲーム内で乗っていただく機会を設けたい」としている。

ソニー・ホンダモビリティ初のEVとなるアフィーラは、2025年に先行受注を開始し、'26年春から北米で、同年後半に日本でのデリバリー開始を目標としている。