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ソニー・ホンダのブランドは「AFEELA」。プロトタイプ披露

「AFEELA」のプロトタイプカー

ソニー・ホンダモビリティは1月5日、アメリカ・ラスベガスで開幕する「CES2023」を前に、新ブランド「AFEELA(アフィーラ)」と、新しいプロトタイプを発表した。このプロトタイプをベースに開発を進め、2025年中の発売、'26年春の北米デリバリー開始を目指す。

プレスカンファレンスに登壇したソニー・ホンダモビリティの水野泰秀会長兼CEO

同社が考えるモビリティ体験の中心にある“FEEL”を表した新ブランド。プレスカンファレンスに登壇したソニー・ホンダモビリティの水野泰秀会長兼CEOは、AFEELAは「人が、モビリティを知性を持った存在として感じること、モビリティがセンシングとAI技術を用いて人と社会を感じること、というインタラクティブな関係性を表している」と語った。

コンセプトカーのデザイン面では、モビリティの新たな価値基準創出を目指したとのこと。水野CEOは「車のデザインの構成要素が動力性能やパフォーマンスといったものから、ソフトウェア、ネットワーク、インターフェースに変わっていく転換点」にあると語り、車両デザインも、常識にとらわれず、これまで求められた個性や造形のあり方を見直したとコメントした。

フロントノーズに「Media Bar」と呼ぶインターフェースを搭載

エクステリアは、装飾となる線や造形を削ぎ落としたデザインで、フロントノーズ部に「モビリティと人がインタラクティブなコミュニケーションをするため、知性を持ったモビリティがその意思を光で語りかける」というインターフェース「Media Bar」を搭載。今後、さまざまなパートナーやクリエイターとともに、その活用方法を模索するという。

インテリアはラウンド基調のデザインで、「単に心地良いだけでなく、注意を逸らす装飾性を極力無くし、カラーリングもシンプルを徹底。人を中心とし、人が求める機能と体験の実現を目指す」という。

快適さを追求した車室内やシートの設計により、ゆとりある車内空間を実現。ガラスルーフも備え、開放感を演出する。そのほかインテリアには環境負荷の低いテキスタイルや、空気を浄化する独自の機能性素材を使うことで、快適性を高めている。

運転席/助手席には、フロントエリアの両端まで横一線に広がるパノラミックスクリーンを搭載。画面表示を遮らないように配慮された独自設計のステアリングを採用する。

ボディサイズは4,895×1,900×3,000mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3,000mm。駆動方式はAWDで、乗員人数は5人。タイヤサイズはフロントが245/40R21、リアが275/35R21で、サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク。

車内外に合計45のカメラ/センサー、最大800TOPSの演算性能を持つECUを搭載し、ソニーのセンサー技術、ホンダの安全技術を組み合わせて安全・安心を実現。インキャビンカメラやToFセンサーでドライバーの運転状況や、走行状態を検知し、不慮の事故を防止する。

世界最高基準の自動運転(AD)と先進運転支援システム(ADAS)を目指すといい、これらを駆使して安心・安全な移動を実現し、車内で映画やゲーム、音楽を楽しめるようになる。

そんな次世代のモビリティ体験を実現するにあたり、同社はQualcommと協業。AD/ADASやIVI(車載インフォテインメント)、テレマティクスなどの主要機能に、同社の車載向けSoC「Snapdragon Digital Chassis」を採用予定。同社とは今後、戦略的な技術パートナーシップを結ぶ予定という。

また「モビリティサービスおよびエンタテインメントの新たな価値創出」に向けて、人気ゲーム「FORTNITE」やUnreal Engineなどで知られるEpic Gamerとも協業を開始する。

AFEELA | Product Movie