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Goldring、最上位MCカートリッジにスペシャルエディション

「Ethos SE-MC」

ナスペックは、Goldringブランドより、フラッグシップMCカートリッジ「Ethos」のスペシャルエディション「Ethos SE-MC」と、Eシリーズ最高峰となるMMカートリッジ「E4-MM」、E4用交換針「E4-Stylus」を、3月15日に発売する。価格はEthos SE-MCが379,500円、E4-MMが59,400円、E4-Stylusが35,750円。

Ethos SE-MC

2018年に発売されたMCカートリッジ「Ethos」から、6年の月日を経て登場したスペシャルエディション。Goldringの“Ethos- 精神”と銘打たれた製品の優れた長所をベースとし、さまざまなグレードアップを果たしたという。

4N純銀コイル巻線を採用。内部抵抗が低く、巻線の数が少ないため、コイルの質量は標準的な銅巻線よりも大幅に小さくなっている。これにより、レコードの溝との接触を失うことなく、溝を「追従」できるため、トランジェント・レスポンスが向上。オーディオ帯域全体の共振が減少し、全体的な周波数特性がフラットになった。

また高透磁率のスウェーデン鉄を、より重い従来の四角形ではなく、低質量の十字形で使用することで、チャンネルセパレーションを改善。「高域のディテールレベルは改善され、歪みは減少し、ミストラッキングはほとんどなくなった」とのこと。

レコードが普及し始めた当初に開発されたGOL-1ジェネレーターは、このSEバージョンのためだけにポールシューに新しい加工を施すことで、金属の透磁率を高め、より低リラクタンスな磁気回路を実現。これにより高音域の周波数特性が伸びやかになったという。

このGOL-1ジェネレーターは精密加工された6082-T6航空機グレード・アルミニウムのボディ・シェルに取り付けられる。陽極酸化ブラック仕上げが施され、耐久性と高級感ある外観を両立した。

もっとも高い周波数を取り出すために、Ethos SEでは細く、先端質量が小さく、接触面積の大きいダイヤモンド・スタイラスを使用。無垢針設計は多面体でラインコンタクトのダイヤモンドプロファイルを持ち、剛性が高く軽量な合金カンチレバーによってアーマチュアに接続されているため、高域レスポンスが非常に優れているだけでなく、歪み、共振、色付けが最小限に抑えられている。

カートリッジは、高級感ある木箱に個装され、シリアルナンバーと最終チェックを行なった担当者のサイン、日付が手書きされた品質保証書が同梱される。

再生周波数帯域は10Hz~32kHz±2dB、出力電圧は0.35mV ± 1dB (1kHz 5cm/sec.)、チャンネルセパレーションは30dB(1kHz)、針圧は1.5~2g(1.75g推奨)、重さは8.5g。

E4-MM

2017年に発売開始となったMMカートリッジ「Eシリーズ」のフラッグシップモデル。7年の間に改善と改良が施されており、「これまでの E シリーズをグレードアップしたい方に最適の新モデル」だという。

エントリーまたはミッドレンジのレコードプレーヤーのための「究極のアップグレード」として設計。レコードプレーヤーに搭載されているほとんどのトーンアームと互換性も考慮されている。

7.6×18ミクロンの超楕円スタイラスを搭載。先端部の有効質量が小さく剛性が向上し、「接着型」楕円スタイラスと比較して、高周波のディテールを再現する能力が劇的に向上したとのこと。高周波のグルーブの変調をトレースする際のミストラッキングやオーバーシュートも少なくなった。

既発売のE1~3と同じ、高品質コアを使用しているため、カートリッジをそのままアップグレードしたい場合や、スタイラスを交換することで既存のEシリーズの性能を向上させたい場合にも最適とのこと。

ベース部にはブルーのカラーリングが施される。本体部はブラック。再生周波数帯域は18Hz~24kHz、出力電圧は3.5mV(1kHz 5cm/sec.)、チャンネルセパレーションは>24dB(1kHz)、針圧は1.5~2.5g(1.75g推奨)、重さは6.9g。