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NHK受信料裁判に判決。「2倍割増金の請求」認める初の司法判断

NHK(日本放送協会)は14日、東京都内の3世帯を相手に起こしていた受信料裁判に関して、東京地裁でNHKの請求を認める判決が言い渡されたと発表した。判決では、うち1世帯について、受信料(42,180円)および割増金(26,640円)の請求が認められた。割増金に関する裁判所の判断が出たのは初めて。

NHKは昨年11月、東京都内の3世帯を対象に、受信契約の締結と受信料および割増金の支払いを求める民事訴訟を東京簡易裁判所に提起していた。NHKはこれまでも受信料の未払い者に対し未契約訴訟を起こしていたが、2倍の割増金を求めるのはこの訴訟が初めてであり、司法判断の行方が注目されていた。

NHKは今回の判決について、「NHKの請求が認められた判決だと受け止めています。今後も、受信契約についての理解を得るため最大限努力するとともに、割増金制度の適切な運用に努め、受信料を公平に負担していただくための取り組みをすすめてまいります」とコメント。

法的手続きは「受信料の公平負担を徹底する観点から、最後の手段」としており、割増金の運用についても「一律に請求するのではなく、個別事情を総合勘案しながら運用してまいります」としている。

NHKによれば、請求金額の内訳は、受信料42,180円が令和4年3月~令和5年9月分、割増金26,640円が令和5年4月~令和5年9月分とのこと。また残り2世帯については「司法の判断待ちで判決は出ていない」という。

割増金制度の概要