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キヤノンのコンデジ初、4Kクロップ/60p撮影対応「PowerShot V1」
2025年2月20日 14:43
キヤノンは、手軽に本格的な動画・静止画撮影を実現するコンパクトデジタルカメラ「PowerShot V1」を4月下旬に発売する。価格はオープンで、市場想定価格は、148,500円前後。
2023年6月に発売された「PowerShot V10」に続く本格的な動画撮影を楽しめる「PowerShot Vシリーズ」の第2弾。通常のコンパクトデジカメに搭載されている1.0型センサーと比較して、面積が約2倍の1.4型CMOSセンサーを搭載。35mm判換算で、焦点距離約16mmから50mm相当(動画撮影時は35mm判換算で17mmから52mm相当)のズーム域をカバーし、複数人での自撮り、スナップ撮影、Vlogなど幅広いシーンでの撮影に対応する。
キヤノンのコンパクトデジカメとして初めて有効画素数最大約2,230万画素の1.4型CMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC X」の組み合わせを搭載。動画撮影時の常用ISO感度最高12,800(静止画撮影時は32,000)を達成している。
動画撮影時の有効画素数は最大1,870万画素で、PowerShot初となる4Kクロップ(3,840×2,160ドット)/60Pの動画撮影に対応。5.7Kオーバーサンプリングによる高画質な4K/30P動画の撮影も行なえる。
「Canon Log 3」に対応し、4:2:2 10bitの豊かな階調と色彩を再現。色空間はBT.709、BT.2020に加え、可視域のほぼ100%をカバーするというCinema Gamutも選択できる。
キヤノン独自のAFシステム「デュアルピクセルCMOS AF II for PowerShot」により、EOS R7相当の高速・高精度なAFを実現。「瞳検出」機能を搭載し、人物に加え、動きが予測しづらい動物の瞳検出にも対応。瞳以外では、人物は顔/頭部、胴体、動物(犬/猫)では顔、全身を検出可能となっている。
カメラ内部に冷却ファンを搭載し、熱を効率的に放出することで、動画撮影時において温度上昇による撮影時間への影響を低減して撮影が行なえる。メニュー画面から切/入/オートが選択できるほか、回転速度も調整できる。
自動電源オフ温度を「高」に設定し、冷却ファンをオートまたは入/高速に設定した場合、30度の環境下で4Kクロップ/60p撮影が2時間以上行なえるという(バッテリー使用時は交換をし続けた場合の連続撮影可能時間)。
動画撮影向けの機能として、キヤノン初となる「被写体追尾IS」を搭載。撮影者が選択した被写体の位置を、画面中央や選択位置に安定して撮影できるようになる。
「レビュー用動画」モードをPowerShotシリーズで初搭載。顔がカメラから一番近い場合は顔を、別のモノが一番近い場合はそのモノにピントが自動で合うようになり、カメラを固定して撮影する製品レビュー動画の撮影に適したモードとなっている。
自動で肌を滑らかに補正する「美肌動画」や、手持ち撮影に効果的な「手ブレ補正動画」などの撮影モードも搭載。5軸の手ブレ補正に対応し、レンズ光学式ISと電子式手ブレ補正を連携した強力な手ブレ補正を実現している。撮影シーンや好みで選択できる14種類のカラーフィルター機能も備えている。
静止画性能では、電子シャッター時、最高約30コマ/秒の連続撮影を実現し、素早く動く被写体の撮影が可能。また、カメラが自動でシーンを認識し、夜景や逆光などの撮影が難しいシーンをサポートする「アドバンスA+」モードや、ジオラマ風やトイカメラ風など印象的な撮影ができる「クリエイティブフィルター」なども搭載している。
ボディには、ワンタッチで切り替えられる静止画/動画切り替えスイッチを装えるほか、モードダイヤルは、カメラ任せの撮影ができる「かんたん撮影」、シャッタースピードや絞り値などの設定をして撮影する「応用撮影」、静止画/動画でそれぞれ登録できる「カスタム撮影」の3つの機能ゾーンで分かりやすく構成したとする。
また、L字形状のタリーランプを装備し、正面だけでなく上面からもカメラの状態を確認できる。
液晶モニターはバリアングル方式で、約104万ドットの3型TFT式カラー液晶を搭載。タッチパネル操作も行なえる。
外部インターフェイスは、USB-C、HDMI(Dタイプ)、マイク端子、ヘッドフォン端子を装備。マルチアクセサリーシューを備え、対応のアクセサリーを使用することで、動画撮影時の音声のデジタル入力や、スマホと接続したネットワーク活用が行なえる。また、トライポッドグリップ「HG-100TBR」を使用することでVlogの表現を広げられるとしている。
PCとUSB接続することで、ビデオ通話やライブ配信用カメラとして使用することもできる。
スマホアプリ「Canon Camera Connect」との有線/無線連携や、Wi-Fi経由で撮影した画像の取り込みや外部ストレージへの自動転送が行なえる「image.canon」にも対応する。
対応のバッテリーパックはLP-E17。動作可能時間は4Kクロップ/60p撮影で約1時間5分、4K/30pでは約1時間10分。
外形寸法は約118.3×52.5×68mm。重量はバッテリーやメモリーカード込みで約426g。バッテリーパック、ウィンドスクリーン、リストストラップ、シューカバー「ER-SC2」が付属する。