ニュース
キヤノン、スマホ感覚でVlog撮影できる「PowerShot V10」
2023年5月11日 13:00
キヤノンは、片手で持てる軽量・コンパクトサイズで、スマートフォンに近い感覚でVlog撮影ができるカメラ「PowerShot V10」を6月下旬に発売する。カラーはSliverとBlackの2色。価格はオープンプライスで、直販価格は59,950円。トライポッドグリップ「HG-100TBR」をセットにした「トライポッドグリップキット」も6月下旬に発売する。こちらも価格はオープンプライスで、直販価格は65,450円。
動画撮影の原体験がカメラではなく、スマートフォンだというユーザーに対して、“withスマホ”となる価値の提供を目指したという新機軸のモデル。スマートフォンのように縦持ちした状態では横動画、本体を横向きにすると縦動画が撮影できる。多様化する動画関連ニーズに対応するPowerShotの新シリーズ「Vシリーズ」の製品となる。
Vlog撮影者(Vlogger)の中心は20代後半から30代で、主な撮影機材はスマートフォンというユーザーが多く、ミラーレスカメラなどを使っているVloggerも3割はスマートフォンを併用しているという。
ただスマートフォンを撮影機材とする場合、バッテリー消費やストレージ容量の点で不満が多いという。ミラーレスカメラを撮影機材としているユーザーも、三脚など必要な荷物が増える、スマートフォンとの連携/接続が悪い、“撮影している感”が出てしまうといった不満を抱えているとのこと。
PowerShot V10では、こういった不満を払拭するべく、約211g(内蔵バッテリー・メモリーカード含む)と軽量・小型なボディを採用。スマートフォンよりもコンパクトな本体サイズで撮影できる。フリップ式の2型液晶を搭載し、自撮りも可能。本体正面には録画ボタンも備える。
本体にはスタンドを内蔵。スタンドは±30度(上下方向)に無段階で調整でき、被写体を見上げるような画角や、見下ろすような画角で撮影ができる。本体底部には三脚用ネジ穴も備えており、別途三脚と組み合わせることもできる。内蔵スタンドは、以前同社が発売していたカメラ「iVIS mini X」からもヒントを得たという。
1型の高感度裏面照射型CMOSセンサーを搭載。有効画素数は動画撮影時で約1,310万画素。静止画撮影も可能で、その場合は約1,520万画素。4K/30p、フルHD/60p、30pの動画撮影が可能。
焦点距離は35mm判換算で動画時は約19mm相当、静止画時は約18mm相当。絞りはF2.8~F8.0。動画時の約19mmという焦点距離は、ユーザーヒアリングを行なった結果、自撮りに最適な画角だという。
映像エンジンはDIGIC X。フォーカスはコントラスト検出方式。ISO感度はフルHD時で125~6400、4K時で125~3200(1/3段ステップ)。電子式手ブレ補正を搭載し、「切」「入」「強」の3段階で調整が可能。3段分のNDフィルターも内蔵し「ON」「OFF」「オート」を選択できる。
本体上部には大口径のマイクも内蔵。ノイズキャンセリング機能を搭載し、この内蔵マイクだけでクリアな録音が可能で、ASMRなどにも利用できるという。ウインドスクリーンは付属しない。
UIは同社製カメラのものを踏襲しながら、カメラの基本機能と動画向け機能をシンプルに表示する新UIを採用。
キヤノン製品として初めて動画撮影時の「美肌モード」を搭載した。効果は5段階から選択できる。そのほか14種類の動画カラーフィルターも利用できる。
アプリ「Camera Connect」を使うことで、スマートフォンと連携させて、ライブ配信を行なうことも可能。5月11日時点での対応サービスはYouTube LIVEとFacebook LIVE。
UVC/UAC対応で、本体側面のUSB Type-Cポートを使うことで、PowerShot V10をWebカメラとして使うこともできる。Webカメラ化する場合、ミラーレス/一眼レフカメラ用に配布しているアプリ「EOS Webcam Utility」は不要。
そのほか本体側面にはマイク入力、マイクロHDMI出力を備える。バッテリーは内蔵式。動作可能時間は4K/30pで約55分、フルHD/60pで約1時間20分。底部にmicroSDカードスロットを備え、microSD/microSDHC/microSDXCカードを利用できる。
外形寸法は約63.4×34.3×90.0mm(幅×奥行き×高さ)。インターフェースケーブル、リストストラップが付属する。