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アップル、新型「Mac Studio」。最大32コアCPU、80コアGPUの新チップ「M3 Ultra」採用
2025年3月6日 12:01
アップルは、デスクトップ型Macの新モデルとして、新しいチップ「M3 Ultra」と「M4 Max」を採用した「Mac Studio」を発表した。3月12日発売で、すでに予約受付を開始している。価格はM4 Maxモデルで328,800円から、M3 Ultraモデルで668,800円から。
Mac Studio
前世代より最大3倍高速な最大120GB/sの転送速度を実現するThunderbolt 5ポートを背面に4基搭載。より高速な外部ストレージ、拡張シャーシ、パワフルなハブソリューションを利用できる。10ギガビットの有線LAN端子やHDMI 2.1端子、3.5mmヘッドフォン端子を搭載。Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3にも対応。
HDMI経由のビデオ出力では8K/60Hz、または4K/240Hzのディスプレイ1台に対応。可変リフレッシュレート(VRR)やHDR、マルチチャンネルオーディオにも対応する。
本体前面のポートは搭載するチップによって仕様が異なり、M3 Ultraの場合はThunderbolt 5×2とSDXCカードスロット(UHS-II)を、M4 Maxの場合はUSB-C×2とSDXCカードスロット(UHS-II)を搭載する。
外形寸法は19.7×19.7×9.5cm(縦×横×厚み)、重さはM3 Ultraモデルが3.64kg、M4 Maxモデルが2.74kg。
M3 Ultra
新チップのM3 Ultraは、同社のUltraFusionパッケージングアーキテクチャを採用して構築され、10,000を超える高速接続で、ふたつのM3 Maxダイをつないだもの。24の高性能コアと8つの高効率コアを備えた最大32コアCPUを搭載し、M2 Ultraの最大1.5倍、M1 Ultraの最大1.8倍のパフォーマンスを実現したという。
GPUはAppleチップ最多となる最大80コアを搭載。こちらはM2 Ultraの最大2倍、M1 Ultraより最大2.6倍の高速なパフォーマンスを実現するという。Dynamic Cachingのほか、ハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディングとレイトレーシングにも対応した。
専用のH.264、HEVC、4つのProResのエンコード/デコードエンジンを搭載し、最大22ストリームの8K ProRes 422ビデオを再生できる。映像出力は6K/60Hz、または4K/144Hzの場合はディスプレイ8台、8K/60Hz、4K/240Hzの場合はディスプレイ4台に同時出力できる。
ユニファイドメモリは96GBから最大512GBまで対応。最先端のワークステーション向けグラフィックカードで使われているメモリ容量を上回り、3Dレンダリングやビジュアルエフェクト、AIなど、大量のグラフィックメモリを必要とするプロ向けの作業から制限を取り除くという。
また生成AI「Apple Intelligence」にも対応。M3 UltraはAIのために設計したといい、CPU内のMLアクセラレータやNeural Engine、800GB/s以上のメモリ帯域幅を利用可能。M3 Ultra搭載のMac Studioを使って6,000億以上のパラメータを持つ大規模言語モデル(LLM)を直接デバイス上で実行でき、「AI開発のための究極のデスクトップ」だとしている。
新たにThunderbolt 5にも対応した。Thunderbolt 4の2倍位上となる最大120GB/sのデータ転送が可能で、複数のMac Studioを接続して使うこともできる。
M4 Max
最大16コアのCPU、最大40コアのGPUを搭載した新チップ。同チップを搭載したMac Studioは、M1 Max搭載Mac Studioより最大3.5倍、もっとも高性能なIntelベースの27インチiMacより最大1.6倍高速だという。
GPUは、Dynamic Caching、ハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディング、第2世代のレイトレーシングエンジンなどに対応し、シームレスなコンテンツ制作やゲーム体験を実現。ユニファイドメモリは36GBから最大128GBまで対応する。
メディアエンジンはふたつのProResアクセラレータを備え、複数の4K ProResストリームができる。
最大5台のディスプレイを同時サポートし、Thunderbolt経由で6K/60Hzのディスプレイ4台とHDMI経由で4K/144Hzのディスプレイ1台、またはThunderbolt経由で6K/60Hzのディスプレイ2台とHDMI経由で8K/60Hz、または4K/240Hzのディスプレイ1台に同時出力できる。