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設置/設定が簡単になったTV遠隔視聴「Slingbox M1」、Chromecastで大画面表示も

 フロンティアファクトリーは、レコーダなどで録画した番組を、屋外のスマートフォン/タブレレットなどから視聴できる「Slingbox」の新モデルとして、無線LANに対応し、Chromecastもサポートした「Slingbox M1」(SMSBM1H121)を4月10日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は32,800円前後。

手前の左がSlingbox M1、右がHDMIコンバーター
Slingbox M1の概念図

 「Slingbox M1」本体と、HDMIコンバーターをセットにした製品。Slingbox M1に入力した映像を、インターネットを介して伝送、PCやスマートフォン/タブレットで遠隔視聴できる機器で、自宅のレコーダなどに接続。放送中や録画した番組を、旅行先で視聴するといった使い方ができる。

 入出力として、コンポーネント、コンポジット、アナログ音声(RCA)を各1系統装備。付属のHDMIコンバーターは、HDMI入出力×1、コンポーネント出力×1、アナログ音声(RCA)出力×1を装備。HDMI出力しか備えていないレコーダなどと接続する場合は、コンバーターでコンポーネント出力に変換してSlingbox M1に入力する形となる。デジタル放送などの変換・入力も可能。

 前述のようにSlingbox M1とHDMIコンバーターにはスルー出力を備えているため、レコーダやテレビなどの間に挟むように接続できる。

Slingbox M1
映像・音声入力はアナログのみ

 なお、HDMIコンバーターは1080pの変換には対応していないため、利用する際はレコーダなどの出力を1080iに設定する必要がある。Slingbox M1自体は、1080/24pまでの映像入力に対応している。

HDMIコンバーター

 従来モデルからの進化点は、無線LANのIEEE 802.11n/a/g/bに対応した事。従来は有線LANのみの接続だったが、テレビの回りにEthernet端子が無い場合でも利用でき、設置の自由度が増している。無線LANの設定にはWPSも利用可能。Ethernet端子も引き続き備えている。

 さらに、従来は初期設定にPCが必要だったが、新モデルはiPhone/iPad、Android端末からの初期設定が可能になった。

 視聴には、PC、スマートフォン/タブレット向けのアプリ「SlingPlayer」を利用する。PC版は無料だが、iPad版は3月20日現在1,500円、Android向けは1,099円と、有料になっている。対応OSはiOS 7.0以上のiPhone/iPod touch/iPad、Android 2.2以上のスマホ/タブレット。

 必要とするネットワークの速度は、HD画質利用時で2Mbps以上、SD画質では600kbps以上、Mobile利用時は250kbps。

 SlingPlayerアプリにも機能を追加。Chromecastに対応し、対応するスマホ/タブレットで視聴しているSlingbox M1からの映像を、テレビのHDMI端子に接続したChromecastに転送、旅先でも大画面で、家の映像が楽しめるとしている。

 Slingbox M1に接続しているレコーダなどを指定すると、SlingPlayerの操作画面に、そのリモコンの画像が登場。家でリモコンを使って操作する感覚で、リモコンの画像にタッチ、もしくはクリックする事で操作できるのも特徴。

 Slingbox M1の外形寸法は180×110×45mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は420g。

SlingPlayerアプリで視聴する
接続しているレコーダなどのリモコンがバーチャルで登場する

リモート視聴に対して優れたポイントは?

Sling Mediaのアジア担当責任者、サンホー・パク氏

 発表会に登壇した、Sling Mediaのアジア担当責任者、サンホー・パク氏は、Slingboxの初の海外展開国でもある日本について、「非常に重要な市場。先進的な日本において、Slingboxの新製品を紹介できるのは光栄だ」と語る。

 一方で、日本のレコーダではNexTV-Fが規定したリモート視聴機能が多くのモデルに搭載されるようになっており、レコーダの映像を離れた場所の端末から視聴するという機能はSlingbox M1が無くても実現可能になっている。

 これについてフロンティアファクトリーは、リモート視聴は転送する映像が最大720pである事、初回や90日に一度、自宅での再認証が必要な事、Slingbox M1のようにレコーダと同じビジュアルのスクリーンリモコンが表示されない事などを、Slingbox M1が優れている点としてアピールした。

(山崎健太郎)