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Empire Ears、デュアルコンダクション&クアッドブリッドで11ドライバ最上位IEM「ODIN MKII」

ODIN MKII

アユートは、Empire Earsの人気IEM「ODIN」をさらに昇華させ、新フラッグシップとして生まれ変わらせたユニバーサルIEM「ODIN MKII」を、9月27日に発売する。価格は693,000円。

神話をモチーフとしたOlympusシリーズの新フラッグシップユニバーサルIEMとして開発された。ODINから進化し、デュアルコンダクション&クアッドブリッド、最新鋭の11ドライバーを搭載する。

心臓部であるクワッドブリッドデザインは、ダイナミックドライバー(サブウーファー)、高精度BAドライバー、幽玄な静電ドライバー、触覚的な骨伝導ドライバーという4種類のトランスデューサーを、1つの統一されたシステムに組み込んでいる。

タイトでパワフルなサブベースを生み出すために、独自のデュアル「W9+」(WEAPON 9+)ダイナミックドライバーを搭載。9mm W9+ダイナミックドライバーを一対で搭載したもので、「タイトで質感のある低音、パワフルでありながら落ち着きのある低音を再生するため、上方のニュアンスに圧倒されることなく、胸でリズムを感じることができる」とのこと。

精密に設計されたデュアル高精度ミッドレンジBAドライバーと、高域用BAドライバー3基も投入。独自の「EIVEC MKII」を搭載したデュアル静電ドライバー、独自のデュアル「W10」(WEAPON 10)骨伝導ドライバーも備え、片側計11ドライバー構成となっている。

これらがシームレスなハーモニーを奏でるよう調整。「深みのある質感の低音、暖かく有機的な中音域、揺らめきと風通しの良いエアリーな高音域、そして音楽の魂へと誘う繊細な物理的共鳴を実現する」という。

5基のBAドライバーは、中音域と高音域を温かく明瞭に処理。デュアルミッドBAドライバーがボーカルや楽器の自然なキャラクターを維持し、ハイBAドライバーのトリオが輝きとスピードを加え、繊細なディテールを再現している。

静電ドライバーと骨伝導ドライバー間のタイミング、位相、制御を最適化するEIVEC MKIIエンジンを搭載したツイン静電エレメントにより、高音域を開放的な空気で描写する。

W10骨伝導ドライバーのペアは、ハーモニクスを穏やかな振動に変換し、頭蓋構造を通して聴覚を刺激。微妙な身体感覚を加える役目。「ささやくようなタッチの共鳴が没入感を深め、演奏を聴くのと同じように感じることができる」という。

空気伝導と骨伝導による、独自のDCA(デュアルコンダクションアーキテクチャー)は、空気伝導と骨伝導の両方の経路を通じて同時にエネルギーを伝達。これらの経路を調和させることで、「単に聴こえるだけでなく、感じることができる音のリアリズムを実現している」という。

これらのドライバーを巧みに制御。その核となるのが、10way – synX(シンクス)クロスオーバーネットワーク。4つの異なるドライバーテクノロジーを11のドライバーにシームレスにブレンドし、タイミング、位相、ダイナミクスを維持することで、各トランスデューサーが妥協することなく絶対的なピークを発揮するとのこと。

フルレンジの周波数特性を、ダイナミックドライバー、BA、静電ドライバーの空気伝導で再生。イメージング、サウンドステージ、ディテール、低域拡張、リバーブは骨伝導ドライバーによって、特に5Hz~40KHzの周波数帯においてさらに向上するとのこと

筐体には、強度対重量比と自然な減衰性で高く評価されているという、航空宇宙グレードの6061-T6アルミニウムをCNC加工して採用。マットブラックのアルマイト加工が施され、内部構造を保護すると同時に、音楽が始まると消えるような安心感のある触感をもたらすとのこと。内部部品と音響経路には、独自のアンチレゾナンスコーティングを施したARCを採用。「背景が暗くなり、トランジェントがタイトになり、構造的な色付けが最小限に抑えられ、音楽本来のキャラクターが輝く」という。

フェイスプレートとロゴは、純度の高い24K金でメッキされ、ブラックのシャーシとの微妙なコントラストを生み出した。埋め込み式IEM 2pinコネクターを初搭載。ケーブルは、チーフエンジニアのDean・Vang自らデザインし、チューニングを施したカスタムメイドのケーブル「KVASIR」を採用。神話に登場する神々の部族AesirとVanirの英知が結集して生まれた存在、Kvasirにちなんで名づけられた名前。

4本の金、銀、銅の導体が、ユニークなクワッドブリッドの形状で複雑に編み込まれ、「まるで神々自身がささやくかのように、それぞれの音楽のディテールを伝える」とのこと。入力プラグは4.4mm。

米ジョージア州アトランタの本社にてデザイン設計などを行ない、手作業で組み立てられている。各ユニットは熟練技術者によって製造され、組み立て、検査、較正の10段階に及ぶ工程を経ている。再生周波数特性は5Hz~100KHz、感度は105dB @ 1KHz, 1mW、インピーダンスは,2.7Ω@1KHz。