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Astell&Kern×64 Audioのプレミアムイヤフォン「XIO」。ステンレス筐体に10ドライバー
2025年9月24日 11:00
アユートは、Astell&Kernと64 Audioのコラボレーションモデルで、ハウジングにステンレスを採用したハイブリッド10ドライバーの有線イヤフォン限定生産モデル「XIO」を、10月4日に発売する。価格は55万円。
Astell&Kernと64 Audioが「美学と音響性能の妥協なき融合によって可能性の限界を再定義するためにコラボレーションして開発した」というプレミアムIEM(インイヤーモニター)。
ハウジングには、標準的なステンレス鋼よりも硬く、加工が難しいStainless Steel 904Lを採用。精密な機械加工を施したうえで、高級感のあるブラックDLC(Diamond Like Carbon)コーティングで仕上げて、プレミアムな質感を実現している。
フェイスプレートにはAstell&Kernのデザイン哲学により「深い陰影と繊細な反射が立体的で優雅な存在感を放つ」とのこと。
ドライバー構成は、トゥルーアイソバリック・デュアルダイナミックドライバー×1、ミッドレンジ用BA(バランスド・アーマチュア)ドライバー×6、中高域用BAドライバー×1、高域用tia BAドライバー×1の合計10基。
これらのドライバーは、4ウェイパッシブクロスオーバーで調整されるほか、ドライバー間の非線形抵抗を補正する独自回路「LID」(Linear Impedance Design)も採用。これにより、リアルな奥行き感と広大なサウンドステージを実現した。
トゥルーアイソバリック構造は、音響的にニュートラルな結合チャンバー内で完全に同期した、ふたつのダイナミックドライバーを採用しており、精密な制御を実現。卓越した深みと密度を備えた低音、そして圧倒的な音響インパクトを届けるという。
中域と中高域はそれぞれ6基と1基のBA ドライバーにより駆動され、滑らかで豊かな質感を実現。「ボーカルや楽器、そしてそれらの独特な倍音のディテールが温かみと明瞭さを帯びて再現され、サウンドステージ内に自然でバランスの取れた空間感を生み出す」という。
64 Audio独自のテクノロジーである「tia(Tubeless In ear Audio)」や「apex(Air Pressure Exchange)」なども採用した。tiaは、共鳴と歪みを最小限に抑え、クリアで鮮明なサウンドを実現する64 Audio独自技術のIEM設計。
tiaシステムは、tiaドライバー、シングルボア設計、音響チャンバーで構成されており、XIOではtiaドライバーをシングルボア構造を採用している。
このうち、tiaドライバーでは、従来のサウンドチューブを排除したダイレクト放射構造を採用することで、高音域の繊細さを向上。減衰と歪みを最小限に抑えつつ、精密に配置されたドライバーとカスタムウェーブガイドシステムによって、広い空間感と開放感あふれる詳細な高音を実現する。
apexは、64 Audio独自のベントシステムで、高い遮音性を維持しながら密閉された外耳道から自然に圧力を解放するもの。この技術により、長時間の使用時の聴覚疲労を軽減し、より広大でリアルなサウンドステージを実現する。
XIOに標準装備されているm15モジュールは、Stainless Steel 904LにDLC コーティングが施されたXIO専用の特別設計で、XIO独自のapexソリューションとなっている。
ドライバー間の非線形抵抗を補償する64 Audio独自回路「LID(Linear Impedance Design)」も採用。ソースデバイスの出力インピーダンスが変化しても一貫した音質を保証するというもので、これにより「つねに安定したサウンド特性と正確な周波数応答が実現される」とのこと。
再生周波数帯域は5Hz~22kHz、インピーダンスは6.3Ω@1kHz、感度は103dB@1kHz,1mW。設計や組立、品質管理の各工程は、米国で熟練のエンジニアによって行なわれるMade in USAによるハンドクラフトとなっている。
XIOのために特別設計された銀メッキUP-OCCリッツケーブルが付属する。4芯クロス編組構造で銀メッキ単結晶銅(UP-OCC)を採用することで、優れたノイズ遮断性とクリアな信号伝送を実現した。0.29Ωの低インピーダンスで電気効率を最大化する。
プラグは4.4mmバランスのストレート型、イヤフォン側コネクタは0.78mmのIEM 2pin。長さは約120cm。
シリコンイヤーピースやSpinFitシリコンイヤーピース、フォームイヤーピース、レザーキャリングケースなどが付属する。