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アドビ、Premiereベータ版にオブジェクトマスク機能。顔へのモザイク入れも楽に

オブジェクトマスク機能

アドビは、Creative Cloudアプリ全体にAI搭載の制作・編集ツールを統合するアップデートを行なう。ビデオ製品では、Premiereのベータ版に人物やオブジェクトを自動的に識別するオブジェクトマスク機能などを追加。また、Premiere Proは名称を変更し、iPhone版と同じく“Pro”表記のない「Premiere」となる。

Premiereのベータ版には、オブジェクトマスクのほか、既存の長方形/楕円/ペンマスクが刷新、高速ベクターマスクが追加。これらのマスク機能にもAI技術が搭載されているが、生成AIではないとのこと。

オブジェクトマスクは、ツールバーに追加された機能。オブジェクトマスクツールを使うことで、プレビュー上から選択したいものの近くにマウスカーソルを持っていくことで、自動でオブジェクトを認識する。選択後にエフェクトコントロールパネルのトラッカーを選択することで、動く被写体に追従したマスクが作成できる。クリップの途中で選択しても、前後の動きを全てトラッキングする。

これにより、例えば背景と被写体の人物の間に文字を入れるといった編集が、Premiereでも簡単に行なえるようになった。

既存の長方形/楕円/ペンマスクは、マスクにグラデーションをつけたり、形状をベジェ曲線のように編集できるように刷新。

作ったマスクのトラッキング後の調整もしやすくなった。プログラム画面の下部に「クリップ」「フレーム」の選択肢が備えられており、このフレームを選択して、ズレてしまったマスクの位置を修正することで、前後のマスク位置は変わらず、ズレてしまった部分のマスク位置のみを修正できる。これまでのように、マスクの位置がずれたクリップ毎を1コマ1コマ修正せずに済むようになった。

高速ベクターマスクは、トラッキング速度の向上、双方向トラッキング、3D遠近法トラッキングを実現するために再設計されたマスクツールとなっている。

また、iPhone版ではYouTubeとの連携を予告。Premiere iPhone版に「Create for YouTube」の項目が追加されるほか、独自エフェクト、トランジション、テンプレート、プリセットなどが追加され、YouTube Shortsに合ったコンテンツを手軽に作成、共有できるようになる。