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オリオラスにデジタルクロスオーバー採用アンプ&イヤフォン、MUSINオリジナルガジェットケース先行販売

iBasso PB6 MACAW

「秋のヘッドフォン祭 2025」が11月1日に東京・丸の内のステーションコンファレンス東京で開催。ここでは、MUSIN、オリオラス、ナイコムのブースをレポートする。

MUSIN

MUSINブースで注目の製品は、iBassoブランドのポータブルアンプ「PB6 MACAW」。真空管JAN6418をクアッド構成で搭載しているのが特徴。TUBE+ABのデュアル出力モードを搭載し、最大で2300mW@32Ωの出力を実現している。入出力ともに3.5mm、4.4mmとなっている。11月中での発売を予定しており、価格は7万円前後になるとのこと。

参考出品として、ヘッドフォンアンプ「KUNLUN」も用意。発売時期や価格が未定なほか、まだプロトタイプとなるモデルで、詳細もほとんど不明な状態とのこと。試聴は可能。

KUNLUN

スティック型のポータブルアンプ「DC04」の後継機「DC04U」は年内発売予定で、価格は2万円前後。小型の筐体で945mW+945mW@32Ωのハイパワー駆動で、ヘッドフォンも鳴らしやすいのが特徴としている。出力端子は3.5mm、4.4mm。

DC04U

iBassoのエントリー向けブランドiBasso Jr.からも小型DACが登場。「Macaron」の後継機となる「Macchiate」は年内発売予定で、価格は1.5万円前後。

Macchiate

前機種に引き続きDACチップにCS43131×2基を装備。新たに後段にフルバランス独立オペアンプを搭載し、本体にはモニター部も備えた。4極マイクの入力にも対応する。

モニターも備えている

ONIXブランドからも小型DACアンプ「Beta XI2」を試聴展示。年内発売予定で、価格は5万円前後。

こちらもDACは前機種同様CS43198×2基を採用。新たな要素として、後段に真空管「JAN6418」×2基を搭載した。2段階のゲイン切替に対応。出力端子は3.5mm、4.4mm。

Beta XI2

SHANLINGブランドより10月に発売されたポータブルCDプレーヤー「EC Zero」も用意。市場想定価格は51,975円前後。上位モデルの「EC Zero T」から真空管を取り除いたモデル。オーディオ回路も刷新されており、DACには、旭化成エレクトロニクス製「AK4493S DAC」AMP部にはSGMicro製「SGM8262-2」をデュアル構成で搭載している。

EC Zero。紫色のカバーは別売

据置きでの使用に加えて、持ち運び時のエラーも少なく、ディスクが見えるデザインも好評とし、SHANLINGブランドは今後もこの路線のポータブルCDプレーヤーに力を入れていく姿勢が見えるとのことだ。

オリジナルグッズのガジェットケース「MUSIN君ケース3号」も注目の製品となっている。大型のDAPが入る大きさに加え、ケーブル類や小型DACが整理して入れられるポケットが複数備えられている。今回は先行販売となっており、今後一般販売も予定しているとのこと。

新製品のガジェットケース
中身はこんな感じ

オリオラスジャパン

参考出品のヘッドフォン

オリオラスジャパンのブースでは、名称や発売時期、価格が全て未定のヘッドフォンと、デジタルクロスオーバーを採用したアンプとイヤフォンのセットが参考展示されている。

ヘッドフォンは平面磁界型ドライバーを採用しており、音漏れの少なさからセミオープン型だと思われる、とのこと。厚めのイヤパッドを採用しており、イヤカップも深め。スイーベル式でフラットに広げることができる。製品のプロトタイプというよりも実験的に作成されたもので、試聴した感想を聞いている状況とのことだ。

イヤフォンは、専用のアンプとセットになっており、デジタルクロスオーバーを採用。アンプ部の各音域に分かれたゲインスイッチを操作することで、オーディオ処理を変更でき、音質の調整が行なえる。入力端子はRCA、3.5mm、4.4mmで、出力は専用のものになっている。イヤフォンのベースモデルから、製品化した際の価格は100万円を超えると予想されるとのこと。

デジタルクロスオーバー採用のアンプ&イヤフォン
イヤフォン部
各音域のゲインスイッチを操作して音質を調整する

PW Audioからは、各ブランドのDAPの裏側に貼り付けることで音質改善を目指す合金バックプレートを展示。一般の人でも音の違いがわかるもの、という基準で選別した物のみを製品化しているという。厚さは0.1mm程度のため、同製品を貼り付けても、ほとんどのDAPの純正ケースに入れることができるとのこと。価格は1万円前後。

合金バックプレート

表面処理やコーティングを行なうと音質が悪化してしまったとのことで、表面についた傷などもそのままの状態になっているとし、音質改善のほか、DAPの背面を保護したい人にも使える製品とのこと。

各DAPの形に合わせて加工されたモデルを用意している

ナイコム

Odyssey 2

ナイコムブースでは、ZIIGAATのイヤフォン2機種が参考展示。「Odyssey 2」は、前機種「Odyssey」と同じくバイオセルロースダイナミックドライバーと、Knowles製BAドライバー3基という構成はそのままに、アルミ筐体を採用して新チューニングを採用。価格は38,500円前後。

「Horizon」は、ダイナミックドライバー×1基、BA×2基、プラナー×2基を採用。力強い低音、自然な中音域、35kHzまで伸びる高音域を融合させ、生き生きとしたサウンドとしている。価格は49,500円前後。

Horizon

またORIVETIブランドより、イヤフォン「bleqk Purecaster」を試聴展示。ドライバーには12.2mm径アルミマグネシウム合金ドライバーを採用。ノズルを交換することで音質調整が可能で、バランス重視のノズルと、高域が伸びる特性のノズルが付属する。

bleqk Purecaster
ノズルを取り外したところ。黒い方がバランス重視、銀色の方が高域寄りの調整になるとのこと