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JBL、80周年スピーカー「Summit EVEREST」披露。「感性と音楽に訴えかけるフラッグシップ」

Summit EVEREST

ハーマンインターナショナルは9日、東京・恵比寿のBLUE NOTE PLACEにてイベントを開催、JBL創立80周年の集大成となるフラッグシップスピーカー「Summit EVEREST(サミット エベレスト)」を披露した。2026年秋発売で、価格は1台1,210万円。

Summit EVERESTは、JBL Summit Seriesのフラッグシップモデル。1985年に初代Project EVEREST DD55000が登場。Summit EVERESTは、その系譜を継承しながら、現代の最先端技術によって新たな到達点を示すモデルとして開発された。スペックなどの詳細は、ニュース記事を参照のこと。

プロダクトマーケティングマネージャーの根木健太氏は、開発責任者であるクリス・ヘイゲン氏の言葉を引用しながら、「Summit Seriesの中には、異なる2つの個性を持つフラッグシップが存在します」と説明。

プロダクトマーケティングマネージャーの根木健太氏

15インチ(380mm)ウーファーを搭載した既発売の「Summit K2」は「ニュートラルで高精細なフラッグシップ」、そして今回発表されたデュアル380mm径3.5ウェイの「Summit EVEREST」は「エモーショナルでナチュラル、つまり感性と音楽に訴えかけるフラッグシップ」と位置付けられている。

既存のSummitシリーズ。右端が「Summit K2」

最大の特徴は、根木氏が「非常に特殊な形状」という中高域用に搭載した新開発のシステム。特許取得済みの2インチ(50mm)デュアル振動板、デュアル磁気回路の「D2820コンプレッションドライバー」を3基使っているが、それを専用に設計された3-into-1マニフォールドで強固に統合して一体化。その出力を、理想的に統合している。

デュアル振動板、デュアル磁気回路の「D2820コンプレッションドライバー」
それを3基、3-into-1マニフォールドで強固に統合している

そこに、大型のSonoGlass製HDI(High-Definition Imaging)ホーンを組み合わせ、クロスオーバー帯域から可聴帯域を超える高域まで、優れた指向性制御と圧倒的な情報量、高い解像度を実現。「非常に少ない歪で、高域を自然に再生できる」(根木氏)という。

大型のSonoGlass製HDIホーン

低域は、380mm径ウーファー「JW380SC」を2基搭載する。カーボンファイバーを配合したピュアパルプ製コーン紙2枚の間にクローズドセルフォームコアを組み合わせた3層構造のHC4(Hybrid Carbon Cellulose Composite)コーンを使っているほか、1つの駆動系に対して、2つのボイスコイルを搭載するDifferential Drive構造やネオジム磁気回路、デュアルボイスコイルを組み合わせている。

根木氏は、ボイスコイルの内側だけでなく、外側のにもネオジウムマグネットを配置する事で、非常に強力な磁気回路になっている事などを解説した。

380mm径ウーファー「JW380SC」を2基搭載

さらに、HC4コーンを採用した250mm径ミッドバスユニット「JMW250SC」を2基搭載。「2基は同じ働きをしているのではなく、(左右で動作帯域を変える)スタガード駆動になっている」(根木氏)という。

内側のユニットは、高域のコンプレッションドライバーとのスムーズな繋がりを担当、外側はハイがカットされ、内側よりも少し低い周波数を再生する。重要な中域のエネルギーを確保するためにミッドバスを2基搭載しているが、スピーカー全体として1つのまとまりが良くなるようにも配慮されているとのこと。

250mm径ミッドバスユニット「JMW250SC」

他にも、エンクロージャーの容積の大きさを活かし、マルチキャップ方式で、大きなコンデンサーを多数並べた大型のネットワーク基板を内蔵している事や、ウーファーなどの大振幅をしっかりとホールドするために、バッフルの剛性を向上。中央に向かって厚くなる形状になっており、中央部分では厚さが8cmにも達することなどを解説した。

ネットワーク基板
剛性が向上したバッフル。中央部分では厚さが8cmにもなる
背面にはバスレフポート
脚部には、JBL | IsoAcousticsカスタムアイソレーションフットを採用
横から見たところ

イベントには、サウンドエヴァンジェリストの藤田裕人氏も登壇。JBLの創設者、ジェームス・B・ランシング氏が、アルティック・ランシングにおいて多くのプロ向けスピーカーを手掛けた後に、「家具のような、美しいえキャビネットに収めた家庭用のスピーカーを作りたい」という夢を抱いて退社し、自らの会社を立ち上げた事や、その後に登場した数々の名機など、80年の歴史を振り返った。

サウンドエヴァンジェリストの藤田裕人氏

イベント会場のBLUE NOTE PLACEは、ジャズなど、様々なミュージシャンが演奏し、それを聴きながら食事が楽しめるレストラン。そのため、店内にステージが用意されているが、そこにSummit EVERESTを配置。米Mark Levinsonの新世代オーディオシステム「No 600シリーズ」に属した、モノラルパワーアンプ「No 631」(572万円/台)などを使って、Summit EVERESTを駆動した。

会場のBLUE NOTE PLACE
ウェルカムドリンクもJBLカラー
スペシャルメニューも振る舞われた。こちらにもJBLカラー
Mark Levinsonのモノラルパワーアンプ「No 631」

イベント終盤にはスペシャルゲストとして、岩手県一関市にあるジャズ喫茶・ベイシーの菅原正二氏も登壇。

ライブリスニングセッションとして、菅原氏はマイルス・デイヴィス・クインテットの「Relaxin' with the Miles Davis Quintet」から「If I Were a Bell」などを再生。

「ジャズ喫茶をやっていると、ブルーノートレーベルのモノラル盤などがよく鳴らないと困るんですが、それも古臭く鳴っちゃつまらない、それが(今日は)こんな風に新鮮に鳴って、それはそれでいいですね。ちょっと期待が出てきました」と笑顔に。

フランク・シナトラ「シナトラ・ライヴ・アット・ザ・サンズ」から「カム・フライ・ウィズ・ミー」や、「ジョン・コルトレーン/クレッセント」から「クレッセント」なども再生。

「とっても良い感じ。こういうのはなかなか上手くいかないものなんですが(笑)。よかった、良い音して」と感想を語りつつ、最後に、「エレクトリック・マイルスの最高峰だと思う」として「We Want Miles」を再生。アーティスト達が目の前のステージに出現したかのような、熱気あふれるサウンドでBLUE NOTE PLACEを満たした。

JBLのラグジュアリーオーディオ事業部 バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのDavid Tovissi氏(左)も登壇した