ソニー、ウォークマンのシェアが50%を突破
-年末商戦真っ直中で、GfK、BCNで首位を奪取
ソニーのウォークマンが、年末商戦において、トップシェアを獲得した。BCNによると、2010年12月13日~19日の集計で、ソニーは51.9%のシェアを獲得し、初めて50%のシェアを突破した。アップルのシェアは42.7%に留まり、大型商戦中に初めて首位をソニーに譲ったことになる。
2010年6月28日~2010年12月19日(週次推移) |
9/6 | 9/13 | 9/20 | 9/27 | 10/4 | 10/11 | 10/18 | 10/25 | 11/1 | 11/8 | 11/15 | 11/22 | 11/29 | 12/6 | 12/13 | |
アップル | 47.7% | 47.2% | 51.0% | 56.1% | 51.0% | 47.9% | 49.1% | 48.3% | 46.4% | 45.5% | 47.6% | 47.0% | 47.8% | 45.3% | 42.7% |
ソニー | 44.1% | 46.4% | 42.6% | 37.8% | 42.8% | 44.6% | 44.1% | 44.8% | 46.0% | 47.0% | 44.5% | 45.5% | 45.1% | 48.9% | 51.8% |
これまでBCNの調査では、2010年8月の集計で、ソニーが47.8%のシェアを獲得し、アップルのiPodの44.0%を抜いたが、このときには、新製品発表を前後した製品入れ替え時期というタイミングだった。
両社が新製品を発売して以降は、iPod touchの好調ぶりなどを背景にして、11月最終週までアップルが首位を維持していたが、12月6日~12日の集計ではソニーが48.9%、アップルが45.3%となり、ソニーが逆転。さらに、最新週となる12月13日~19日の集計で50%を超え51.8%を記録、アップルが42.7%という結果となった。
価格帯別でみると、1万5,000円未満ではソニーが66.1%、アップルが26.0%とソニーが優勢だが、1万5,000円から2万,5000円未満ではアップルの62.1%に対して、ソニーは36.9%。2万5,000円以上ではアップルの90.4%に対して、ソニーは8.6%となっており、高価格帯ではアップルが優勢となっている(いずれも12月13日~19日の集計)。
一方、これまでアップルが首位を維持しつづけてきたGfK Japanの調査でも、12月13日~19日の集計で、ソニーが首位を奪取した模様だ。ソニーのシェアは49.1%となっており、前週の44.8%からシェアを拡大しているという。
ソニーでは、12月中旬からYUI、清水翔太、JASMINEを起用したPlay You.キャンペーンを展開。テレビCMを開始するなど、積極的な訴求を開始しており、若年層を中心に購買につながったとの見方もある。
2010年9月にソニーマーケティングが開催した「Sony Dealer Convention 2010」では、同社・栗田伸樹社長が 、「2010年の年末商戦においては、ウォークマンで50%以上のシェアを獲得する」と宣言。瞬間風速とはいえ、50%を突破することに成功した。栗田社長は、「商戦が最大に盛り上がる12月最終週でも、トップシェア奪取を目指す」と強気の姿勢を見せている。
(2010年 12月 22日)
[Reported by 大河原克行]