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ソニー、スマホ/デジカメ画像を保存する無線LAN 1TB HDD

HDMI出力/DLNA対応「パーソナルコンテンツステーション」

LLS-201

 ソニーは、スマートフォンで撮影した写真や動画をワンタッチで保存して、テレビへのHDMI出力やDLNA機器での再生が行なえる“パーソナルコンテンツステーション”の「LLS-201」を4月30日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3万円前後。

 発売に合わせて、専用のiOS/Androidアプリ「PCS Manager」も公開予定。Android 2.3以上のスマートフォン/タブレットと、iOS 6.0以上のiPhone/iPod touch/iPad/iPad miniに対応する。

 HDMI出力と無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n)、1TB HDD、USB 2.0を備え、スマートフォンや、デジタルカメラ/ビデオカメラなどで撮影した写真や動画をHDD内にまとめて保存。そのコンテンツをHDMI搭載テレビやDLNA対応機器などで再生できる、新しいコンセプトの製品。

 NFC(近距離無線通信)もサポートし、対応スマートフォンからワンタッチで写真などを転送可能。スマホ内のファイルを確認し、LLS-201に無い画像だけを選ぶ差分転送にも対応する。デジタルカメラ/ビデオカメラからUSB経由でファイルを保存し、データ転送をしながらUSB充電(最大2.1A)も行なえる。なお、スマホへのワイヤレス(非接触)充電には非対応。

 ソニー製の無線LAN搭載デジタルカメラ(サイバーショット/NEXシリーズ)や、Wi-Fiアダプタ付きハンディカムから、ワイヤレスでファイルを転送することも可能。同時に無線LAN接続できる機器は最大5台。なお、ソニーのアクションカム「HDR-AS15」や、他社製の無線LAN搭載カメラからのワイヤレス転送はサポートしない。

 無線LANでの転送時間はネットワーク環境に依存するが、2.5MBのファイルでは1枚あたり6秒前後(USBでは5秒前後)。スマホの写真をNFCで取り込む時は、静止画1枚あたり約6秒、動画は20Mbps/30秒のMP4ファイルの場合で約1分。

皿のような本体に、様々なコンテンツをためられる
スマホやデジカメからまとめて保存した静止画/動画を、テレビやDLNA機器などで再生可能
NFC対応スマートフォンをのせて、画像転送ができる

 無線LAN接続時はDLNAサーバー(DMS)として動作。スマートフォンやタブレットからワイヤレスで操作して、テレビやPlayStation 3などで再生できる。無線LANはインフラストラクチャモードとアクセスポイントモードに対応する。なお、Ethernetは搭載しない。

 スマートフォン/タブレットなどで再生する場合は、ストリーミングのほかにダウンロードも可能。アプリの「PCS Manager」を使って、LLS-201のファイルをSNSなどへアップロードすることもできる。

 スマホ/タブレットで再生する場合、静止画は、一旦HDサイズへリサイズした圧縮ファイルを表示し、転送や全画面表示にはオリジナルファイルを使用する。動画再生時は、アプリがスマホ/タブレットの再生互換を判断し、再生できる場合はオリジナルをストリーミング再生。できない場合は変換済みファイルがあるかどうかを探して再生する。変換済みファイルが無い/再生できない場合は再生不可の表示を行なう。

 ネットワーク再生時に、AVCHD動画をスマホ/タブレットなどで再生可能なMPEG-4 AVC/H.264(MP4)に変換する機能も搭載。変換にはハードウェアトランスコーダを使用し、出力ファイルの解像度は1080p(1,920×1,080ドット/6Mbps)、720p(1,280×720ドット/4Mbps) 、VGA(640×480ドット/1.5Mbps) 、QVGA(320×240ドット/768kbps) から選べる。

 USBメモリやSDカード、メモリースティック デュオ(32GB以上対応)に収めたファイルをHDDへコピーすることも可能。なお、パソコンに接続してファイルを転送することはできない。

 外付けのUSB HDDを追加し、LLS-201のファイルをバックアップすることも可能。差分バックアップにも対応し、新規ファイルだけを追加保存する。バックアップ後にLLS-201のファイルを削除しても、USB HDD内の同じファイルは削除されない。なお、USB HDDをLLS-201の内蔵HDDと合わせて1つのストレージとして扱うことはできないが、バックアップ用にコピーしたファイルを、スマホアプリから直接再生することはできる。

 HDMI出力時はオリジナルのファイルを再生。最大1080/60pに対応し、HDMI出力時はアプリが自動で動画再生のコントローラ画面に切り替わり、手元で操作できる。3D動画のHDMI出力にも対応し、1080i(1,920×1,080ドット)のサイドバイサイド/フレームパッキングをサポートする。

 再生対応ファイルは、動画がAVCHD、MP4、MPEG-2 SD、MPEG-1、MOV、3GPP/3GPP2、AVI。静止画はJPEG、MPO、RAW。音楽ファイルには非対応。

 電源はACアダプタを使用。外形寸法は約172×172×32mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約500g。

上から見たところ
USBとHDMIを装備
SD/メモリースティックのデュアルスロット搭載

(中林暁)