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ハーマン、JBLスピーカー風イヤフォン「Synchros」

スピーカーがデザインモチーフ。実売7,980円から

S200

 ハーマンインターナショナルは、JBLブランドのイヤフォン/ヘッドフォン新シリーズ「Synchros」(シンクロス)を9月上旬に発売する。カナル型(耳栓型)イヤフォンのS200、S100の2機種をラインナップし、価格はオープンプライス。店頭予想価格はS200が11,800円前後、S100が7,980円前後。

 マイク付きリモコンを備えたモデルも用意し、iOS機器向けのS200i/S100i、Android向けのS200a/S100aをラインナップする。いずれもカラーはBLACKとWHITEの2色だが、マイクリモコン付きのモデルはBLACKのみとなる。

Synchros S200ブラック
Synchros S200ホワイト
Synchros S100ブラック
Synchros S100ホワイト

 また、同じSynchrosシリーズのヘッドフォン3機種も今秋に発売予定で、イヤフォン2機種、ヘッドフォン3機種のラインナップ構成となる。

 S200/S100に共通するデザイン的特徴は、JBLのスピーカーに採用されているユニットを模している事。S200は大口径ウーファ、S100はコンプレッションドライバの背面を連想させるデザインとなっている。伝統的な要素をデザインに取り入れる一方で、再生音は量感豊かな低音と、クリアな中高域を両立させる現代的なバランスに仕上がっている。

S200の背面部分。JBLスピーカーのユニット背面とよく似たデザイン
S100も、JBLスピーカーのコンプレッションドライバをデザインモチーフとしている

S200

S200。ハウジングからノズルが斜めに伸びる「アングルド・イヤチップ構造」を採用している
S200iのマイク内蔵リモコン部分

 10mm径のダイナミック型ユニットを搭載。ハウジングは超軽量アルミダイキャストで、耐久性の高さと、不要振動の低減に効果を発揮。ハウジングからノズルが斜めに伸びる「アングルド・イヤチップ構造」を採用し、装着感を損なわずに耳の奥まで挿入できるという。

 ケーブルはフラットタイプのエラストマーケーブル。着脱は出来ない。S200iにはiPhone/iPad/iPodの操作やiPhoneの通話が可能なマイク内蔵リモコンをケーブルの途中に装備。S200aは、4極プラグ対応スマートフォンの通話などに対応するマイク内蔵リモコンを備えている。いずれのモデルもケーブルの長さは1.2m。

 再生周波数帯域は10Hz~22kHz。感度は101dB/mW。インピーダンスは16Ω。本体のみの重量は5g。イヤーピースはS/M/Lの3サイズに加え、Complyフォーム・イヤーピースも同梱する。

S100

S100
イヤーピースを外したところ

 9mm径のダイナミック型ユニットを搭載。ハウジングは超軽量アルミダイキャスト製で、耐久性が高いと共に、不要振動も低減。S200と同様に「アングルド・イヤチップ構造」を採用している。

 ケーブルはフラットなエラストマーケーブル。着脱は出来ない。S100iにはiPhone/iPad/iPod用、S100aは、4極プラグ対応スマートフォンの通話などに対応するマイク内蔵リモコンを装備する。ケーブルの長さはどちらも1.2m。

 再生周波数帯域は10Hz~22kHz。感度は99dB/mW。インピーダンスは16Ω。本体のみの重量は4g。イヤーピースはS/M/Lの3サイズに加え、Complyフォーム・イヤーピースも同梱する。

パワフルな低域ながら、正統派なサウンド

 2機種を短時間だが試聴したので傾向を紹介したい。共通する特徴は、低域のパワフルさ。ダイナミック型ならではの、量感豊かで、押出の強い低音で、アコースティックベースや打ち込み系楽曲のビートが心地良い。

 しかしながら、低域ばかりが主張する派手なだけのサウンドではなく、中高域は極めてクリア。アルミダイキャストハウジングによる不要振動の抑制によるものと思われるが、高域の抜けが良く、付帯音も感じられず、トランジェントの良い、スッキリとした見通しの良さも兼ね備えている。このあたりがデザインモチーフにもなっている、JBLのスピーカーサウンドとの類似性を感じる部分だ。

 S100と比べ、S200は低域のパワフルさがアップすると共に、全体的なレンジ感も拡大。より幅広い楽曲も楽しめる懐の深さを感じさせる。それでも中高域のクリアさは維持されており、低域のパワフルさに押されて不明瞭にはならない。2機種とも、低域の心地よさをたっぷり味わいながらも、基本的な再生能力の高さが印象的だ。

(山崎健太郎)