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Hulu、PlayStation Vita TVに対応。19日から

日本主導で開発。会員数は前年比2倍以上に

 フール―ジャパンは、動画配信サービス「Hulu」を「PlayStation Vita TV」(PS Vita TV)に対応。19日よりPS Vita TV向けサービスを開始する。

 Huluは、Huluアプリが搭載されているテレビやパソコン、タブレット、スマートフォンなど様々なデバイスで視聴可能な月額980円の動画配信サービス。ゲーム機ではXbox 360、PlayStation 3、Wii/Wii U、ニンテンドー3DSなどが対応しているが、新たにソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のPS Vita TVでも視聴可能となった。PS Vita TVから新規でHuluに登録すると、通常2週間の無料トライアル期間が1カ月になるキャンペーンも実施する。

「ブレイキング・バッド」はHuluにて配信中 (c)2008 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.
PS Vita TVで動作

 PS Vita TVのホーム画面からPlayStation Store(PS Store)を選択し、Huluを検索、アプリをダウンロード。新規ユーザーは無料トライアルへ誘導され、既存ユーザーはアカウントのメールアドレスとパスワードを入力するだけで、Vita TV上でHuluが利用可能になる。

 映画やテレビ番組を「新着」、「人気」、「ジャンル」、「地域」、「スタジオ」などの順で検索できるほか、視聴履歴や嗜好の似たユーザーの視聴動向などからユーザーにおすすめ番組を紹介する「こちらはいかがでしょうか」などのレコメンド機能を備えている。

PS Vita TVのHuluアプリ
人気の映画、テレビ番組
字幕切替
PS Vita TV上でのユーザー登録も可能

 PS3コントローラ(DUALSHOCK 3)での操作となり、基本的なユーザーインターフェイスや操作性は、PlayStation 3(PS3)と「ほぼ同じ(フールジャパン プロダクト部部長 福田剛氏)」。ただし、PS Vita TVでは最適化を進めたことで、レスポンスはPS3より優れている部分もあるという。映像品質はHD/720p。日本語/英語字幕の切り替えにも対応する。

 PS Vita TV単体で、ユーザー登録からサービス利用までが行なえ、初回利用時に、画面に表示されたQRコードを読み込みスマートフォンで登録する方法と、表示されたアクティベートクーポンをPCから入力する方法、Vita TV上で新規登録を行ない、アカウントなど必要情報を入力する3種類の登録方法が用意されている。

Vita TV対応でリビングユーザー拡大。'13年の会員数は前年比倍以上

DUALSHOCK 3とPS Vita TV

 現状PS Vita TVが日本でしか発売されていないため、HuluのVita TV対応も日本主導で開発されたという。日本主導のデバイス対応は、ニンテンドー3DSに続き2例目。

 フール―ジャパンのプロダクト部 部長を務める福田剛氏によれば、PlayStation 3とユーザーインターフェイスはほぼ同じ。ただし、Vita TVのプラットフォームでは、Huluで利用するDRM(詳細は非公開)への対応など、技術的な課題もあったが、「SCEとかなりの議論を重ね一緒に解決してきた」という。ハードウェアのパフォーマンス的には「かなりリッチに見える」とのことで、大きな問題はなかったそうだ。

左からフール―ジャパンのプロダクト部 福田部長、プロダクト部門 プロダクトマネージャー賀亮氏、PRマネージャー江原槙子氏

 Vita TVでのHulu対応が行なわれたことで、気になるのはほぼ同じプラットフォームを使っているはずのPlayStation Vita(PS Vita)への対応だが、「現時点では未定」。ただし、「対応は検討している」としており、「技術的な課題は無い」とも語る。

 Huluは、テレビや据え置きゲームなどの「リビング」、スマートフォンなどの「モバイル」、「パソコン」の3つの利用スタイルを想定して、デバイス展開しているが、PS Vita TVはこの「リビング」を強化するものとなる。PS Vita TVのユーザー層については、「PS Vita TVの販売状況次第」というものの、(Huluに前から対応している)Apple TVなどより販路も広いため、広いユーザー層への広がりを期待しているという。また、コアゲーマーでも「PS3では消費電力や音が気になるという人には選んでもらえるのでは」とした。

 今後の対応デバイス追加に関しては、「PlayStation 4は対応したい」とのことだが、時期や詳細は未定。また、Xbox Oneについては、「日本での発売スケジュールも未定なので」とのこと。

 Huluの会員数はこれまで同様非公開だが、会員数の伸びは順調で、今回明らかにする情報として「2013年は前年比で会員数が倍以上になった」(江原槙子PRマネージャー)という。タイトル数は1万2,000本で、国内で普及しているPC以外のHulu対応端末数は9,000万台。

 コンテンツについては、「日本のコンテンツを求める声が多いので、引続き強化していきたい。またキッズ向けなども増やして幅広い層の要望に答えていきたい(江原氏)」と説明。PS Vita TVから加入すると1カ月間の無料トライアルが利用できるため、「年末年始は無料。是非Huluをこの機会に体験して欲しい」(福田氏)と語った。

(臼田勤哉)