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AKシリーズに最適化したbeyerdynamicヘッドフォン「AKT5p」

beyerヘッドフォンアンプ最上位「A20」や、KOSS新機種

 東京・中野サンプラザで10月25日~26日に開催されている「秋のヘッドフォン祭 2014」から、iriverや、ティアック、beyerdynamic、KOSS、オンキヨーの各ブース内容をレポートする。

秋のヘッドフォン祭 2014会場の中野サンプラザ

ハイレゾプレーヤーのAKシリーズとbeyerdynamicがコラボしたヘッドフォン

 13階のiriverブースには、独beyerdynamicの密閉型ヘッドフォン「T5p」をベースに、iriver Astell&KernのハイレゾプレーヤーAKシリーズ向けにチューニングしたという「AKT5p」を参考展示。AK240など、AKシリーズでバランス駆動できる2.5mm 4極ケーブルの仕様として世界初公開となる。AKシリーズ向けのチューニングも施されている。

AKT5p

 なお、AKT5pの試聴に使われているプレーヤーのAK240をよく見ると、イコライザ機能の中に、「AKT5P」というモードが追加されている。これは、AKT5pに最適化した音質にするプリセットとして提供されるもので、今後のファームウェアアップデートにより実装される。AKT5pの発売が決まったときに、発売に合わせて無償アップデートを行なう予定。

 iriverブースには、このほかにもAKシリーズ用の交換ケーブルや、BUTTERO製レザーケースの様々なバリエーションを参考展示。また、「AK10 ラブライブ! エディション」(全9色)や、AK第2世代製品のAK240/AK120II/AK100II。第1世代のAK100MKII/AK120を展示している。

 なお、Astell&Kernを扱うアユートは、15階においてORB(ジェーエイアイ)と共に特設ブースも用意。10月8日に発表した限定モデル「AK240ブルーノート75周年記念エディション」(11月21日発売/直販税込777,600円)を展示している。こちらは別記事でレポートしている。

AKT5pとAK240で試聴できる
展示機のイコライザにAKT5p専用のモードがあった
ケーブルやケースなどの参考出展モデル
「AK10 ラブライブ! エディション」
「AK240ブルーノート75周年記念エディション」の本体
AKシリーズが試聴可能

beyerdynamicの最上位ヘッドフォンアンプ披露

 ティアックブースに展示しているbeyerdynamicは、ヘッドフォンアンプの最上位機「A2」や、オンイヤーヘッドフォン「DTX350」を参考出展。9月の「IFA 2014」にも展示していたが、国内では初披露となる。

ヘッドフォンアンプの最上位機「A2」とヘッドフォン「T1」の組み合わせ」

 ヘッドフォンアンプのA2は、ディスクリート回路を採用したフルアナログのヘッドフォンアンプで、同社フラッグシップヘッドフォンの「T1」を余すことなくドライブするために生まれたという最上位モデル。11月下旬発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は20万円前後。

 ヘッドフォン出力は標準端子を2系統備え、接続するヘッドフォンに合わせて、インピーダンスとゲインを底面のスイッチで個別に調整できるのも特徴。接続するヘッドフォンは16~600Ωに対応。入力はアナログのみで、2系統装備する。

 ALPS製のポテンショメーター搭載のボリュームコントローラを搭載。ボリュームやミュート、入力切替は付属のリモコンでも調整できる。本体にマウントできるアルミ製のヘッドフォンスタンドが付属。トップパネルはチャコールカラーのガラス製で、動作中はイルミネーションが点灯し、内部が見えるようになっている。

内部のイルミネーションが点灯
背面
リモコンが付属

 オンイヤー型ヘッドフォンの「DTX 350」は、同社の現行モデルDTX 501pの下位に相当する機種。ソフトなイヤーパッドなどが特徴。'14年内~年明けの発売を予定しており、価格は1万円以下を見込む。

DTX 350のブラック
カラーはブラックとホワイトの2種類

KOSSからBluetoothヘッドフォンやスピーカーも登場

 同じくティアックが扱う米KOSSからは、米国で展開中の日本未発売モデルを参考展示している。ヘッドフォンは、密閉型の「Pro4S」、「SP540」、「SP330」を参考出展している。さらに、KOSS初のBluetoothヘッドフォン「BT540i」も参考展示。米国での価格は、Pro4Sが約150ドル、BT540iが約200ドル、SP540が約150ドル、SP330が約130ドル。いずれも、日本での展開については検討中。

Pro4S

 ソフトな感触でフィット性や密閉性も高い低反発イヤーパッドを採用。表面に新素材の合皮を使っている。Pro4Sは、カールケーブルを用いたモニター風のデザインで、ケーブルを着脱でき、左右どちらのハウジングにも接続可能。

 KOSS初となるBluetoothヘッドフォン「BT540i」は、ハンズフリー通話や、プレーヤー側の音楽操作も行なえる。スマートフォンとのNFCでのペアリングも可能。Bluetoothスピーカー「BTS1」(米国では約60ドル)は、コンパクトながらサイズ以上の迫力ある音を出せるのが特徴だという。

左から、「Pro4S」、「BT540i」、「SP330」、「SP540」
Pro4Sは、ケーブル接続を左右どちらにするか選べる
Bluetoothスピーカー「BTS1」

ティアックのハイレゾポータブルプレーヤー「HA-P90SD」が早速試聴可能に

 25日13時に、DSD対応ポータブルプレーヤー「HA-P90SD」の新製品発表会を行なったティアックは、発表会の終了後すぐに、同製品を早速ブースで試聴できるコーナーを用意。多くの来場者を集めていた。

HA-P90SD

 「HA-P90SD」は、microSDカードに収めたDSDを含むハイレゾ楽曲をネイティブ再生可能な、同社初のポータブルオーディオプレーヤー。本体カラーはBLACKとREDの2種類。ストレージメモリは内蔵せず、microSD/SDHC/SDXCカード(最大128GB)内のファイルを再生できる。プッシュプル回路とディスクリート構成のヘッドフォンアンプを搭載し、他のプレーヤーのヘッドフォンアンプや、USB DACとしても利用できる。組み込みのOSを採用した軽快な動作なども特徴。製品の詳細は、別記事でレポートしている

 このほかにも、DSDなどのハイレゾ対応製品として、デュアルモノーラル構成の据え置き型USB DAC/ヘッドフォンアンプの「UD-501」や「UD-301」、ハイレゾファイルを記録したディスクも再生可能なCDプレーヤー「PD-501HR」、ヘッドフォンアンプ「HA-501」、「HA-P50」などを出展している。

「HA-P90SD」の試聴コーナー
ティアックブランドのハイレゾ対応製品

オンキヨーはハイレゾ対応NASのネットワーク再生デモ

 オンキヨーブースでは、'14年内に発売予定のハイレゾ対応オーディオ用NASなどを出展。10月17日の「オーディオ・ホームシアター展 2014」(音展)では外観のみの展示だったが、ヘッドフォン祭では同社ハイレゾ対応ネットワークCDレシーバ「CR-N765」を用いて、ネットワーク経由で再生、ヘッドフォンで聴けるデモを行なっている。

ハイレゾ対応NASの試作機(左)と、ネットワークCDレシーバ「CR-N765」(右)

 また、ハイレゾ再生対応アプリ「Onkyo HF Player」のAndroid向けトライアル版なども展示。Deffのヘッドフォンアンプなども用意して、スマートフォンで音楽を聴く機器も充実している。

 さらに、同社ブースの向かい側にはハイレゾ配信サービスのe-onkyo musicも出展。Suaraや上原れな、津田朱里などによるアニメやゲーム系の音楽を手掛け、ハイレゾへの積極的な取り組みでも知られるレーベル、F.I.X. RECORDS(フィックスレコード)の音源を10月24日より配信開始したことに合わせて、ドコモのハイレゾ対応スマートフォンで試聴できるコーナーを設けている。

HF PlayerのAndroid向けトライアル版
e-onkyo musicも試聴コーナーを用意
アニメ、ゲーム関連の配信曲も充実

(中林暁)