ニュース
ペガシス、H.265/HEVC高速カット編集対応の「TMPGEnc MPEG Smart Renderer 5」
(2015/11/6 16:57)
ペガシスは、H.265/HEVCのスマートレンダリングに対応した動画のカット編集ソフト「TMPGEnc MPEG Smart Renderer 5」を11月12日に発売する。販売はダウンロード形式のみで、価格は6,648円。対応OSはWindows 7/8.1/10で、64bit版OS専用となる。
MPEG動画フォーマットに特化したカット編集ソフトの最新バージョン。編集箇所以外は再変換せず出力することで画質劣化を防ぐスマートレンダリングに引き続き対応し、高速変換を実現している。MPEG-1/2や、MPEG-4 AVC/H.264に加え、新たに高圧縮効率のH.265/HEVCにも対応。High 4:4:4 10bitのH.264/AVCの入出力や、XAVC S出力などもサポートした。
高速でスムーズなカット編集を追求し、内部処理を見直したほか、シーク動作やカット手順の精査など、プログラム以外の要素でも改善を図っている。
音声やシーンの切り替わりなどの要素から映像素材内のCMと予想される範囲を高速に検出する「CM候補検出機能」も搭載。検出された候補位置はクリップのキーフレーム(チャプタ)またはクリップ分割点に適用できる。分割点の「一括カット機能」と組み合わせることで、CMのカットにかかる作業時間を大幅に短縮できる。さらに、クリップ編集を開かずにバックグラウンドでCM候補検出を完了できる「事前CM候補検出機能」も利用可能。
CM候補検出などをフォルダ監視で自動実行する新ツール「プロダクションツール」など、編集の事前準備も効率化できる機能を追加。Blu-ray(BDAV)出力や iVDR-S編集機能なども搭載している。「8K時代に対応する」というプレビューパネルの自由な配置/サイズ調整も可能にした。
新機能として、範囲設定と同時にカットする「クイックカット機能」や、編集画面を閉じずに任意の範囲をクリップとして登録できる「リアルタイムクリップ」などに対応。カット編集画面などのユーザーインターフェイスも見直した。映像フォーマットなどの混在入力時も高品質なエンコーダで連結/出力する「レスキュークリップ」機能も引き続き利用できる。
ハードウェアデコードは、NVIDIAのCUDA、Intel Media SDK(QSV)においてH.265/HEVCも追加。また、AMD Media SDKのH.264/AVCハードウェアデコードにも対応した。なお、H.265/HEVCデコードには対応のCPUやグラフィックカード/ドライバなどが必要で、詳細は製品情報サイトに掲載されている。
動作環境は、CPUがSSSE3をサポートしたIntel Core 2/Core i以上とAMD FX以上。メモリは2GB以上。
なお、従来バージョンの「TMPGEnc MPEG Smart Renderer 4」から乗り換える場合、32bit OSでは利用できないほか、従来は利用できた一部の機能が省かれる。TMPGEnc MPEG Smart Renderer 5で利用できない機能は、「HDVキャプチャ機能」、「XDVD向け出力機能」、「音声ノイズ除去内時報低減フィルター」、「Video CD 向け、Super Video CD 向け出力機能」の4つ。
- 64ビットアーキテクチャにネイティブ対応
- H.265/HEVCのスマートレンダリングに対応
- MXFコンテナ入力に対応
- ISOファイルの直接入力/編集に対応
- High 4:4:4 10bit H.264/AVCの入出力に対応
- XAVC S出力に対応
- 入力後のマルチストリーム/タイトル再解析機能
- 最短を実現する為、編集機能/インターフェースをリファイン
- クイックプロパティ/ファイル履歴機能
- アプリケーション間でのクリップドラッグコピー対応
- カット編集画面が進化
- 高速となったドラッグシーク機能、シーク用インデックス作成機能
- リアルタイムクリップ登録機能
- 範囲設定と同時にカットする「クイックカット機能」
- 現在フレーム情報表示機能
- 「プレイヤーコントローラー」の分離に対応
- キーフレームリストのプリセット登録機能
- CUDA、Intel Media SDK(QSV)のハードウェアデコード機能にH.265/HEVC対応を追加
- AMD Media SDKのH.264/AVCハードウェアデコードに対応
- 複数範囲の設定に対応したテロップ機能
- 編集の事前準備を完全自動でバックアップする「プロダクションツール」
主な追加機能や変更点