ミニレビュー
iPad miniで映画鑑賞する時の小技!プライバシーフィルタで暗い飛行機内でも気兼ねなく
2025年8月12日 08:00
iPadにもサイズがいろいろあるけれど、外出のお供にはiPad miniが好きだ。そしてお決まりの使い方は、移動中の映像視聴デバイス。特に長時間フライトにはiPad miniとプライバシーフィルターが欠かせない。そんな使い方を紹介してみようと思う。
気配り用途のプライバシーフィルター
ノートパソコンにプライバシーフィルムを付ける人が増えた。だが、筆者がiPad miniにプライバシーフィルターを付けるのはプライバシー保護のためではない。
飛行機の消灯時間にiPadを使いたいときに、ディスプレイの視野角を狭めることで明るさの拡散を抑え、なるべく隣の乗客などに気兼ねなく使わせてもらおうという考えである。お察しの通り、ビジネスクラス以上にしか乗らないような人には無関係な話だ。
機内が暗い状態でパソコンなどの明るい画面を開いている人がいると、それが飛行機の白い壁や天井に反射し、意外と広範囲にチラチラして気になってしまう。よく見ると機内エンタメのディスプレイも視野角が狭めになっており、それにヒントを得た感じでもある。
iPadは縦でも横でも使えるから、プライバシーフィルターを選ぶなら360度タイプがオススメだ。
これにより正面からの見え方も少し変わるため、明るい場所では剥がして使えるように着脱式のフィルターを選んでみた。高価ではないし、あって困るものではないからオススメだ。iPad mini 4の時にも同じ使い方をしていたが、同じような360度対応のプライバシーフィルターも当時より安くなったような気がする。こうしたアクセサリー市場の充実が、いま再びiPad miniを使おうと思った理由の一つである。
そういえば平日昼間の山手線に乗ったとき、立ったままノートパソコンを操作するスーツ姿の男性に遭遇した。もちろんディスプレイにはプライバシーフィルターが貼られていたけれど、それよりも、あらゆるIDとパスワードらしき文字列がカラフルな付箋紙で貼られていたことに驚いた。人間は考える葦でありながら、脚の生えたセキュリティホールでもあるという知見を得た。
表示クオリティはどうか?
iPad miniのディスプレイは、リフレッシュレートもiPad Proほど高くない。しかし色再現としてはP3の広色域を謳っており、アップル製品に慣れた筆者の目には色味もニュートラル。トータルの体験としては十分と感じられるレベルだ。
最高輝度も上位機ほど高くないものの、室内であればプライバシーフィルターで光量をロスした状態でも、それなりに十分な輝度が取れる印象。ちなみに筆者は、ディスプレイは比較的暗めの設定を好む(機内エンタメの画面も、初期状態から少し暗くする)。
主な使い方はYouTubeやHulu、Netflixといったアプリで、めぼしいコンテンツをオフラインに保存しておく。普段ならじっくり見ないような映画だったり、お勉強系のYouTube動画を保存しがち。機内Wi-Fiでは動画配信サイトにアクセス自体できないことが多いので事前に準備しておこう。
iPhoneとMacBookのスキマに
筆者は最近まで12.9インチのiPad Proを所有していた。理由は、かつてメインマシンにしていたMacBook Air(M1)が発熱しやすく、「リラックスした姿勢で膝の上に置いて動画を見る」といったシーンで使いづらかったからだ。iPad Proをホームエンタメ用とするのは贅沢だが理にかなっていた。
しかしメインがMacBook Pro(M3 Pro)になると事情が変わった。Adobe Premiere Proで4K動画の書き出しでもしない限り発熱は感じないし、ディスプレイはiPad Pro並みに美しい。内蔵スピーカーも外付けPCスピーカーが不要なぐらいクオリティが高い。こうなると、家で使うのはMacBook Proだけで十分となる。
そこで、小さなiPad miniに目を付けた。スマホはiPhone 14 Proを使っているが、さらにiPad miniがあればKindle Unlimitedで書籍や雑誌を快適に読んだり、ちょっとした仕事の打ち合わせならMacBook Proの代わりに使えそうだと思ったのだ。もちろん、旅のお供にも。
それだけでも嬉しいのに、秋に公開予定のiPadOS26では「よりMacに近い作業も可能になる」というのだから心が躍る。iPhoneにないiPadのメリットにSplit View(画面分割)があるけれど、これが更に発展するわけだ。慣れ親しんだキーボードとタッチパッドを持つMacBookの安心感には及ばないにしても、緊急時に少しMacっぽい複雑作業をやる気になれそうなのが楽しみ。その時は、いよいよプライバシーフィルターが本来の仕事をしてくれそうだ。