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パナソニック、大型風船のドローン「バルーンカム」。イベント空撮や映像演出

 パナソニックは29日、ドローンと大型風船を融合した「バルーンカム」の試作機を開発したと発表した。プロジェクタやカメラなどを装着し、スポーツやイベントなどの演出に利用することを想定。'16年度内の実用化に向けて、実証実験を行なう。

「バルーンカム」の試作機

 バルーンカムは、ドローンを大型風船で包み込むことにより、安全に飛行できるというシステム。プロペラの推進力を最適制御することで、飛行の安定性と機動性を両立を図っている。バルーンカムの機体にカメラやLED、プロジェクターを搭載することで、ボディ全体を活かした光の演出や情報表示を可能にする。

 バルーンカム表面を活用し、映像や光の演出、サイネージなどの利用が可能。「柔軟なボディがやわらかな雰囲気と親しみやすさを演出する」としている。

 4つのプロペラによる推進力で、演出に合わせて会場内を自由に移動可能。大型風船の浮力を活かした省エネ飛行で、長時間の演出にも対応できるという。現在の試作機の場合、搭載する機材が1kg以下で1時間弱の飛行が可能。観客の直近/直上を飛行して、臨場感のある空撮も可能となっている。

 今後は、新しいエンターテインメントソリューション、サービスの提供に向け、ボディの形状やバルーンカム特有の制御技術の開発、ノウハウの蓄積などを進める。29日から7月1日に東京ビッグサイトで開催されている「コンテンツ東京2016 第2回 先端コンテンツ技術展」の同社ブースにも出展される。

試作機の構成