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音質強化したオンキヨー小型ハイレゾプレーヤー「rubato DP-S1A」。USB出力も予定
2017年11月1日 15:00
オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、コンパクトなハイレゾ対応ポータブルオーディオプレーヤー「rubato」の音質を強化した新モデル「DP-S1A」を12月中旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は56,000円前後。カラーはブラック(B)。16GBのストレージと2つのmicroSDカードスロットを備え、最大528GBまで拡張可能。11月3日~4日に東京・中野サンプラザで開催される「秋のヘッドフォン祭」にも出展され、試聴が可能。
同社の単品コンポやAVアンプで培った高音質設計を、94×63×15mm(縦×横×厚さ)の片手に収まるサイズで実現し、3月に発売したハイレゾプレーヤー「rubato DP-S1」の音質を強化。オーディオパーツや筐体内部部品を新たに選定/設計し、音楽信号へのノイズ排除や電源のクリーン化により、音に深みのある高音質再生を実現するという。USBデジタルオーディオ出力にもアップデートで対応予定。本体サイズはDP-S1と同じで、重量は135g(DP-S1は130g)。
DSD 5.6MHzまでのネイティブ再生や、FLAC/WAV 192kHz/32bitまでの再生に対応し、MQA再生もサポート。DAC部から出力端子までフルバランス回路設計で、ESS製SABRE DACチップとアンプを2基ずつ搭載。通常のバランス駆動方式(BTL)に加え、独自のActive Control GND駆動方式も引き続き採用し、「従来は聴こえなかった楽器やボーカルなどのさまざまな音を明瞭に再生できる」としている。
新モデルの音質アップグレードの内容は、既発売の上位モデルDP-X1からDP-X1Aへの進化と同じ考え方で、オンキヨーのサウンドエンジニアによるオーディオチューニングの見直しも行なった。
大容量の導電性高分子チップコンデンサを新たに採用し、全体で電源静電容量を2倍に拡大。メインチップやメモリ処理回路周辺で、電源ノイズの影響を低減しクリーンで安定した電源供給を実現。無線LANやBluetoothのワイヤレス動作で発生する高周波ノイズを低減し、高温状態でも安定した静電容量を確保できるという。
筐体のバッテリシールドは、厚さが3倍となり、強度が向上。形状も新たに設計することで、制振性を高めて音質強化を図った。リアパネルとのギャップも無くしたほか、ヘッドフォン端子と周辺の信号接点部の固定力も向上。
また、ボリュームノブのシャフト周辺パーツも新設計して回転精度を改善。ノブのシャフトを抑え込むことでガタつきを抑制し、操作フィーリングを高めた。そのほか、リアパネルのテクスチャを変更し、従来の革似せシボを、ボリュームノブの斜め線へ変更し、先進感を演出している。
リアパネルとバッテリケースの再設計に合わせて回路基板の最適化も行ない、低域の表現力や、高域のなめらかさ、全体の輪郭をアップさせたという。
クロックは 44.1kHz/48kHzの2系統を備える。オーディオ基板内の DAC/アンプをシンメトリーに配置し、オーディオ基板と電気ノイズの多い電源部を明確に分断して設計。オーディオ回路へのデジタルノイズの影響を低減している。シャーシはアルミニウムの塊からの削り出し。
ヘッドフォン出力は、2.5mm 4極のバランスと、ステレオミニのアンバランスの2系統。既存モデルのDP-S1と同様にラインアウトモードにも対応。さらに、USB デジタルオーディオ出力(USB/OTG)にもアップデートで対応予定としている。
圧縮/非圧縮音源などの32bitまでの拡張や、192kHzまでのアップサンプリングに対応。7ステップでジッターノイズの低減を限界まで追い込めるロックレンジアジャスト機能、SHARP/SLOW/SHORTの3モードでニュアンスを変更できるデジタルフィルターも利用できる。
ディスプレイは2.4型/320×240ドットでタッチパネル対応。全体のコントラストを微細に調整し、視認性を確保したという。アルバムジャケットをフルカラーで表示するフルサイズアルバムアートモードを選択可能。
IEEE 802.11a/b/g/nの無線LAN(2.4GHz/5.0GHz)と Bluetooth 4.0を搭載。インターネットラジオのradikoやtuneInを聴けるほか、ハイレゾ配信のe-onkyo musicから直接ダウンロードできるe-onkyo music ダウンローダー機能も利用可能。スマホ用のリモコンアプリ「Onkyo DapController」からも操作できる。BluetoothのコーデックはSBC。パソコン用の楽曲管理アプリX-DAP Linkにも引き続き対応する。
別売で、PUスリーブケース「DPA-PLS1(B)」や、アルミ削り出しバンパーケース「DPA-ABP1(B)」、保護ガラス「DPA-DT021B1」なども用意する。
ヘッドフォン祭で最速試聴可能。試作バランスケーブルなどの展示も
DP-S1Aは11月3日~4日の「秋のヘッドフォン祭 2017」に出展され、MQAとFLAC音源の比較試聴ができるほか、操作性なども試せる。
同製品以外にも、ヘッドフォンのオプション試作ケーブルとして、バランス/アンバランスの2種類のケーブル試作品を展示。リケーブル用のコネクタシールドの試作品も展示される。
また、ヘッドフォンのSE-MHR5と「響け!ユーフォニアム」のコラボレーションモデルの実機も展示される。