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JVC、8K対応のレーザー光源プロジェクタ「DLA-VS4810」。プラネタリウムなどに

 JVCケンウッドは、JVCブランドの業務用D-ILAプロジェクタ新機種として、8K対応の「DLA-VS4810」と4Kの「DLA-VS4010」を12月中旬に発売する。価格はオープンプライス。受注生産で、12月中旬に受注を開始、3月中旬頃より順次、届けられる予定。生産期間は約3カ月。レンズは別売。

DLA-VS4810/DLA-VS4010

 両機種ともレーザー光源技術「BLU-Escent」(ブルーエシェント)を搭載し、高信頼性と低メンテナンスコストを両立。上位機のDLA-VS4810は同社初の8K対応レーザー光源プロジェクタとなる。調光作業を軽減する「輝度一定モード」や、レンズシフトに対応するほか、縦置きやスタック設置も可能。プラネタリムやシミュレーター、工業デザインなどの用途に提案していくという。

 いずれも1.27型/4,096x2,400ドット(アスペクト比約17:10)の4K D-ILAデバイスを搭載。上位モデルのDLA-VS4810は、1画素を斜めに0.5画素シフトさせることで縦/横方向の解像度を実質2倍とする独自の「8K/e-shiftテクノロジー」を搭載。4K解像度の映像を時間的、空間的にずらして8K(8,192×4,800)解像度を表示する。既存の4K用レンズやビデオカードなどもそのまま使用可能。

 光源は両機種ともブルーレーザーダイオードを採用した独自のレーザー光源技術「BLU-Escent」を搭載。明るさはVS4810が5,400ルーメン、VS4010が6,000ルーメン(いずれも「GL-MS4015SZ」レンズ使用時)。光源の寿命は約20,000時間(輝度が半減するまでの目安)。蛍光体を固定式とし、無機蛍光材料を使用することで経年劣化を抑え、回転式と異なりモーターなども無く、高い信頼性を実現したという。「複数のレーザーダイオードを用いた光源は、ランプのように突然消灯するリスクも少なく業務用途に適している」という。

 内蔵の専用センサーによって光源の明るさを一定に保つ「輝度一定モード」を搭載し、長時間使用時の調光作業を軽減する。明るさは64段階で調整可能。マルチプロジェクション利用時にも、プロジェクタの明るさの個体差を正確に調整できる。

 D-ILAデバイスと高い偏光精度を実現するワイヤーグリッドを採用し、深くリアルな黒をベースにした10,000:1の高いコントラスト比を実現。幅広いダイナミックレンジで、豊かな臨場感と奥行き感を実現。階調はRGB各色12bitに対応し、明部/暗部の忠実な再現や、自然で滑らかな表示を可能としている。

 上向き/下向き投写のほか、ポートレート(縦置き)にも対応し、縦長映像の投写もミラーなどは不要。オプションレンズは垂直(±50%)、水平(±25%)のレンズシフトにも対応する。

 入力は12bit入力対応のDual-Link DVIを4系統搭載。VS4810は、e-shift同期用にBNC端子も備える。制御用にLAN、RS-232C、USB端子を備える。

 消費電力は1,250W(待機時7W)。レンズを除く外形寸法は660×934×342mm(幅×奥行き×高さ)、重量はVS4810が約74.5 kg、VS4010が約73.5kg。

 オプションは、短焦点レンズ「GL-MS4011S」、ズームレンズの「GL-MS4015SZ」、「GL-MS4016SZ」、「GL-MS4021SZ」、グラフィックインターフェイス「PK-VS4GD4」。