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AKのデスクトップスピーカー、イヤフォン作りの技術でフィギュア!?
2018年2月10日 16:36
東京・中野にあるAV機器の専門店フジヤエービックが主催する「ポータブルオーディオ研究会(ポタ研) 2018冬」が、2月10日に中野サンプラザの15階で開催。アユートのブースでは、Astell&Kernブランドのスピーカー「ACRO S1000」が参考展示された。
Astell&Kernは、DACを搭載し、スピーカー/ヘッドフォンをドライブできるデスクトップ型アンプ「ACRO L1000」(直販税込119,980円)を既に発売しているが、それとの組み合わせを想定したスピーカーが「ACRO S1000」となる。価格や発売日は未定。
筐体はL1000と同じくアルミ製。2ウェイ2スピーカーで、ツイータの振動板にはチタン、ウーファにはケブラーを使っている。エンクロージャはバスレフ。外形寸法は109.8×137.8×138mm(幅×奥行き×高さ)。重量は1.95kg。再生周波数帯域は93Hz~40kHz。
また、AKシリーズのプレーヤー「KANN」の新機能として、搭載しているラインアウトからの出力を、現在の固定のみから、可変(VARIABLE)にできるβ版ファームウェアを適用した機体も参考展示している。
他にも、groovers Japan(グルーヴァーズジャパン)が設立した新しいオーディオブランド・ACTIVOの第1弾プレーヤー「CT10」の試聴コーナーなどに、多数の来場者が集まっている。
オンキヨー&パイオニア
オンキヨー&パイオニアのポータブルオーディオプレーヤーは、ユーザーの意見を取り入れながら、ファームウェアのアップデートで機能を追加しているのが特徴だが、ブースでは「次にDAPに欲しい機能はどれだ? ~DAPリクエスト投票」を実施。
例えばDP-CMX1、DP-X1A、XDP-300Rには「UIのカラーカスタマイズ機能」、「ポタアン使いを想定した画面上下変更機能」、「EQ調整画面の部分拡大」といった、追加機能の例を提示。
DP-S1A、XDP-20向けには、「aptX HD対応」、「Amazon Prime Music対応」、「CDレコ対応で直接リッピング」といった項目が挙げられ、来場者に欲しい機能をシールで投票してもらうというもの。この投票も踏まえて、実際に追加する機能を検討していくという。
他にも、DP-CMX1、DP-X1A、DP-X1、XDP-300R、XDP-100Rのプリインストールプレーヤー「Music App」の新機能先行体験や、「アイドルマスター ミリオンライブ!」アイドルソングのハイレゾ音源先行試聴なども実施している。
FitEar
FitEarのブースでは、カスタムイヤフォンのクリアシェルが選べる「MH/Private/Monet17」シリーズ向けに、追加されたシェルの新色を紹介。「ステージでの使用を想定し、目立たない、左右の識別がしやすい、を最優先としたシェルカラー/フェイスプレートカラー設定だったが、形だけでなく色も一人ひとりのお好みに合わせて提供できるよう追加した」という。ホワイトのフェイスプレートも選べるようになっている。
FitEarと言えば、オリジナルキャラクターの「坂本萌音」がお馴染みだが、ブースに彼女のフィギュアが登場。フィギュア原型師が手がけた……のではなく、なんと、カスタムイヤフォンのマイスターが、その技術を駆使して作ったという。残念ながらフィギュアの発売予定は今のところ無いとのこと。
キット専門ブランド「Nu:Tekt」
コルグのブースでは、超低消費電力の真空管Nutubeを使った様々なオーディオ機器を展示。Soundfortが手がけた、フルディスクリートのヘッドフォンアンプ試作機も聴ける。
さらに、キット専門ブランド「Nu:Tekt(ニューテクト)」を設立。そのキット製品第1弾として、ポータブルヘッドフォンアンプキットと、楽器用のオーバードライブキットを参考展示している。価格や発売日はどちらも未定。
“ものづくりの楽しさを伝える”をコンセプトとしたキット専門ブランドで、Nutubeをはじめ、楽器、オーディオなど、楽器メーカーならではのユニークなキット販売やサービスを実施するという。はんだ付けなどは必要だが、「回路図が読めなくても大丈夫。Nu:Tektは、企業ならではの品質管理により、初心者にも安心のキット」だという。
サーモス
魔法びんの開発で培った技術を投入した、独自の真空二重構造「真空エンクロージャー」のオーディオ製品を展開しているサーモス。モニタースピーカー「VECLOS アクティブ ニアフィールド モニター MSA-380S」を既に発売しているが、これをベースとしながら、ハイレゾに対応し、ワイヤレスレシーバ機能も備えたモデルも参考展示。「MSA-380S」はモニタースピーカーと位置付けられているが、ハイレゾ対応モデルはよりコンシューマ向けの展開を意識した製品となる。
384kHz/32bitのPCMや、11.2MHzのDSDにも対応するUSB DAC機能や、ハイレゾ相当の音質で受信できるBluetooth機能などを搭載する予定。今回の「ポタ研」展示機では、イヤフォン出力も追加された。
昨年末の「ポータブルオーディオフェスティバル2017 WINTER」で参考展示したイヤフォンも、さらに開発が進んだという。イヤフォンのハウジングにも、真空二重構造を採用。
イヤフォンは4機種あり、いずれもバランスドアーマチュア型ドライバを採用。ハウジングの素材にステンレスを使ったものと、チタンを使ったものの2種類がある。また、それぞれの素材に上位モデル、下位モデルを用意し、合計4機種となる。
くみたてLab
同社初のポータブルアンプ試作品を展示する。「エントリークラスの DAP(デジタルオーディオプレーヤー)が苦手とする低能率なIEM(インイヤモニター)や、複雑なネットワーク由来のインピーダンス曲線をもつIEMの持つポテンシャルを最大限に引き出す」というポータブルアンプとして設計が進められている。
電源部には左右チャンネル別の仮想グラウンドや、固体コンデンサ、およびフィルムコンデンサを多用した回路を備え、低歪率・低クロストークを目指したという。
アンプ終端の補正回路は、複雑なネットワークの容量負荷・誘導負荷に対する安定性に寄与。出力端子は、3.5mmステレオに加え、2.5mm 4極端子と、4.4mm 5極端子も用意。BTL駆動によるパワフルなサウンドも楽しめるという。使用環境をIEM専用と割り切っており、乾電池2本で50時間程度の駆動時間を実現するという。