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フェンダー初のBluetoothイヤフォン「PURESONIC」国内発売。カスタムも予告
2018年3月22日 20:53
Fender(フェンダー)は、初のBluetoothイヤフォンなど「PURESONIC」シリーズ3機種を発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格と発売時期は、aptX対応「Wireless Earbuds」が9,180円前後で、3月29日発売。aptX/AAC対応の上位モデル「Premium Wireless Earbuds」と、有線イヤフォンの「Wired Earbuds」は7月発売で、Premium Wirelessが14,980円前後、Wiredが11,480円前後。
米NAMM Showで発表した製品で、今回、日本国内での発売時期や価格が決まった。完実電気が正規輸入代理店として3製品を取り扱う。
Premium Wireless Earbuds
既発売のユニバーサルイヤフォン「FXAシリーズ」のサウンドをワイヤレスでも楽しめることをコンセプトにした、ネックバンド型のBluetoothイヤフォン。aptX/AACコーデックをサポートする。
独自で新規開発した9.25mmダイナミック型ドライバを搭載し、「すっきりした低音とスムーズな中域、クリアな高音」が特徴とする。ハウジングに低域用のポートを設けており、手持ちのAndroidスマートフォンと接続してジャズなどを数曲試聴すると、低音に迫力があってパワフルながら、ボーカルや高音も伸びやかなサウンドが楽しめた。
リモコンマイクを備え、スマートフォンとワイヤレス連携でハンズフリー通話が可能。エコーキャンセリング機能により、騒がしい環境でもクリアな通話が可能とする。SiriやGoogleアシスタントなどの音声アシスタント起動にも対応。連続再生時間は6時間。付属のUSBケーブルで充電し、充電時間は2時間。
耳掛け用のワイヤー入りケーブルで装着性を高めた。独自開発のTPE(熱可塑性エラストマー)製のイヤーピース「Sure seal」を採用し、S/M/M+/Lの4サイズを同梱する。フォームタイプのイヤーピース、クリーニングツール、キャリングケースも付属する。
Wireless Earbuds
独自の6mmダイナミック型ドライバを搭載し、「すっきりした低音とクリアな高音」が特徴のaptX対応Bluetoothイヤフォン。ロケットのような特徴的なデザインは、フェンダーが買収したオーリソニックス(Aurisonics)がかつて販売していたイヤフォン・ROCKETSの“トリプルフランジ”を継承したもの。「フェンダーでもROCKETSを作って欲しい」という声に応えたという。
ハウジングはアルミ製で、IPX4対応の防水仕様。左右のカラーを赤と青の2色で塗り分けている。ケブラーケーブルにリモコンマイクを備え、ハンズフリー通話や音声アシスタント起動に対応。エコーキャンセリング機能も備える。
内蔵バッテリで連続6時間再生可能。充電時間は2時間。エラストマー製のSure sealイヤーピースは、S/M/M+/Lの4サイズを同梱。フォームタイプのイヤーピース、クリーニングツール、キャリングケースも付属。
Wired Earbuds
Premium Wireless Earbudsと同じ、9.25mmダイナミック型ドライバを搭載。「パンチのあるベースとクリアな高音」が特徴。カラーはブラック・メタリックとオリンピック・パールの2色。
ユニバーサルイヤフォン「FXA2」をベースにした有線モデルで、30%小さくした新開発のシェルを3Dプリントで制作。コンター(へこみ)のあるデザインで、装着感を高めている。
再生周波数帯域は14Hz~22kHz、インピーダンスは16Ω、感度は112dB/1mW。入力はL字型のステレオミニで、ケーブルにはiOS/Android対応の3ボタンリモコンを備える。4サイズのSure sealイヤーピースと、フォームタイプのイヤーピース、標準プラグアダプタ、キャリングケースなどが付属する。
Bluetoothでも音に自信のあるイヤフォンができた
エレキギターやアンプなどで知られるフェンダーは、買収したオーリソニックスの技術やノウハウを活かし、これまでにユニバーサルタイプのイヤフォンを手がけてきた。開発を担当するデール・ロット氏は、イヤフォンのエンジニアとしてだけでなく、ナッシュビルでマスタリングエンジニアとしても活躍。3,000個もの耳型を持ち、そこから得たノウハウで装着感に優れたイヤフォンを作り出している。
今回の新製品について、ロット氏は「近年、iPhoneやAndroidスマートフォンではステレオミニ端子が省かれることが増えている。IEM(インイヤーモニター)の人間として、Bluetoothイヤフォンを作るのはどうなのか? と疑問もあったが、新開発のドライバユニットなどを採用し、音に自信が持てる製品ができた。音のチューニングはこれまでと基本は大きく変わらないが、PURESONICは少しウォーム寄りの音作りをしている」と話した。
PURESONICというシリーズ名は、ピュアサウンドの「pure」と、音などを意味する英語「sonic」を合わせたもの。「Made in USA」のものづくりにこだわり、ロット氏が企画・開発から製造拠点での指導まで全ての工程に関わっているという。
今後の展開として、PURESONICでも採用したエラストマー製のイヤーピースが好評なことから、単体での発売を予定。また、オーリソニックスでの経験を活かし、「(フェンダーブランドの)カスタムイヤフォンも近いうちに何らかの発表をしたい」とコメント。
フェンダーのエドワード・コール代表取締役社長は、「様々なところでロックは死んだ、ギターミュージックは終わったという人がいるが、それは誤解だ。ギターミュージックは音楽ストリーミングサービスで沢山の人に聞かれている。我々はIEMで様々なミュージシャンたちをサポートしてきた。次はPURESONICで音楽を楽しむ人の裾野を広げたい。音楽フェスに来る層にアプローチできると考えている。世界中の音楽ファンに、フェンダーのBluetoothイヤフォンで、フェンダーの音を聞いて欲しい」と話した。