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シャープ、8K AQUOS第2世代を発売へ。有機ELスマホ試作機も初披露

 シャープは、「IFA 2018」において、AQUOS 8Kの第2世代モデルをアジアで2018年末、欧州で2019年第1四半期に発売すると発表した。また、有機ELディスプレイ搭載のスマートフォンの試作機も初披露した。

AQUOS 8Kの60型

8Kテレビや22.2ch音声を変換するサウンドバー。デザインスタジオとのコラボも

 シャープ取締役 副社長執行役員 AIoT戦略推進室長 兼 欧州代表の石田佳久氏は「8KとAIoT(AI+IoT)で世界を変える」とし、昨年のIFAで発表した70型AQUOS 8Kに続き、第2世代のAQUOS 8Kをグローバルで展開すると発表。60型、70型、80型の3サイズで、新たなUV2Aパネルを採用。8Kの120Hz表示に対応するほか、2Kや4Kの映像をリアルタイムで8Kへアップスケーリング可能。LEDバックライトのマルチゾーン部分駆動に対応する。

シャープ取締役 副社長執行役員 AIoT戦略推進室長 兼 欧州代表の石田佳久氏

 4Kテレビは、「UI7」と「UI9」の2シリーズを60型と70型の大画面で展開。スマートテレビ機能や、SDカード再生機能、2.1chのHarman/Kardonサウンドシステムを採用し、60型「LC-60UI7652」は899ユーロと価格を抑えている。欧州での発売は10月より開始。

4Kテレビ
UI7、UI9シリーズの特徴と価格

 8Kテレビに合わせたDolby Atmosサウンドバーも展開。独自機能として、22.2chマルチチャンネルのサウンドを3.1.2chに変換して聴けるという。5.1chや2chのアップミックスにも対応する。

22.2ch音声を変換できるサウンドバーを製品化
天井に反射させる

 その他にも、Dolby Atmosサウンドバーの普及モデルを発表。安価で立体音響を楽しめるようにするという

Dolby Atmosサウンドバーの普及価格モデルを発売

 さらに、イタリアのデザインスタジオ「Pininfarina(ピニンファリーナ)」とコラボレーションしたテレビやオーディオを発表。フェラーリなどの車や建築、インテリアや家具、インダストリアルデザインと幅広く手掛けるPininfarinaがデザインした、ユニークな形状のスタンドやサウンドバー、小型オーディオシステムを「Pininfarina Collection」として発売する。

テレビやオーディオの「Pininfarina Collection」
スリムなサウンドバー
ラインナップ

 8Kのプロ向けカムコーダも開発。撮影、記録、再生、ラインアウトを1台で行なえる世界初のモデルとしている。

8Kカムコーダのデモ
NTTドコモとの協力で、5Gによる8Kマルチ映像の伝送実験も行なった

有機ELスマホ参考展示。テレビとセットで299ユーロの低価格機も

 昨年のIFAで欧州再参入を発表したスマートフォンは、新モデルとして「AQUOS D10」と、「AQUOS C10」、「B10」の3モデルを発表。

スマートフォンのラインナップ

 D10は、フリーフォームディスプレイを採用し、前面の91%を画面が占めるのが特徴。上部にノッチ(切り欠き)部分を持つ。画面の明るさは550nit。デュアルレンズカメラを備え、動画撮影中に静止画を別のレンズから撮れる。欧州での価格は399ユーロ。

D10
D10の特徴

 C10もフリーフォームディスプレイ採用で、前面に占めるディスプレイの割合は87.5%。デュアルレンズカメラも備える。顔認証と指紋センサーを装備。ラウンドデザインの本体も特徴。価格は299ユーロ。

 B10は、1,300万画素カメラや指紋センサ―などを備えたモデルで、さらに24型テレビもセットにして299ユーロという低価格で販売するモデル。

B10は、テレビとセットで驚きの299ユーロ

 さらに、有機ELパネルを備えたスマホの試作機も初めて披露。丸みを持たせたデザインで持った時にスリムな形状とした。ディスプレイのサイズや解像度など仕様は非公開ながら、実物を見ると高精細で高コントラストな映像を表示していることが確認できた。発売なども未定だという。

石田氏が有機ELスマホの試作機を披露
横画面時
丸みのある形状を採用
白物家電の展開
東芝から買収したパソコン事業のdynabookシリーズを展示