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JBL、往年の銘スピーカーが最新技術で復活「L100 Classic」

 ハーマンインターナショナルは、JBLブランドのブックシェルフスピーカー「L100 Classic」を11月に発売する。銘機「L100 Century」の意匠デザインを踏襲しながら、最新技術を投入した。価格は1台228,000円。フロントグリルのカラーはブラック、オレンジ、ダークブルーを用意。また、専用スタンドの「L100 STAND」もペア58,000円で用意する。

「L100 Classic」オレンジモデル

 スタジオモニターのクオリティを持つ家庭用スピーカーとして設計された往年の銘機「L100 Century」のデザインは維持しつつ、最新のユニットなどを投入、「単純な復刻モデルに留まらない新世代のスピーカーシステム」として開発されたという。

ブラックモデル
ダークブルーモデルに専用スタンド「L100 STAND」を組み合わせたところ

 ユニットは、300mm径のピュアパルプコーン・ウーファ「JW300PW-8」と、125mm径ポリマーコート・ピュアパルプコーン・ミッドレンジ「105H-1」、25mm径ソフトエッジ付きピュアチタンドーム・ツイーター「JT025Ti-4」の3ウェイ、3スピーカー構成。

ウーファ「JW300PW-8」

 ウーファの「JW300PW-8」は新開発のユニット。「Project K2 S5800」のために開発され、スタジオモニター「4428」、「4429」、「4312SE」にも用いられた、JBL史上最強という300mmの1200FE系ユニットをベースに、最新技術により小音量から大音量まで更なる低歪化を実現したという。

 最新の技術解析を使って、磁気回路の各構成部品を見直し、最適化することで効率を高めた。誘導インダクタンスを減少させ、動作の非直線性を改善。JBL独自のSFG磁気回路を構成するショートリングも、解析技術で最適化している。

 ダンパーも、解析技術を応用して大口径のものを新設計。リード線の引き出し位置を見直し、大振幅時の錦糸線の動きを最適化している。耐久性も向上しており、新設計のピュアパルプ・コーンには、より均一にアクアプラス・コーティングを施し、剛性とダンピングを向上させた。

ミッドレンジ「105H-1」

 ミッドレンジの「105H-1」は、オリジナル「L100 Century」や「4311」~「4312」に搭載されていたLE5系ユニットの伝統を受け継ぐボーカルレンジユニットとして、「4312E」、「4312SE」にも搭載されたもの。コーン紙裏面外周部にダンピングを施し、歪みを抑えた軽量パルプコーンを採用している。

 アコーディオン・クロスエッジや、耐熱性に優れたKaptonボイスコイルボビン採用の25mm径コッパーボイスコイル、 大型フェライト・マグネット採用の強力な磁気回路を搭載。

 伝統のスクエアクル(変四角形)フランジ構造のアルミダイキャスト・フレームにより、強力な磁気回路を支えながらバッフルと強固に一体化。優れたレスポンスを生み出すという。

ピュアチタン・ドームツイータ「JT025Ti-4」

 ピュアチタン・ドームツイータ「JT025Ti-4」は、1980年代中旬から多くのJBLスピーカーで採用されてきたピュアチタン・ドームの最新版。クロスエッジを採用し、アコーディオン・クロスエッジを採用したミッドレンジと、スムーズな繋がりを実現したという。

 緩やかなカーブを描くフェースプレートが指向性のコントロールと、ミッドレンジとのクロスオーバー帯域におけるエネルギー改善を担当。

 エンクロージャの外装は、伝統のウォールナット突板仕上げ。25mm厚のMDFボードと、内部V字ブレーシングの採用で、堅牢性を追求した。

 バスレフで、ポートのキャビネット内外の開口部に大きなフレアーを設ける事で、風切り音を低減。低域の強調感を和らげるスリップストリーム・ポートを採用している。

 再生周波数特性(-6dB/無響室特性)は40Hz~40kHz。クロスオーバー周波数は450Hz、3.5kHz。出力音圧レベル(2.83V/1m)は90dB。公称インピーダンスは4Ω。推奨アンプ出力は25W~200W。

 耐候性を高めた新設計の「Quadrex Foamフロントグリル」を採用。3色のカラーから選べる。グリルを含めた外形寸法は、390×372×637mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は26.7kg。