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3Dプリンタ活用のUnique Melodyチタン製イヤフォン、静電型×BA×ダイナミック試作機

国内外から多くのブランドが出展する、国内最大級のイヤフォン&ヘッドフォン体感イベント「ポータブルオーディオフェスティバル2018冬 東京・秋葉原(通称:ポタフェス)」が15日に開幕した。会期は12月15日、16日。会場は秋葉原にあるベルサール秋葉原の地下1階、1階、2階。入場は無料。ここでは、多数の新製品を展示したミックスウェーブブースをレポートする。

ミックスウェーブブース

Campfire Audio

注目はCampfire Audioの新フラグシップイヤフォン「SOLARIS」(ソラリス)だ。ラテン語で「太陽」の名を冠する集大成的なモデル。12月19日発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は185,652円(税込)だ。

Campfire Audioの新フラグシップイヤフォン「SOLARIS」

ドライバーはLow/Mid用のダイナミック型×1、バランスドアーマチュア(BA)のMid×1、High×2で、合計4ドライバーのハイブリッド型。

BAには、独自技術「Tuned Acoustic Expansion Chamber(T.A.E.C)」を採用。ドライバーに音導管を使用しない設計で、高周波域のレスポンスを向上。ダイナミック型には、ATLASにも採用された、直径10mmの「A.D.L.Cコーテッド ダイナミック型ドライバー」の特別チューニングモデルを使っている。ケーブルは、SOLARISのために作られた純銅銀メッキ導体の「Super Litz Cable」で、通常のLitz Wire Earphone Cableよりも太い、4本の導体を使用している。

Unique Melody

Unique Melodyからは、2つのイヤフォンを参考展示している。「MAVEN」(メイヴン)は2019年2月発売予定で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は223,000円前後。

「MAVEN」

最新のチタニウム3Dプリンティングにより造られたチタニウム筐体を採用。厚さは0.2mmと、従来のアクリル筐体と比べて1/6の薄さを実現。一方、強度は約15倍。より小さくて丈夫な筐体が製造できるようになり、より快適に使用できるイヤフォンになったという。

米Knowlesと共同開発した新設計のバランスドアーマチュアドライバーを搭載。これにより完成した独自技術「Targeting Frequency Adjustment Technology(T.F.A.T)」は、ドライバーが発生する意図しないピークノイズを、BAドライバーが発生する特別な周波数で打ち消し、「従来モデル以上に透明感のあるサウンドを実現させる」という技術。ホワイトゴールドコーティングされたステンレススティール製の音導管も採用する。

ユニット構成は11ドライバーで、構成はLow×4、Mid×2、High×4、カスタムセミオープンのBA For T.F.A.Tを搭載する。韓国Dignisが手がけた、ブルーカラーの特注オリジナルイヤフォンケースが付属する。

2機種とも、最新のチタニウム3Dプリンティングにより造られたチタニウム筐体を採用。奥にあるのが専用ケースだ

「MIRAGE」(ミラージュ)も2019年2月以降発売で、価格はオープンプライス、店頭予想価格は134,000円前後。

「MIRAGE」

こちらも、チタニウム3Dプリンティングを使って作られており、厚さは0.2mm。Knowlesと共同開発した新型のフルオープン型BAドライバーを搭載。独自技術Z.R.D.Tも投入し、BAドライバーの筐体をフルオープンにしたことで音質を劣化させる筐体の共振を避け、チューブレス設計を可能にした。チタニウム筐体に組み入れることで、さらに共振による音質劣化を低減させたという。3ドライバー構成で、Low×1、Mid×1、High×1。

FAudioのプロトタイプのイヤフォン「Y」

FAudioからは、プロトタイプのイヤフォン「Y」が参考出品。8mmのダイナミック型ドライバーと、フルレンジBAドライバー×2、Electrostatic tweeterを組み合わせたハイブリッドタイプで、再生周波数帯域は5Hz~80kHz。

ダイナミックとBAを組み合わせたハイブリッドイヤフォンや、コンデンサ型ドライバを搭載したイヤフォンは存在するが、それらを全て組み合わせているのが特徴。各ユニットによる音の違いも気になるところだが、「方式の違いを感じさせないほど、自然なサウンドに仕上げられている」という。

Silversonic MKVI

Beat Audioからは、人気ケーブル「Silversonic」の最新モデル「Silversonic MKVI」が登場。HadalやBillowなどにも採用している特別な絶縁スリーブ素材を採用し、柔軟性が飛躍的に向上したという。導体材料は高純度銀メッキ銅で、導体数は4本、8本。

ケーブルの編み方も従来までと異なり、上位モデルと同様のデザインで仕上げている。ケーブルカラーは紫がかった美しいメタリックブルーカラー。青紫というカラーは「超高速で動くSF映画のCGからインスピレーションを得た。波長が短い青紫色とSonicを掛けている」という。2019年2月以降発売で、オープンプライス。店頭予想価格は20,000円前後。

qdc「Bluetooth Cable」

qdcからは「Bluetooth Cable」が登場。同社イヤフォンをワイヤレス化できるもので、Bluetooth 5.0に準拠、チップセットはQualcommの「QCC3005」を採用。コーデックはaptX、AAC、SBCに、プロファイルはA2DP、AVRCPに対応。3種類のEQカーブを搭載する。

IP5Xの防塵等級、IPX4の防水等級も実現。連続再生時間は最大約4.5時間、充電所要時間は約1.5時間。2019年2月以降発売で、オープンプライス。