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キヤノンEOS史上、最小最軽量フルサイズミラーレス「RP」。高感度4K撮影

キヤノンは、フルサイズセンサーを搭載したミラーレスデジタルカメラの新モデル「EOS RP」を3月中旬より発売する。RFマウントを採用し、価格はオープンプライス。直販サイトでの予定価格は、ボディ単体が160,500円。単焦点の「RF35 MACRO IS STM」レンズキットが219,500円。

EOS RP(35mm単焦点レンズをつけたところ)

“しっかり軽やかフルサイズ”を開発コンセプトに掲げ、EOS Rシステムの高画質はそのままに、35mmフルサイズのEOSシリーズとして最小・最軽量を実現。手頃な価格帯で購入できる、カジュアルなフルサイズミラーレス機として訴求する。製品名のRPは「フルサイズミラーレスの普及」と「EOS Rシステムの裾野拡大」という意図を込め、同社のフィルムカメラ普及モデル「CANON P ポピュレール」(1959年発売)の「P」から取った。

7,000台の台数限定モデルが2種類(ボディ+マウントアダプターセット/ボディ+35mm単焦点レンズ+マウントアダプターセット)と、5,000台限定のカラーバリエーション・ゴールドのキットモデル2種類も用意する。各キットの直販価格は下記の通り。


    ■7,000台限定
  • EOS RP マウントアダプターキット:180,500円
  • EOS RP・RF35 MACRO IS STM マウントアダプターキット:239,500円

    ■ゴールド・5,000台限定
  • EOS RP(ゴールド) マウントアダプターSPキット:189,500円
  • EOS RP(ゴールド)・RF35 MACRO IS STM マウントアダプターSPキット:248,500円
    ※いずれも限定ゴールドカラーのグリップ同梱
EOS RP(ゴールド)。35mm単焦点レンズと、ゴールドカラーのグリップをつけたところ

小型軽量で手に取りやすい「RP」

有効2,620万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーと、映像処理エンジン「DIGIC 8」を搭載。デュアルピクセルCMOS AFも採用しており、RFレンズの制御を最適化し、最速約0.05秒の高速AFを実現した。AFエリアを拡大し、最大4,779ポジションからAFフレームを選べる。また、人物の瞳に自動でフォーカス・追従しながら連続撮影できる「瞳AF(サーボAF)」に、EOS Rシリーズで初めて対応する。最高4K/24pの動画撮影も可能。

EOS Rの有効画素数(約3,030万画素)や4K動画撮影性能(最高4K/30p)と比べるとスペック上の数値は抑えている一方で、撮影モードダイヤルを備え、瞳AFの連写もできるなど、EOS Rの利点を受け継ぎつつ操作性や撮影性能を向上(Rも後日ファームウェアアップデートで瞳AF連写に対応予定)。

35mmフルサイズのEOSデジタルカメラとして最小サイズ・最軽量を実現しているのが特徴で、ボディの外形寸法は132.5×70×85mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約485g(バッテリー・メモリーカードを含む)。本体のみの重さは約440gで、EOS Rよりも約140g軽く、一眼レフの6D Mark IIより約245gも軽量化。防塵・防滴構造も採用している。

EOS RP(左)を、EOS R(中央)や6D Mark II(右)と並べたところ
正面

ISO感度は100~40000で、拡張時は102400相当[H2]まで設定可能。連写は最高5コマ/秒で、サーボAF利用時は最高4コマ/秒となる。

フルサイズのセンサーを搭載

手ブレ補正機能「デュアルセンシングIS」を搭載。対応レンズのジャイロセンサーに加え、撮像センサーの画像情報からもブレ情報を取得し、高精度な補正を行なう。静止画撮影時の効果は最大5段。

RFマウントのRF24-105mm F4 L IS STMレンズ(別売)を付けたところ

ふたつの電子ダイヤルと、撮影モードダイヤルを上面に搭載。既存のEOS Rとは操作系がやや異なり、上面右手側の表示パネルや、背面のマルチファンクションバーは、EOS RPでは備えていない。

上面。EOS R(右)と上面の操作系が異なり、モードダイヤルが増えている
背面。EOS R(右)にあったマルチファンクションバーは備えていない

動画は4K/24p、フルHD/60p撮影が可能で、4K動画時のビットレートは約120Mbps、クロップ撮影となる。また、常用最高ISO感度を12800に設定でき、暗いシーンでも高感度撮影が可能。

4K記録時は、YCbCr 4:2:2 8bitでのHDMI出力に対応。外部レコーダなどでの録画もできる。なお、カメラ内部記録時はYCbCr 4:2:0 8bit記録となる。

4K/24p動画撮影に対応

動画撮影時の手ブレ補正機能は、IS搭載のRFレンズ装着時は、レンズ側のISで補正しきれていないブレ量を、カメラ側の映像情報で検出。カメラ側の動画電子ISと、レンズ側のISの双方を協調制御し、コンビネーションISとして強力な手ブレ補正効果を実現する。

また、従来のIS搭載EFレンズとの組み合せでは、レンズ側の手ブレ補正と電子式手ブレ補正を組み合せた5軸補正が可能。IS非搭載レンズ装着時でも、カメラ内の動画電子ISがブレを補正する。

撮影した4K動画から1フレームを、約830万画素(3,840×2,160)のJPEG画像として保存可能。4Kタイムラプス動画撮影にも対応する。

有機ELの電子ビューファインダーと、3型104万画素のバリアングル式タッチ液晶モニターを搭載。記録メディアはSD/SDHC/SDXCでUHS-II対応。USB 2.0対応のType-C端子を備え、USB充電に対応する。無線LAN/Bluetooth(BLE対応)機能も備える。

背面。バリアングル式タッチ液晶モニターを搭載する

別売アクセサリーとして、グリップ部の指掛かりを向上させるエクステンショングリップ「EG-E1」を用意。価格は9,500円で、カラーはBK、RE、BLの3色。EOS RPの底面に取り付け、装着したままでバッテリやSDカードの交換や、三脚使用も可能。

エクステンショングリップ「EG-E1」(BK)