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スイスの高級オーディオSoulution再上陸。モノラルパワーアンプ「701」は750万

アーク・ジョイアは、スイスの高級オーディオブランド「Soulution(ソウリューション)」製品の取扱いを開始。第1弾モデルとして、最上位7シリーズのモノラルパワーアンプ「701」と、プリアンプ「725」の2機種を3月1日に発売した。価格(1台)は、701が750万円、725が450万円。

Soulution 7シリーズ

ソウリューションは、電気工学部品や電機モーターを長年製造してきたスイス・シュペモットのノウハウをベースに、2000年に創業したハイエンド・オーディオブランド。ノアが'14年に取扱いを終了していたが、今回アーク・ジョイアが新たな代理店としてソウリューションブランドの製品取扱いを再開する。

今回新発売となる7シリーズ・2機種は、同社製品のフラッグシップモデル。“From inside to outside”(内から外へ)をコンセプトとし、音楽の忠実再生を追求。製品の内部回路設計においてコスト、サイズなどの妥協を排除し作った上で、筐体を後から設計する最高品質のシリーズと位置づけている。

パワーアンプ「701」

フラッグシップ7シリーズのモノラル・パワーアンプ。

701

メイン増幅部には最短信号経路を実現した超広帯域モジュール・アンプを採用。従来のオーバーオールNFB回路に頼ることなく、またウルトラ・ハイバンド・モジュールアンプを特殊なケースに封入して温度を一定に保つとともに、ブリッジ構成の2つのアンプ回路へ搭載することにより、優れた周波数特性(2MHz/-3dB)と低歪み(ブリッジモノ時0.00015%以下/バイアンプ時0.001%以下)を実現している。

モノラル片チャンネルごとに、ブリッジ・モノラルアンプ構成を採用。デュアル・モノアンプに切り替えることで、バイワイヤ端子を備えたスピーカーでのバイアンプ駆動にも対応する。高い駆動性能により、鳴らしにくい密閉型スピーカーなどでも十分なパフォーマンスを発揮するという。定格出力はブリッジモノ時で1,200W×1ch(4Ω)、バイアンプ時で300W×2ch(4Ω)。

従来モデル「700」と大きく異なるのが電源部。700では、1,000VAトロイダルトランス×2のリニア電源だったが、701では専用設計の600VAスイッチング電源×4に変更。総容量が1,000,000μFを超える最高級のフィルター・コンデンサー群の搭載により、従来のトランスを使用したリニア電源よりも優れた性能を実現。また大規模の出力電圧と出力電流を安定化。内部に導電性の高い銅製コネクタを採用することで、大量の電流を無駄なく伝送できるとしている。

新設計のスイッチング電源部

信号が約10分間入力されない状態が続いた際のアイドリング電流を抑制。パワートランジスターの負担を軽減することで、長期にわたる性能を維持。過大入力/過電流/温度の保護回路による安全設計を採用する。

シャーシ全体を放熱に利用することでヒートシンクを排した、独自のシャーシ筐体を採用。ネジが見えず、生活空間にフィットする美しいデザインを目指したという。

入力はRCAとXLRが各1系統。消費電力は最大2,000W、スタンバイ時は0.5W以下。外形寸法は、560×585×306mm(幅×奥行き×高さ)。重量は80kg。

従来モデル700を、701相当仕様へアップグレードすることも可能。費用は1台360万円。

背面

プリアンプ「725」

フラッグシップ7シリーズのプリアンプ。

725

左右のチャンネル回路を独立させたデュアル・モノラル構成を採用し、チャンネル間の相互干渉を抑制したチャンネル・セパレーションとした。また大型の導電プレートを回路内の各所に採用することで、大電圧でもロスのない供給を実現。信号経路間の部品点数を減らすことで、純度の高いリアルな音場再現を可能にしたという。

金属箔抵抗ネットワークとリレーを組み合わせた80ステップの高品位ボリューム・コントロールを採用。高精度かるノイズ感の少ないサウンドを実現した。さらに、ボリューム回路と並列に音量設定用PGAアンプを搭載。ボリューム調整専用にPGAアンプを使うことで、リレーの不要な動作音を排除し、滑らかな音量調整を目指した。

高効率・高安定でノイズレスの専用電源を搭載。オーディオ回路とデジタル・コントロール回路用で独立した専用電源で、従来機よりもさらに正確かつ安定した電流を回路全体に供給できるという。総容量500,000μF以上となる大規模なコンデンサー群を採用。インパルス電流の無駄のない供給により、「ダイナミクスに溢れ、歪みや余計な色付けのない3次元的サウンドを奏でる」という。周波数特性は0Hz~1MHzで、SN比は140dB以上。歪率は0.0006%以下。

入力はRCAが3系統で、XLRが2系統。オプションでフォノMCモジュールが追加できる(60万円)。出力はRCAとXLRが各1系統。

入力ソース間のレベル差を補正する入力感度調整(+3/+6/+9dB)、デジタル・ノイズの混入を防ぐ入力帯域制限(20k/200k/2MHz)設定、入力のDC成分を検知し自動的にカップリング・コンデンサーを回路内に挿入する機能を搭載。安全性・高信頼性にも配慮したという。

消費電力は60Wで、スタンバイ時は0.5W以下。外形寸法は、480×450×170mm(幅×奥行き×高さ)。重量は30kg。

従来モデル720/721を、725相当仕様へアップグレードすることも可能。費用は95万円。

背面 ※オプションのMCフォノモジュール追加