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Amazon、Alexaをコンポで使える「Echo Link」と「Echo Link Amp」

Amazon.co.jpは10日、Echoデバイスと連携できるオーディオ機器「Echo Link」と「Echo Link Amp」の国内発売を発表した。CDプレーヤーなどと接続できるほか、Echo Dotのようなスマートスピーカーと連携し、Alexaを通じてストリーミング配信された楽曲の再生が可能。Echo Linkはアンプ非搭載で、アクティブスピーカーなどの接続を想定、価格は24,980円(税込)。Echo Link Ampは60W×2chのアンプ搭載で36,980円(税込)。

「Echo Link」の使用イメージ

背面に入力として、アナログRCA×1、光デジタル×1、同軸デジタル×1を装備。出力は、RCAライン×1、光デジタル×1、同軸デジタル×1、サブウーファ×1を搭載。無線LAN機能を搭載し、Echoデバイスと連携。Alexaに話しかけて音楽などを再生する際に、再生先としてEcho Link、またはEcho Link Ampを利用できる。

Echo Link
Echo Link Amp

ユーザーがアプリから、スマートホームのスピーカーグループ内でEcho LinkやEcho Link Ampを「優先スピーカー」に指定すると、同じグループ内のEchoデバイスを通じてAlexa に繋がり、音楽再生や、音量の調整が可能になる。

Echo Link、Echo Link Ampに繋いだ既存のオーディオシステムをマルチルームミュージックのグループへ追加すれば、複数の部屋で同じ楽曲のストリーミング再生も可能。

例えば、Echoデバイスが置かれているすべての部屋を「すべての部屋」というグループに設定し、Alexaに「アレクサ、『すべての部屋』で音楽をかけて」と呼びかけると、家中で音楽が楽しめる。Alexaアプリから、Echo LinkもしくはEcho Link Ampで再生する楽曲を操作することも可能。

なお、Echo Link、Echo Link Amp自体にはスピーカーやマイクアレイは搭載していないため、単体ではスマートスピーカーとして使う事はできない。Echoデバイスとの連携を前提とした、コンパニオンデバイスと位置づけられている。

Echo Linkの背面
Echo Link Ampの背面

Echo Linkは、既存コンポのアンプや、アクティブスピーカーと接続して利用する。クロスオーバー周波数を調整できるサブウーファー出力も備えるほか、3.5mmのイヤフォン出力も搭載する。

Echo Link Ampは、60W×2chのアンプを搭載。パッシブスピーカーをドライブできる。スピーカーターミナルを備えている以外、入出力の端子数はEcho Linkと同じ。

使用イメージ

Echo Link Ampの音を聴いてみた

Echo Link Ampの見た目は“オーディオのアンプ”そのもので、前面にはボリュームノブとイヤフォン出力だけと、非常にシンプルなデザインだ。持ち上げるとズシッと重く、ACアダプタではなく電源を内蔵。筐体の剛性も高く、底面にはインシュレーターも装備と、本格派だ。

背面に、ペアリング用のボタンを備え、Alexaアプリでセットアップを行なう。アプリの「デバイスを追加」からEcho Link Ampを追加できる。

Echoデバイスとして今回は「Echo Dot」を使用。機器のグループを作り、そこにEcho Dotを追加。同じグループにEcho Link Ampも追加し、Echo Link Ampを“優先スピーカー”に設定する。

これにより、Echo Dotに話しかけた音楽再生リクエストが、Echo Link Ampに送られ、Echo Link Ampに接続したスピーカーから再生できるようになる。

ブックシェルフスピーカーを使い、Amazon Musicから何曲か聴いてみた。アンプとしては、とても解像度が高く、シャープなサウンドだ。低域の分解能も高く、60W×2chの出力も部屋を音で満たすには十分だ。

Echo Dotのような小型スピーカーで聴くサウンドとは明らかに次元が異なり、BGM的な利用だけでなく、腰を据えて音楽を楽しもうという気にさせるサウンドだ。

一方で、低域をモリモリ主張させるタイプではなく、どちらかというと腰高な印象も受ける。フロア型スピーカーと繋いで重低音を……というよりも、ブックシェルフと組み合わせて、ニアフィールドで情報量の多い音を楽しむような使い方にマッチするだろう。

音楽だけでなく、Alexaの声もEcho Link Ampから出力できる。Echo Dotのような小型スピーカーで聞いていた声と、本格的なブックシェルフスピーカーを通して聞くAlexaの声はまるで違う。声に厚みがあり、より“人間っぽい”リアルな声になる。そのため、天気予報など、何かを読み上げている時も、声のインパクトが大幅に強く、いつもは聞き流していた内容も、よりハッキリと聞き取れ、意識の中に入ってくる。音がグレードアップする事で、Alexaの使い方にも変化が生まれそうな製品だ。