ニコン「Z 6」と「Z 7」が瞳AFに対応。暗いシーンの動画/静止画AF強化も

ニコンは、ミラーレスデジタルカメラ「Z 6」と「Z 7」の新ファームウェアVer.2.0を5月16日より提供開始した。新たに静止画の「瞳AF」に対応するほか、AF低輝度限界が拡張され、暗いシーンでも静止画/動画でスピーディーなAFが可能になるという。

「ニコン Z 7」

新機能として、オートエリアAFでAF-S/AF-C設定時に、人物の瞳を検出してピントを合わせられる「瞳AF」に対応。複数人の瞳を検出した場合は、「マルチセレクター」または「サブセレクター」でピントを合わせたい瞳を選べる。

クローズアップポートレート撮影、絞りを開けての撮影、顔の手前に障害物がある場合やポージングを変える場合などでも、しっかり瞳にピントが合った写真が撮影できるという。撮影後は画像再生中に「OKボタン」を押すとピントを合わせた瞳が拡大表示。ピントが合っているかを容易に確認できる。

AFの低輝度側の検出限界値が、Z 7は-1 EVから-2 EVに、Z 6は-2 EVから-3.5 EVに拡張(ISO 100、f/2.0レンズ使用時、常温20℃、静止画AF-S時)。暗いシーンでもよりスピーディーなAF撮影が静止画/動画共に可能になる。また、Z 6の「ローライトAF」使用時の低輝度限界は、-4 EVから-6 EVまで拡張(Z 7は-4 EVのまま)。より暗いシーンでもAFで撮影ができるという。

Z 7で最大約9コマ/秒、Z 6で最大約12コマ/秒の高速連続撮影(拡張)において、1コマ目に固定されていたAEが、AF同様に追従。明るさが変化するシーンでも、すべての撮影コマでピントと露出があった撮影ができる。12bit RAW、JPEGまたはTIFF記録時に対応。

【機能追加/変更点】
• 静止画撮影時に瞳AF機能を追加
• 静止画撮影および動画撮影における低輝度時のAF性能を改善
• [レリーズモード]が[高速連続撮影(拡張)]の時の動作を変更
• [再生メニュー]>[撮影直後の画像確認]を[する]または[する(画像モニター表示のみ)]に設定して撮影した時に、画面が消灯する時間(像消失時間)を短くした
• [カスタムメニュー]>d5[電子先幕シャッター]をd5[シャッター方式]に名称変更し、選択項目を[オート]/[メカニカルシャッター]/[電子先幕シャッター]とした。[オート]を選択すると、シャッタースピードに応じてカメラが自動でシャッター方式を切り換える
• [オートエリアAF]の顔認識/ターゲット追尾中に、シャッターボタンの半押しまたは、AF-ONボタンを押下した時のフォーカスポイントの表示色を変更
• ヘルプの修正と改訂

【問題修正】
• 動画の画像サイズを3,840×2,160(4K UHD)に設定してHDMI出力時に特定の操作を行なうと、カメラが応答しなくなる現象を修正
• 動画撮影で、撮影モードがM、[Mモード時の感度自動制御]をON、[アクティブD-ライティング]を設定した場合、録画を開始すると制御上限感度で設定したISO感度を超えてしまう現象を修正
• マイメニューに登録した項目が正常に表示されない現象を修正
• 動画撮影で、動画記録中又は撮影待機中に、画面表示が一瞬異常となる現象を修正(Z 7のみ)