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テレビやエアコン一括操作、習慣を覚えるシャープ「COCORO HOME」。セコム/KDDI連携

シャープは、テレビやエアコン、スマートフォンなどの機器が、他社サービスを含めて連携する新たなスマートホームサービス「COCORO HOME」を発表。操作を行なうスマホアプリ「COCORO HOME」の無償ダウンロードを5月24日より順次開始。アプリ提供開始時期はAndroid版が5月24日、iOS版は今夏を予定している。

4Kテレビやスマホ、エアコンなど様々な機器が連携

同社が進めているホームクラウドAIoT(AI×IoT)サービス「COCORO+」の新たなステップとして展開。これまでの各COCORO+サービスを統合し、他社サービスとの連携も合わせて進化するという。アプリ提供後も順次機能を自動でアップデートして強化する予定。

具体的な例としては、スマホアプリのCOCORO HOMEが「テレビ・エアコンを消してシャッターを閉じる」などの一連の動作を学習し、一括登録を誘導。登録すると次からは1クリックでまとめて操作するなど、ユーザーの生活習慣に応じた複数機器の操作がスマホから可能。このサービスは今秋に提供予定としている。

スマホアプリをユーザーインターフェイスとして家電やサービスが連携
テレビやエアコンなどの機器を一括操作することが可能
アプリ側から一括操作の登録を行なうことを提案する

この一括操作は、スマホアプリからタッチだけでなく、音声でも可能。その場合はモバイル型ロボット「RoBoHoN」(ロボホン)を利用。ロボホンに「おでかけ一括操作をお願い」と話しかけると、上記のテレビ/エアコンを消してシャッターを閉じる操作が同様に行なえる。

ロボホンとも音声操作で連携
ロボホンに話しかけてテレビやエアコンなどを一括オフに

テレビの操作に関しては、電源を消すだけでなく、将来的に機能追加も予定。例えばテレビのAQUOSユーザーのデータを集計した視聴ランキングや録画ランキングを元に、ユーザーにおすすめ番組を紹介することなどが検討されている。

また、ウォーターオーブンのヘルシオや、水なし自動調理なべのヘルシオ ホットクックの調理履歴からユーザーの好みや習慣を学習、好みの食材を使ったメニューや、将来的にはスーパーの特売などの情報を家事の最中に冷蔵庫が教えてくれるといった利用も可能になる。COCORO HOMEアプリには、家電製品の運転状況や通知した内容がタイムライン形式で投稿。通勤中の電車内などの時間にチェックできる。

調理機器の利用履歴などの好みも学習

アプリで確認できる情報や利用できる機能は、前述したようにタイムラインに表示される情報や、リストに登録された機器の管理、運転状況の一覧、登録機器の簡単な操作、複数機器の一括操作、サポート情報(メンテナンスアドバイス・チャットボット)。また、買った機器の取扱説明書をすぐに確認できるリンクなども設ける。

タイムライン、機器リスト、サービスリスト3つの画面が基本
COCORO HOMEアプリの機器リスト画面
つながった機器を一元管理

さらに、今秋予定の機能拡充で、他社の住設機器ともつながる仕組みを拡充。これらの機器データと、セコム、KDDI、関西電力が今後発表予定の新たなサービスとも連携し、新たなスマートホームサービスの提供開始に向けて取り組みを推進する。例えば留守中の子供や離れて暮らす家族の見守り、食材などの宅配、家事代行や家事メンテナンスといった家事負担の軽減、家族とのコミュニケーション創出などを目指す。

セコムやKDDI、関西電力との連携が決定。詳細は今後発表される予定
冷蔵庫や調理機器、洗濯機など幅広く展開

他社機器もタイムライン上に。50社との連携目指す

他社のスマートホームとの違いとして打ち出しているのは、他社の機器やサービスとの連携。シャープIoT HE事業本部の長谷川祥典氏は、「アライアンスを結ぶことで、他社製品の情報も(スマホアプリの)同一タイムライン上に表示されるようにする。2020年度中に、機器メーカー20社、サービス事業者30社の合わせて50社くらいと組めれば」とした。また、導入前や導入後のサポートについても、自社または他社との協力により提供を目指すという。

シャープIoT HE事業本部の長谷川祥典氏
シャープのCOCOROサービス対応機器

事業としての目標は、第1段階が同社IoT家電の売上拡大で、その次はCOCORO HOMEの普及に合わせた“タイムライン上でのビジネス”、3番目は、シャープ家電製品ユーザーが他社サービスを利用する際にアフィリエイトで収入を得ることなどを想定している。