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パナソニック、Strada史上最大10型ディスプレイ採用カーナビ「F1X PREMIUM10」
2019年9月4日 12:13
パナソニックは、カーナビゲーション「Strada」の新製品として、400車種以上に装着可能な10型の「DYNABIG(ダイナビッグ)スイングディスプレイ」を搭載し、Blu-ray再生に対応した「CN-F1X10BD」と、DVD対応「CN-F1X10D」を11月中旬に発売。「F1X PREMIUM10」と名付けている。さらに9型「CN-F1D9D」もラインナップする。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格はCN-F1X10BDが19万円前後、CN-F1X10Dが17万円前後、CN-F1D9Dが11万円前後。
従来の9型ディスプレイユニットのサイズに、「タブレットに匹敵する」という狭額縁化の10型フローティングディスプレイを抑める事に成功。従来はLCDとバックライトが一体化したモジュールを使っていたが、狭額縁化するために、LCDの部分をオープンセルからカスタムで独自に開発。バックライトも狭額縁に対応できるものを新たに開発。さらに従来モデルよりも明るくするために、LEDの個数も増やしている。
フローティング構造により、大画面ながら、業界最多という400車種以上に装着できるのも特徴で、大画面ニーズに対応する新製品としてアピールしている。
ディスプレイの左右スイング機能を全モデルに搭載。高精細なHDブリリアントブラックビジョンを搭載、表示解像度を従来比2.4倍に向上させた。
10型ディスプレイの解像度は720×1,280ドット。Blu-rayに対応するのはCN-F1X10BDのみ。これまでの製品はBlu-rayのHD映像を表示する場合も、一度映像をVGAに変換し、HDディスプレイに引き伸ばして表示していたが、今回の新製品はVGAに変換せず、HD画質のまま処理して表示できるのが特徴。
外装フレームには、軽量で凹みや変形に強いマグネシウム合金を採用。狭額縁を引き立たせるデザインに仕上げている。電着塗装およびヘアライン処理により、金属の質感も最大限に引き出し、高級感のある車室内を演出するという。
明るく色鮮やかで、斜めからでも見やすい「HDブリリアントブラックビジョン」を搭載。高解像度のHDパネルと広視野角、高輝度のIPS液晶の採用に加え、ディスプレイ表面の低反射(AGAR)フィルムや空気層をなくしたエアレス構造により、外光の反射、液晶光の内部反射などによる映り込みを抑えている。これにより「ストラーダ史上、最上級の高画質を実現」したとする。
CN-F1X10BD/F1X10DはHDMI入力端子、CN-F1X10BDは出力端子も装備。BDの映像をHD画質で後席モニターに出力したり、HDMI対応スマートフォンと接続してスマートフォンの画面を、カーナビ画面や後席モニターに出力できる。
CN-F1X10BDは、耐振・耐熱性に優れた車載専用光ピックアップを採用した自社開発の薄型BDプレーヤーを搭載。過酷な車内環境でも安定したディスク再生が可能という。CN-F1X10Dと9型のCN-F1D9Dは、BD再生には対応していないが、DVDプレーヤー機能は備えている。9型モデルのディスプレイ解像度は480×800ドット。
CN-F1X10BDとCN-F1X10Dは、専用設計したパワーアンプを新たに搭載。歪率を従来比約2.5倍、チャンネルセパレーションを約2.0倍改善し、「低音域に締まりが出てクリアな音質に、音の広がりや音像定位が向上した」という。
FLAC/WAVのハイレゾ音源や、CN-F1X10BDはブルーレイオーディオの再生に対応。最大192 kHz/24bitのハイレゾ音源を圧縮せずに再生できる。CDなど、その他の音源を高音質化して再生する機能や、音のプロのチューニングを楽しめる「音の匠」機能も搭載。TI・バーブラウンの高級32bit DACチップなど、高音質パーツも投入した。
また、Strada専用ドライブレコーダーも2機種発表。前後2カメラの「CA-DR03TD」(オープンプライス/店頭予想価格4万円前後)、1カメラの「CA-DR03D」(同25,000円前後)をラインナップし、11月上旬に発売する。
F値1.2の明るいレンズの採用で、最低被写体照度0.1ルクスでの撮影が可能。暗いシーンもしっかり録画できるという。2カメラタイプと連携する事と、カーナビ画面で後方の映像も確認でき、「あおり運転の不安にも対応した」という。
2カメラタイプでは車体の前後を同時に録画、バック時にリバース連動で後方の目視補助も行なえる。後方の車に録画中である事を知らせるオリジナルステッカーも同梱する。
ナビ機能も充実
見落としがちな道路標識情報などを事前に音声と画面表示で知らせ、旅先など不慣れな道での走行をサポートする機能も搭載。生活道路区域である「ゾーン30」は色分け表示し、エリア内で速度を超過すると警告する。
サービスエリア/パーキングエリアから出発する際には、音声と画面表示で注意喚起。逆走すると検知してすぐに音声と画面表示で警告する。新たに都市高速に対応し、サービスエリア/パーキングエリア入口部など、逆走の起こりやすい箇所に対応。逆走検知箇所を増加させた。
高度化光ビーコンの情報を活用した「信号情報活用運転支援システム」にも対応。青信号通過を知らせる「信号通過支援」、早めの減速を促す「赤信号減速支援」、赤信号から青信号への残り時間を知らせる「発進遅れ防止支援」で、スムーズな走行をサポートする。
交通情報システム「VICS WIDE」情報を基に渋滞を避ける「スイテルート案内」機能を搭載する。
BD搭載カーナビやスタンダードモデルも発表
さらに、7型ディスプレイだが、Blu-rayの再生に対応したモデルとして、「CN-RX06WD」(パネルサイズ200mmワイド)、「CN-RX06D」(180mm)も11月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は各11万円前後。
BDソフトや、BDレコーダーで録りためたディスクを車内で楽しめる。従来比で、モニターの輝度を1.3倍、コントラストを1.5倍に高め、さらに明るく高画質な映像視聴が可能。前後2カメラドライブレコーダー「CA-DR03TD」と連携もできる。
BDは搭載していないが、7型の一体型カーナビスタンダードモデルも11月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、カー用品店向けの「CN-RA06WD」(パネルサイズ200mmワイド)、「CN-RA06D」(同180mm)が各8万円前後、特定販路向け「CN-RE06WD」(同200mm)と「CN-RE06D」(同180mm)が各7万円前後。
VICS WIDE対応の渋滞回避、Bluetoothオーディオ対応、8倍速CD録音など、ユーザーニーズの高い機能を搭載。前後2カメラタイプのドライブレコーダー「CA-DR03TD」とも連携できる。
「みんなの車に大画面を」
パナソニック オートモーティブ社 インフォテインメントシステム事業部 市販・用品ビジネスユニットの荻島亮一ビジネスユニット長は、市場動向について、「乗用車販売台数は500万台前後を維持しながら推移しており、今年度も前年度と同程度。カーナビ市場は400万台前後で前年同様、市販ナビの市場は140万台前後で、こちらも前年同様で推移すると見ている。ナビは平均単価の下落が続いていたが、大画面化が顕著になった事で、ここ数年はやや上向きになっている。低価格なスタンダードタイプの需要も引き続きあり、低価格と高価格の二極化が進んでいる」と分析。
Stradaの新モデルについては、従来モデルよりもさらに視認性が良く、幅広い画面を、さらに多くの車種に導入できる事を「みんなの車に大画面を」というキャッチコピーで紹介。高速道路での逆走検知など、安心安全機能も充実させ、高まるニーズに応えた新製品である事をアピールした。